子育てで必ずぶつかるのが「どうやって怒れば良いのか」という問題。怒りすぎてもダメだし、かといって褒めてばかりでも意味がありません。そこにはどんな正解があるのでしょうか?そこで今回は、メルマガ『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』の著者で受験指導のプロであるタイガー山中さんが、効果絶大の怒り方、褒め方をご紹介。子どもの“ある部分”がカギとなるようです。
叱り方、褒め方がうまくなると成績は上がる!?
こんにちは、タイガー山中です。
まもなく春休みも終わり、新学年、新学期がはじまります。クラス替えがあったり、新しい単元を習い始めたりで、バタバタする時期ですが、ペースを崩さないようにしっかりと見守っていきましょうね。
さて、今回は、親技初心者の方を対象にお話しようと思います。
テーマは、「叱り方」、「褒め方」について。
これまで何度も話をしていると思いますので、親技上級者の方は読んでもらう必要はありません。でも、最近このメルマガを読み始めたよ、という方にはぜひ知って欲しいことなので。
「叱り方」、「褒め方」は、奥が深いです。そして、上手くすれば、効果は絶大だということ(^_^)
『10の鉄則』第1章子供への接し方の最後に登場する「鉄則3」、親技にとって重要なテクニックです。でも、難しい。さじ加減を間違えると効果は半減どころか、マイナスになってしまう。
子どもに「もっと勉強しろ!」と注意したら、逆ギレされ、応戦してバトルになった。これは、叱り方のダメな例。
一生懸命褒めようとしたら、本人はしらけて逆効果だった。こっちは、褒め方のダメな例。
何がダメかというと、「抽象的」「感情的」だから。親技全般にもいえることですが、テクニックなわけですから、感情的ではいけません。目的を達成すべく冷静に、指摘する場合は、具体的に。これが基本です
えっ、難しいって?はい、難しいです。親子だからなおのこと難しいです。でも、効果は絶大なので、諦めないで欲しい。
私が生徒に指導するときは、冷静に叱り、褒めるようにします。プロ意識で対応することを自分自身に言い聞かせながら。ただ単に、感情的に叱れば、お互いにわだかまりができてしまいます。そうすると、成績は上がらなくなり、プロとしては失格です。
それならと、褒めれば成績が上がるのかといえば、そうでもない。生徒たち(子どもたち)は、小手先でどうこうできるはずないわけです。
叱るのにも理由が必要で、子どもたちに響くものでないといけない。相手が意味もなく感情的になっているなと感じると、心を閉ざし、反抗心に火がつく。
褒められれば気分が良いかといえば、○○○○から拒絶してしまう。実に、難しいです。
「叱る」とは、○○○○をくすぐる内容を冷静に指摘すること。「褒める」とは、自分を評価してくれたと思える内容にすること。本当に難しく、心理戦です。
ちなみに、○○○○は何だかわかりますか?正解な方は、子どものことをよくわかっています。不正解な方は、まだまだ勉強不足です。○○○○の答えは、
「プライド」
です。子どもたちのプライドを理解することです。
少しでも良くなりたいという気持ちがある子は、ターボエンジンを隠しています。プライドをくすぐる叱り方をすると、子どもたちのエンジンがターボエンジンに代わり、火がつきます。目の前で見たことがない人には想像できないかもしれませんが、目に火が映るほど急加速で伸びていきます(◎_◎)
あとは、褒めるが先か、叱るが先かの問題。親技では、「叱る」よりも「褒める」を先行することを勧めております。上手く褒めることができれば、 勉強をする原動力である「やる気」につながります。上手く叱ることができれば、 永続的に成績を上げるための「その気」につながります。
プライドをくすぐる叱り方ができれば、その気になる。
経験した方でないと理解できないと思いますが、「自分はこれぐらいできないといけない」とレベルを高く設定できたときに、その気になった姿を見ることができます。まさに、勇姿ですから(^_^)
褒めることがないのですが?という質問は、愚問です。褒めることを見つけるのではなく、褒めることをつくればいいのですから!
(※ 『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』2022年4月4日号より一部抜粋)
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