中国人にとって核兵器は国の誇り?「大幅に増強すべき」という危険な考え

 

2年前、「人民日報」傘下の「環球時報」の元編集長である胡錫進氏が、中国が核兵器の規模を拡大すべきであると示唆したことで、国内外に懸念が広がっています。胡氏を戦争屋と批判する人もいれば、胡氏に賛同する人も少なくなかったのです。

一部のネットユーザーの見解は、中国の核兵器の強さは質・量の両面で大幅に強化する必要があり、質の面ではさらに強化し、量の面では少なくとも1,000個を超えるべきだというものです。

中国の核戦力は、国力全体、特に経済力に全く見合わないと主張されています。中国の経済力はロシアの5倍以上、核兵器の数はロシアの10分の1以下です。

中国が世界のどの地域にも打撃を与えられるように、射程2万キロメートル以上の核弾頭をさらに追加する必要があると主張する人さえいます。中国は、核兵器運搬の機動性と利便性を高めるために、原子力空母や原子力潜水艦を増設する必要があると主張されています。

北朝鮮の核兵器問題についても、中国の人々は「人民の食糧問題が解決できないのに核兵器を開発するのは不合理であり、世界に危険な要素を加える」と完全的に批判しています。

当方の知る限り、核兵器に反対している中国の大学の学者やメディア関係者が大勢います。高度な知識を持つ人々が核兵器に反対しているようです。

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在日中国人作家。日中の大学でマスコミを専攻し、両国のマスコミに従事。十数年間マスコミの現場を経験した後、2009年から留学生教育に携わる仕事に従事。2015年日本のある学校法人の理事に就任。現在、教育・社会・文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執筆中。2000年の来日以降、中国語と日本語の言語で執筆すること及び両国の「真実」を相手国に伝えることを模索している。

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