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Man posing in the dark with a fedora hat and a trench coat, 1950s noir film style character

探偵と聞くだけで「ブラックなイメージ」が未だに拭えない理由

探偵という言葉を聞くと感じる「アンダーグラウンド」なイメージ。実は現在の探偵はきちんと法律で守られているのですが、そのイメージは払拭できていません。それはなぜなのか、メルマガ『探偵の視点』の著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、 その理由を語っています。

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果たして探偵はどこまでアンダーグラウンドなのか?

現在、探偵業界は今から15年前の2007年6月1日に施行された「探偵業法」という法律で守られ(縛られ)ています。これにより、探偵業を営むには管轄の公安委員会に届出を出す必要があり、欠格事由が定められました。

第三条 次の各号のいずれかに該当する者は、探偵業を営んではならない。

一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
二 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者
三 最近五年間に第十五条の規定による処分に違反した者
四 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者
五 心身の故障により探偵業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの
六 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は次号のいずれかに該当するもの
七 法人でその役員のうちに第一号から第五号までのいずれかに該当する者があるもの

これを見ると、前回お伝えした犯罪者出身で反社会的勢力と関係のあったフランソワのような人物は探偵になれないのです。よって、現在の探偵と名乗る者は届出を行わないといけないので、探偵=クリーンになっているはずです。

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しかし、法律が施行されて15年経った今もなお、何故現在も探偵はブラックなイメージがあるのか?それは、裏社会(主に今回は犯罪を指します)の方向が暴力から知能に変わったからです。つまり、簡単に言うと法律をかいくぐった「詐欺」のようなものが横行しているからです。「弱みを握って脅す」から「ぼったくる」に変わったんですね。なので、裏社会との繋がりうんぬん以前に、半グレ的な属性の方々が法律の範囲内でぼったくる。そういった現状が、現在の探偵のブラックなイメージになっているのでしょう。

裏社会との繋がりは薄れたが、知能が付き一本釣りを覚えた。現在はこのようなところかと思います。法律が立てど、なかなかイメージが一新しないのはこういった部分ですね。

2回に渡り探偵と裏社会についてお伝えしましたが、もちろん、大半の探偵は信念を持って仕事をしていますし、悪さをするのはごく一部です。僕も全国の探偵と話をしたり、仕事をしたりしたことはありますが、本当に皆さんすごい技術をお持ちです。その中で、「この人ヤバくないか!?」と感じる方が本当にたまーに現れます(笑)。まぁこのような比率は、どの業界でも同じだと思います。なんとかこれからの5年で探偵のイメージが変わっていくといいですよね。

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image by: Shutterstock.com

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平成3年生まれ。探偵歴10年。愛知県出身。好きな調査シーンは張り込み。19歳から探偵の修行を始め、他の職業をやることなく社会に出て現在までずっと探偵。中高生の頃から中南米地域に興味があった為、好きな探偵と中南米を合わせよう!ということで23歳のときに中南米で探偵をする為グアテマラ入りをする。グアテマラにて活動後、事業の基盤作りの為帰国。まずはアジアからということで現在はバンコクやマニラなどでの調査を経験しながら、国際探偵への道を走っている。多くの男女トラブルや企業内外の調査を受けている。

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【著者】 後藤啓佑 【月額】 ¥121/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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