実用性より癒やしを優先。「見て感じるボールペン」が話題になるワケ

laptop.businessmanlaptop.businessman
 

私達の身近にあるボールペンですが、そこから「癒やし」を感じられると話題になっている商品があります。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』では著者でMBAホルダーの青山烈士さんが、 美しさと遊び心を兼ね備え、癒やされる人が続出しているボールペンとペンスタンドを紹介しています。

動きのあるモノ

今号は、高級ボールペン&ペンスタンドを分析します。

ゼロラボ株式会社 (高級ステーショナリーメーカー)が展開するボールペン&ペンスタンド

癒しを求めている方をターゲットに「高い技術力やモノづくりへのこだわり」に支えられた「日本的な美しさを感じられる」「遊び心が感じられる」等の強みで差別化しています。

技術力を駆使してこだわり抜くことで行き着いたデザインだけでなく、製品と接することで感じられる感動と癒しが話題となり、注目を集めています。

■分析のポイント

百聞は一見にしかずということで、まずは「溜息3秒」の動画を観ていただけますでしょうか。

溜息3秒ZE205 2.av 

ゆっくりとボールペンがペンスタンドに収まっていくのですが、
何とも言えない雰囲気があります。

そして、もう一つ「メタルフロート」の動画をご覧ください。

ZE07 メタルフロート ペンスタンド 

こちらも、ペンがまわる姿には優雅さを感じます。

世の中にある高級文具ブランドにも優雅さを感じるものは多いですが、その優雅さは、そのブランドならではの歴史や雰囲気、たたずまいから、感じるものが多いと思います。

「溜息3秒」「メタルフロート」はブランドとしては歴史は浅いですが共通するのは、独特の動きがあるということです。そして、その動きは電機などの動力を使った動きではなく、物理的な原理が生み出している動きであり、その動きが優雅さを感じさせています。

また、高級文具ブランドの中には癒しを感じるものもあると思いますが、どちらかというと身が引き締まる印象があります。

「溜息3秒」は、その名の通り、一息つける癒しがありますし、「メタルフロート」にも、観ている者をひきつける、遊び心を感じる癒しがあります。これらの癒し的な価値を提供している高級文具メーカーは見当たりませんので、他社製品では得られない新たな価値を提供していると言えるでしょう。

余談ですが、「メタルフロート」の動画を観ていて思い出すのが、学生の頃によくしていたペン回しです。もしかしたら、ペン回しには、リラックス効果があったのかもしれませんね。

文具メーカーに限らず多くのメーカーは、実用性を追求する方向に向かっていると思いますが、「ゼロラボ」のように、実用性とは異なる方向性に進むことが、特徴的な製品を生み出すことにつながるということを示した好事例だと思います。

今後、「ゼロラボ」の製品がどのような存在になっていくか注目していきたいです。

 

print
いま読まれてます

  • 実用性より癒やしを優先。「見て感じるボールペン」が話題になるワケ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け