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梅雨の時期に必要なのは「攻撃的防御」。個性的な季節の楽しみ方

頭痛や関節痛、めまいや倦怠感に不快感やイライラ。さらには、カビやダニなどによるアレルギー反応など、体調が悪化しやすく、鬱やノイローゼなどの精神障害も発症しやすい梅雨の季節。そんな難敵から心身を守るには、ポジティブに楽しむ姿勢が良いようです。今回のメルマガ『富田隆のお気楽心理学』で、心理学者の富田さんは、「ウキ雨季大作戦」と題して、梅雨の季節が楽しくなるアイテムやおでかけスポットを紹介し、この時季を乗り切るコツを伝えています。

ウキ雨季大作戦:攻撃は最大の防御

タイトルに「ウキ雨季大作戦」(あまりにも昭和風?)とあるように、今回は「いかにして雨季(梅雨)を楽しむか」がテーマです。孫氏の兵法にも「攻撃は最大の防御」とありますから、「梅雨のジメジメ低気圧」に負けないために、むしろ積極的な反転攻勢に出て、逆に梅雨という季節を楽しんでしまおう、というわけです。

心理学的に言えば、これは「コーピング(coping)」ということになるでしょう。コーピングとは、「ストレスに対処する(cope)ための行動」という意味です。と言うのも、梅雨時というのは、私たちのメンタルにとって、かなり危ない季節だからです。放っておけば、いつの間にかストレスが溜まって、精神が蝕まれかねません。

天候というものは、私たちの肉体や精神に様々な影響を与えます。梅雨の時期には当然雨の日が多くなります。そして、雨の日は気圧が下りますから、「頭痛」や「関節痛」などが出やすくなります。こうした肉体的な不調は精神面にも影響を与え、「不快感」が積み重なり、「ストレス」が増加します。

また、梅雨時には「高温多湿状態」が長く続きます。汗が渇きにくくなり、体温が内にこもることで「熱中症」が生じる場合もあります。そこまで行かなくとも、「めまい」や「倦怠感」などが生じやすくなり、「不快感」や「イライラ」も酷くなり、これもまた「ストレス」を増加させる原因となります。

さらに、「高温多湿状態」はカビやダニなどを繁殖させます。これらによる「アレルギー反応」は、健康問題を抱えている人には要注意ですが、たとえ健康な人でも、「慢性的な不快感」や「疲労」の原因となりますから、これらもまた「ストレス」を増加させます。

こうした「体調の悪化」や「ストレスの増加」は、「睡眠障害」や「鬱(うつ)病」、「ノイローゼ(神経症)」などの精神障害を発症しやすくします。そこまで酷くなくとも、ストレスの蓄積は「否定的感情」を刺激し、「攻撃性」を高め、「不適応な行動(親しい人とケンカをするとか)」の原因となります。放置すれば、仕事や人間関係にも悪影響をおよぼしかねません。

梅雨ストレスを溜め込み過ぎて、こうなってしまう前に、「攻撃は最大の防御」、梅雨という「個性的な季節」を逆手に取って、これをポジティブに楽しむ工夫をしようではありませんか。

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梅雨の「したく」

おしゃれな傘を買い込んだので、雨が降るのが楽しみで仕方がない。そんな体験はありませんか?子供の頃は、買ってもらった長靴をはいただけでウキウキしたものです。わざわざ水溜まりの深いところを歩いたり、バチャバチャと水を跳ね飛ばしたり、結局、長靴の中にまで水が入ってしまって親に叱られたり、そんな思い出は誰にもあるものです。

雨はある種の「非日常」ですから、はしゃいでそれを遊びたい気持ちは、大人の心の底にも潜んでいます。そこで、梅雨に備えて、素敵な雨傘やレインコート、雨靴などを新調しませんか?何も、そんなに高価なものを買う必要はありません。

ただ、せっかくの「非日常」を楽しむためのアイテムですから、ちょっと派手目の大胆な「がら」や、鮮やかな色彩のものを選んだ方が、遊び心を満足させることができるはずです。

日本では、雨の日は傘をさすものという暗黙のルール(社会的規範)がありますが、あえて、防水の徹底したレインコートや帽子だけで、傘をささずに街を歩く、なんていうのもおしゃれだと思います。2輪ライダーのための防水ジャケットやパンツには、いろいろな機能的工夫がほどこされていて、雨の日の普段使いに活用すればなかなかに楽しく、しかもおしゃれです。

これが女性の皆様の場合ですと、雨の日にピッタリの「お化粧」とか、ヘアケアとか、ネイリング、それにフレグランスなどを楽しむこともできますね。しかも、女性用の傘には、「晴雨兼用」で、日傘としても使えるものがたくさん用意されていますから、雨雲の間から突然強い陽射しが照り付ける梅雨明けの頃には大活躍しそうです。

着る物や持ち物だけではありません。楽しいイベントプランも準備しましょう。「雨に映える風物」というものが、日本にはたくさんあるのです。たとえば、「紫陽花(あじさい)」の花。雨の日の紫陽花はとても美しく、これを楽しめるのは、日本に住む者の特権です。

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関東なら、あじさい寺として名高い「明月院」とか「長谷観音」、「高幡不動尊」や「東慶寺」などが紫陽花の名所として有名です。観光客がたくさん押しかける名所に、傘をさしてまで行きたくないという方には、箱根の登山電車がお奨めです。登山電車に乗れば、沿線に植えられたたくさんの紫陽花を、傘をささずに座ったまま見物することができます。

何も遠くまで出かける必要はありません。近くの公園やホテルの庭などで、きれいな紫陽花が咲く場所を事前にチェックしておけば良いのです。もちろん、梅雨時の見物は紫陽花に限ったものではありません。

濡れた庭石が美しいとか、池の水面に降る雨の風情が何とも言えないとか、霧や雲でけぶった山々の風景が水墨画のようでたまらないとか、ちょっと考えれば、あなただけの、プレミアムな観光スポット?は必ずあるはずです。私の知人には、雨の日に「かたつむり」を見に行くなんていう風流な人もいます。

そんな、「ちょっと行ってみたい場所」をリストアップするだけでも、それは心をウキウキさせる梅雨への「したく」になります。そうそう、そんな素敵な時空をご一緒する素敵な異性や楽しい友人とのスケジュール調整もお忘れなく。(一部抜粋)

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image by: Shutterstock.com

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