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ウクライナ市民が“毒入りパイ”でロシア兵を殺害。空腹に耐えかねた30人を騙し討ち、交戦規定違反?ネットは賛否両論

ウクライナ市民に対する虐殺行為が発覚し、国際社会から大きな批難を浴びているロシア。そんな中、ウクライナ市民がロシア軍に驚くような反撃をしたようだ。なんとロシア兵30人に“毒入りパイ”を振る舞い、2人が死亡、28人を病院送りにしたという。

毒入りパイ&酒で“合法的”にロシア兵を殺害?

ウクライナ国防省情報総局によると、ロシア兵に対して思いも寄らぬ反撃を行ったのは、ウクライナ二番目の都市であるハルキウ(ハリコフ)から130Km南東にあるイジューム地区の住民だった。

ロシア陸軍第三自動車化狙撃師団に所属する兵士に毒入りパイやピロシキを振る舞うと、ほどなく2名が死亡。さらに28人が地元病院の集中治療室送りになったという。

イジューム地区住民が提供した料理には毒が入っていたとみられるが、今のところどのような毒物が混入されたかは分かっていない。

また同じイジューム地区のロシア陸軍第三自動車化狙撃師団500人が地元民からもらった毒酒を飲んだために、重度の中毒症状を起こして病院に運ばれた事例も報告されている。

ウクライナ国防省情報総局によると、ロシア軍司令部はこれらの事件を「ロシア軍の恥」とみるのか「非戦闘損失」扱いとして、もみ消しているという。

3月3日、ウクライナ政府はゼレンスキー大統領の署名つきで「民間人がウクライナに配備されたロシア兵を殺害しても罪に問わない」とする法案が可決されたことを発表している。

なぜロシア兵は疑うことなくパイを口にしたのか?

しかし、なぜロシア軍の兵士は敵国であるウクライナ市民から提供されたパイや酒を何の疑いもなく口にしたのだろうか?

何の落ち度もない母国に突如侵入し、殺戮と破壊の限りを尽くすロシア兵をウクライナ国民が憎く思わないはずがない。毒を盛られる危険があるのは重々分かっていたはずだ。

それでもなお、食べ物に食らいつかざるを得なかったのは、ロシア軍の深刻な“食糧不足”問題があるからだといえる。

ウクライナ侵攻が開始された当初から、ロシア軍の後方への軍需品・食料の供給は不十分で、ロシア兵の士気を損ねていると報じられてきた。

4月1日には人道回廊を進むバスに積んだ赤十字の人道支援物資をロシア軍に没収されたと報じられたが、ロシアのベレシュチュク副首相は国際赤十字の仕切りの悪さが原因だと言い逃れた。

さらに4月5日に共同通信はウクライナの情報機関が傍受した「食料不足のあまり犬を食べた」と家族に語るロシア兵の音声通話をTwitterに公開した。ロシア軍の食料不足の深刻さが窺える生々しい音声だ。

また「ブチャの虐殺」と呼ばれるキーフ(キエフ)近郊ブチャで犠牲になった殺戮も、元はロシア兵が食料を求めて民家に侵入したことが発端だと言われている。

長引く戦闘が食糧難をエスカレートさせ、それがロシア兵の民間人への略奪、さらには暴行・虐殺を招いているようだ。

今となっては貴重なロシア軍のレーション(戦闘糧食)だが、一時「ミリ飯(メシ)」と呼ばれ話題になり、メルカリやヤフオクでも出品されていたこともある。

長びく戦闘が士気の低かった兵士に虐殺を引き起こし、果てはウクライナ市民を復讐の鬼に変えてしまった。ウクライナの地獄絵図が収束する気配はない。

Twitterの反応

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image by : shutterstock

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