実は国外のリスクより深刻。「日本人が日本を滅ぼす」という国内のリスク

 

一方、ウクライナの場合は、南の都市の一部を除き、海に面していません。その為に、陸続きで外国に逃げることができます。上記に「安全な場所に避難させて」ということを書きましたが、単純に、外国に難民として非難させるということができたのです。

しかし、日本の場合は、海を渡らないと外国に行くことができません。つまりは、ウクライナのように外国に難民として逃げるということはできないのです。また、韓国のように地下シェルターもありません。その為に、一次隠れて、その後戦うということもできないのです。

「戦争反対」「憲法9条」と言っていれば、ミサイルも来なければ、砲撃もないというような、宗教的なことを言う人も少なくありません。しかし、インドのガンジーが無抵抗主義を行ったために、ベンガル地方は何人が犠牲になったのでしょうか。それよりも、チャンドラボースが戦ったことによって、どれほどの人が助かったのでしょうか。

いつもこのような話をするときに、私は映画の話をします。戦後すぐの映画は「○○愚連隊」など、勝新太郎などが主人公になった映画が多くありました。これは実際に軍隊に行っていた人が最前線の事を楽しく書いた映画です。戦って死ぬというような話ではなく、なにかドジを踏んでも楽しく軍隊生活を送る人々の映画です。

もちろん、敵が攻めてくれば戦うのですが、しかし、そのような中にも何か笑いがあるというような映画を作っていたのです。これは映画を作るときに、実際に戦争に行った、というか戦場に立った人が多く、その真実の姿をしっかりと残していたということになるのではないでしょうか。

毎日毎日、激戦が続くわけではなく、戦闘行為などは数日間で、実際は何日も見回りなどで終わっていて、その中で様々な生活模様があったということになるのではないでしょうか。

しかし、実際に戦争に行った世代が映画の世界から引退し、そのことによって、当時国に残った世代が映画の中心になります。ガラスのウサギやはだしのゲンなど、「自分たちは悪いことをしていないのに一方的に空から爆弾が振ってきた」という、悲惨な出来事、身近な人々が死ぬというような描写の映画ばかりになります。

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