あなたは、他人と会うことに疲れを感じたことはありませんか? 今回の無料メルマガ『東北の人気メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』では、著者・吉田こうじさんが、人間関係に疲れてしまう人の特徴と、その対処法についてご紹介しています。
しなければならないことに追われるのは現実逃避したいから
人間関係において、「他人に振り回されてすごく疲れる…」という人は、ありのままの自分と向き合うことを避け続けているせいで人間関係が悩ましいものになっているということが本当に多いです。
人と会うことに疲れるのは、その人に疲れているのではなくて、ありのままの自分がバレないように誤魔化すことに疲れているのです。
例えば、人から非難されることに、ことさら傷つくのは、ひたすらバレないようにと頑張ってきたのに「本当の自分を見抜かれてしまった」「頑張った努力が報われなかった」と感じたから無力感を感じて傷つくわけです。
一方、人から賞賛されることが、ことさら嬉しいのは、他者からの賞賛が「自分が隠そうと頑張っていることに力を貸してくれるから」だったりします。
以前もお話ししましたが、私たちは自分を受け入れる範囲でしか、他者を受け入れることができません。つまり、ありのままの自分を受け入れずに隠そうとすればするほど、他人と距離が生じてしまうわけで…。
そうやって自ら他者と距離をとっておきながら「誰も自分のことを評価してくれない」と思ってても、それは厳しいようですが甘えじゃないですかってことなんです。
いわゆる「甘えた大人」って、
- 実際の自分よりも優れた自分として見て欲しい
- 実際の自分は隠したままで、そんな自分のことを許してほしい
- そんな甘えた自分を認めてほしい
こうした強い欲求を持っていて、その欲求を実際に周囲に期待する人のことです。本当の自分は、自分のことも他人のことも受け入れようとはしていないのに、他人には自分のことを受け入れてほしいという、かなり身勝手な期待ばかりをしているわけです。
これを一言で言うなら「依存心が強い」ってことですね。
自分が望むような自分だけを見て欲しいし、理解して欲しい。また、それだけではなくて、自分が嫌いな自分のことを好きになって欲しいし、受け入れて欲しい…。
こんなふうに、かなりの無理難題を他者に期待しているし、その期待が実現するように頑張っていたりするのですが、残念ながらいつもお話しするように、「人は相手の無意識に反応する」わけですから、あなたがどんなに頑張っても、周りは「自分のことも他人のことも受け入れていない」といった、あなたの無意識に反応します。
なので、人間関係が疲れてしまう…。
ありのままの自分を隠そうとしている人の多くは、「しなければならない」といったMUST思考(べき論)で物事を捉え、実際に言葉としても表現します。
「こうしなければならない」
「こうするしかない」
「こうするのが決まっている」
…などなど。
というのも、「しなければならない」ことが多くなればなるほど、現実の自分と向き合わなくて済むというメリットもあるし、そもそも自分で自分を頼りにすることができないから「しなければならないこと」に寄りかかる以外に自分を支える方法がないのです。
こうした思考習慣を壊すには、普段から自分が当たり前に思っている「しなければならない(べき論)」を洗い出し、その洗い出したものに対して、一つずつ「本当にそれを私はしたいと思っているのか?」「もしも、それをしなくてもいいのであれば、本当はどうしたいの?」と、問いかけ続けることです。
そうやって、本当の自分と向き合う時間を意図的に作っていくことは、とても大切なことだと思っています。
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