MAG2 NEWS MENU

ドコが違う?日本人は全く知らない米国「オンライン就職活動」ウラ事情

新型コロナウイルスの感染拡大以降、日本でも多くの企業がオンラインでの就職採用活動を行っているのは皆様ご存知だと思います。アメリカでも主流となりはじめているようですが、日本とはいろいろと違う面があるようです。最新の情報について、『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』の著者でNY在住の人気ブロガー・りばてぃさんが、実際に体験したという米国のオンライン就職活動の事情について詳しく教えてくれています。

この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ

初月無料で読む

日本人が知らないアメリカの就活オンライン面接、オンラインテスト最前線!

先々週くらいに受けたデータサイエンスのスタートアップ企業ですが、なんとオンラインテストをパスしまして、最終面接まで進みました!!自分で言うのも何ですがすごいです。

前回のメルマガでも書きましたが、インターンシップですら入るのが難しく、一般社員となると紹介などで繋がっていないと雇われるのが難しいとまで言われています。なので、ここまで進んでこれたのは奇跡に近い。

ふと、どんなやりとりをしていたんだっけ?と思い振り返ってみました。

まず、最初の書類選考で提出した履歴書は添削される前のもの。悪くはないけどすごい内容ではないものでした。なので、ビデオ撮影での面接(これは画面に表示される質問に動画回答し撮影したものを送るというもの)を終えて、その連絡をした際に、ブログ、YouTube、そして2016年に出版した本の情報を追加で送っていました。

で、前回のオンラインテストの連絡が来た際に「I like your profile」と来てたので、おそらく動画面接はまあまあだったけど、実績があるので次に進めてみようとなったのかなと思います。もし動画内容がよければ「I like your video interview」となるはずですし。

ポートフォリオ的にまとめたものではなかったですが、簡易的なポートフォリオになっていたのでポイントになったのでしょう。

この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ

初月無料で読む

というわけで来週いよいよ創業者2人とオンライン面談です。あと、その直前にもう1つ課題が送られてくるそうで、課題をしてから、それの結果について面談では話していくそうです。

テストがめちゃくちゃ多いですが、最後の課題の目的は何だろうな?と考えています。

書類選考があって、動画で動機や何がしたいか等を聞かれ、IQテストみたいなものと人間性を測るテストがあった上での最終面接。

一般的には最終面接でリアルタイムでやりとりがあって最終判断となると思うのですが、ここでさらに直前にテストを受けてその結果を面接で話し合うという流れって珍しい気がします。

ポジティブな見方をすると、もともとパートタイムでの雇用だったけども、フルタイム雇用をする方向で検討していてもう少し実力を測りたい。

ネガティブな見方をすると、テストの結果があまり良くなくて雇用をかなり悩んでいて、もう1個テストを受けさせてから判断したい。

あとは数名が最終まで残っていて、評価が僅差だから最終にもう1個テストを追加して判断したい。

こんなところでしょうか。いずれにしてもいよいよ対話することになるので会話のための準備をしていきたいと思います。

というわけで、今週は「アメリカの就活オンライン面接、オンラインテスト最前線!」です。

日本でもオンライン面接とテストは進んでいると思いますし、もっと凄いかもですがアメリカはこんな感じなのかーと読んで頂けたらと思います。

この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ

初月無料で読む

(1)動画面接

動画面接ツールはいくつかありますが、今回、私が受けたスタートアップ企業が使っていたのはMy Interviewというサービス。

ご参考:https://www.myinterview.com/

無料サービスから大企業向けまであります。人事側の利用者が多いとか、プラットフォーム上での評価や書類をアップロードするなど、やれることを増やす場合は有料になっていくという感じです。

就活者には企業からアクセスするリンクが送られ、アクセスすると名前とEメールを入力して進みます。

企業側から動画メッセージを最初に流すことも可能で、今回はスタートアップ企業の創業者の1人が動画で企業の簡単な説明、テストの目的、そして今後の流れを説明する数分間の動画が流れました。

就活者が一方的に動画を送ることになるよりも企業側の担当者が顔と声で話してくれるので安心感があります。

次にMy Interview自体使い慣れていない人のために練習があります。

練習用の質問に動画で回答。撮影したものを再生して確認も可能です。

いよいよ本番。練習用の質問ではなく本番の質問に回答します。撮影は3回まで可能で一番良い動画を送ります。

・・・が、ここで画質を良くしようとアイフォンでアクセスしてたところMy Interviewの表示があまりうまくいかず結局Macからアクセスしたので、3回の撮影機会が1回になってしまったりしてかなり焦りました。

あと、練習用の質問と本番の質問がかなり違うものでそれについても焦ったし、回答時間が30秒と練習よりずっと短かかったのも相当に焦りました。

焦りまくりの動画面接だったので、「練習だと思うようにしよう・・・」と前向きに捉えつつ、追加で実績を送るという行動になったわけです。おかげで最終面接まで残りました。

・・・とMy Interviewはこんな感じでしたが、他にもVidCruiterやHireVueとかが有名でYouTubeで検索すると対策動画がいろいろでてきます。

以下参考までに2022年版のベスト動画
面接ツールです:The Top 11 Best Video Interviewing Platforms

就活側の対策:
聞かれる質問はたいがい同じだと思うので面接でよく聞かれる質問を調べて自分なりの回答をまとめておくと良い。

まぁ、当たり前ですよね笑
ゲーム感覚でひたすら履歴書を送り続けたり、ターゲットからは永遠に返答がないという経験があったので書類選考後のことをあまり考えてなくて準備不足でした。

