テレビ番組の中でも人気の高い「旅もの」ロケ番組。タレントさんが観光地でぶらり旅をするというテーマであっても、さまざまな撮り方があるようです。今回のメルマガ『テレビ解体新書』では、「しくじり先生」などを担当するフリーのテレビディレクター・宮本大輔さんが、旅ものロケの撮影方法について現場の視点から紹介しています。
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旅ものロケの撮影方法「追い」か「受け」か
タレントさんが観光地でぶらり旅
そんなロケをやる際、撮影方法で大きな2択があります。
それは出演者を「追い」で撮るのか?それとも「受け」で撮るのか?です。
「追い」で撮るとはタレントを後ろから撮りながら進んでいく。
「受け」で撮るは、その逆でタレントの正面に回り込んで撮る方法。
なので、「受け」で撮る際はカメラマンは後ろ歩きしながら撮らないといけません。
「追い」「受け」も一長一短
「追い」のメリットは視聴者が主観目線で見れる点です。
いわゆる「旅している気分」は追いの撮り方。
なので、洞窟に入ったりする際など、いわゆる「先に何があるのか?」に期待できるシーンでは追いで撮ります。
デメリットはタレントさんが面白いことを言った際に「顔がない」こと。なので、旅ロケでも「バラエティ要素」が強い番組は「受け」で撮ることが多い。
受けなのか追いなのかは担当ディレクターの好み。
逆に言うとディレクターの判断に大きな責任があります。
タレントの顔を優先するのか、それとも視聴者のロードトリップ感を優先するのか。
追い撮り・受け撮りに加えて言うと「横撮り」というのも存在します。
タレントさんの真横に張り付いて撮っていく方法。
どんなメンバーなのか?どんな場所なのか?によって撮り方の判断をしないとならないのです。
(メルマガ『テレビ解体新書』2022年10月5日号より一部抜粋。いまご登録いただくと10月分のメルマガがすべて届きます、この機会にぜひご登録をご検討ください)
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