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ほっともっと「全部のせのり弁当」はなぜ“茶色いワガママ”に応えたのか?

ほっともっとの「のり弁当」は多くの人から愛され続け、常に人気ランキングでも1位の座に着いています。しかし、ほっともっとはさらなる新商品を作り出して注目を集めていることをご存知でしょうか。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、 その新商品の斬新かつ納得のマーケティング方法について詳しく紹介しています。

ほっともっと「全部のせのり弁当」に学ぶ、売れるメニューの作り方

「のり弁当」。それは、ほか弁市場において特別な存在です。

ほか弁誕生期から、その象徴として注目され、ほか弁界を牽引してきたと言っても過言ではありません。

どこか懐かしいその庶民的な佇まいは、お袋の味のような温かさを持っています。

しかも、安くてボリュームがあり、人びとに愛され続けています。

ほか弁の人気ランキングでは、常に1位の座についている、絶対的な強者。

ご飯の上におかかや昆布が散らされ、全体を覆うように海苔が敷かれ、その上に白身魚フライ、竹輪天、きんぴらごぼう、漬け物などが並んでいます。

ご飯の上におかずがのる「オン・ザ・ライス」は、美味しさの王道で、その見ためだけでも、食欲がそそられます。

完璧なお弁当だと言っても良いでしょう。

この商品は、大人気という称号を持つ、定番中の定番です。

この定番弁当に、さらなる美味しさをプラスして、「これは間違いなく売れる」というメニューが誕生しています。

“さらなる美味しさ”というのは、消費者の欲望です。

「美味しいけれど、もっとこれが入っていれば……」という、限りないわがままのことです。

このわがままに応えたのが、ほっともっとの「全部のせのり弁当」です。

定番のおかずに、メンチカツと唐揚げをプラスしたのです。

のり弁当は完璧なのですが、肉系のおかずが入っていません。

特に、男性が欲する肉系を入れることで、のり弁当をガッツリ系の弁当に変身させたのです。

重量500グラム超え。総カロリー1,000kcal超え。

茶色いおかずのオンパレード。

下の海苔が見えないほどのボリューム。

男性が喜ぶのは間違いありません。

これで500円はかなり魅力的です。

このように、人気のある定番品に、“ちょっとわがまま”を足すことで、さらに魅力が増し、再度注目を集めることとなります。

たとえば、かつ丼に牛の焼肉や唐揚げがのっていれば、歓喜の声をあげる人もいます。

幕の内弁当に、スイーツが入っていれば、女性は喜びます。

東京のあるうどん屋さんには、豚カツと唐揚げと牛肉の甘辛煮がのったうどんがあります。

「すき家」の「うな牛」も、“わがまま”に応えたものです。

「こんなものまで?」という驚きを提供すれば良いのです。

image by: MAG2NEWS(写真は通常時の「のり弁当」)

佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント)この著者の記事一覧

なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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