なお、オンラインで擬似面接の練習もできるサービスもかなりの数があるのでグーグル検索で、”mock job interview practice 2022″とかで検索すると有料無料で様々でてきます。

この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ

初月無料で読む

(2)オンラインテスト

次にオンラインテストです。

今回のスタートアップで利用していたのは、TestGorillaというサービス。

ご参考:https://www.testgorilla.com/

職種に合わせた技能テストや言語テスト人間性テストのようなものなど様々ありますし、TestGorilla以外にも多数ありますが、オンラインで受けるのでカンニング対策がされているものが多いです。

TestGorillaは一度テストを開始するとTestGorilla以外のWebページをあけられなくなる他(ネット検索してのカンニングをさせないため)、カメラをオンにすることで定期的にテストを受ける就活者の様子を写真で保存し企業に合わせて送付します。

TestGorillaではなかったですが、テストを受ける部屋をテスト前にすべてカメラでうつして近くに答えを教える人がいないかを確認させるというサービスもあります。

たしかに日本語ができますと言ってもレベルがあるので、初歩的スキルしかない人が翻訳ページで翻訳したものをコピペして回答してしまうかもしれないですしね。

そんなわけでカメラをオンにして受けたわけですが、日本語のテストでめちゃくちゃ面白い文章があって半笑いで受けてたのでそのシーンを写真に撮られてたらちょっと恥ずかしいなと思いました。

ちなみに日本語以外のテストは、データマネージメントのポジションなので細かい部分を見逃さないスキルの確認と統計が少し入ったIQテストっぽいもの、そして人間性を測るテストの主に3種類でした。

人間性を測るテストは例えば、あなたは失敗した後にそのことを引きずるタイプですか?みたいな質問がありまして、回答は、とても当てはまる、少し当てはまる、どちらとも言えない、少し当てはまらない、まったく当てはまらない・・・という感じのものです。

これに関しては間違いはないけども、どのように答えるかを見ますというものです。

スタートアップ企業のテストはこんな感じでした。

なお他の事例では、アマゾンで日本語を使ったデータ系の職種を募集してたので申し込んだところ、1ヶ月以内に受けなさいというテストがありました。

そんなの速攻受けるに決まってるでしょということで、すぐに受けたところアマゾンは同社独自のテストページを持ってました。さすが大手。

テストは主に2つ。

1つ目は同僚とのやりとりでどう対応しますか?というもの。

例えば、「以下のメールがセールス部から来ました。アマゾンは3つを優先して判断します。

1 コスト削減
2 送付スピード
3 ベンダーの信頼性

この3つを考慮した上でセールス部からの質問にはどのように回答しますか?」

回答方法はベンダー4社を4つの指標で4段階評価している表があり、それを優先順位をつけて並び替えるだけ。

アマゾンの3つの指標をもとに並び替えて回答します。

こんな感じの質問が20問くらいあってたしか10分くらいで回答するとかだったはず。

2つ目のテストは上述した人間性を測るテストです。

ただ1つ目のテストの後だし、応募する仕事が細かい部分にこだわっているものだったので、人間性を測るといっても「アマゾン的にはこっちの回答をした人を雇うだろうな」と想定して回答してしまうので本来の自分の性格とは違ってきている感じもありました。

ただし似たような質問が何度かでてきたので、もしかしたらAと回答した人が別の質問でBと回答するのはズレていると、AIが判断して再度質問を若干変えて確認をしてたのかもしれません。そんな意図を汲みつつ、アマゾン的にはこっちの回答する人を望むよねと想定して回答するということを繰り返しました。

なので、こういったテストの対策も簡単にできるのではないかと思います。この回答を選べば採用される確率は高いなどなど。

この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ

初月無料で読む

ただ、今回のこのアマゾンのテストは型にはまった人材しか結果的に雇えないのではないかとも思いました。

なぜなら、アマゾンの求めるものを意識した回答で、職種にあった性格と考え方の人物だけを雇うとすれば、新しいアイデアやイノベーションを起こす人よりもアマゾンの意向を理解する人だけ雇われることになるような気がしませんか?もしくは記憶力と要領の良い人。

だから4スターのお店を開けたけど閉めることになったのかなと。データ的には人気の商品を集めたら人気になると思ったら違った、おかしいなぁ??という具合に。

ご参考:・2022年、なぜアマゾンは(実店舗の)ドアを閉めるのか?

オンラインテストの話に戻りますが、転職サイトのIndeedを使うと、Indeedが提供するテストを受けることもあります。

プログラミングなど技術系の中小企業はIndeedのテストで最初に足切りしちゃうのが多いです。

・・・と、オンライン面接とテストはこんな感じです。

来週はコーヒーブレイクということでアメリカンドリームについてお話します。

しばらく資格だ、実績だ、給料だという具合に現実的な話が続いたのでそもそも生きるためだったり自己実現のための仕事であることや、様々な境遇の人が集まるアメリカで見たチャンスなどなどお話しようと思います。

この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Shutterstock.com

りばてぃこの著者の記事一覧

ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 メルマガ「ニューヨークの遊び方」 』

【著者】 りばてぃ 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 水曜日 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け