医療界は、大学病院に搬送されても、Bちゃんの命を救うのは難しかっただろうと見ている。大韓救急医学会のイ・ギョンウォン公報理事(龍仁セブランス病院救急医学科教授)は「移送に耐えられる状態で転院を進めることが重要であり、心血管系が不安定な状態で転院をこころみることはむしろ患者の安全を脅かすこと」と述べた。
しかし、録音記録によると、A氏も同様に、このような状況を認知していたものと見られる。彼は「メンタル(意識)はまだ目覚めていないが、良いことだけを予想して今ここでこうしていることはできないのではないか。話にならないのではないか」と考え「最大限装備が整えられたところに行かなければならない。応急処置は私たちができる限り行った」と話した。「誰かは引き受けてくれるべきではないのか」「距離が遠くてもどこか引き受けてくれる病院へ今行かなければならない」と訴えたりもした。
保健福祉部はこの事件以後、Bちゃんの死亡と大学病院側の転院拒否に因果関係があるか調査を行い、最近忠北大学病院側に「違法性がない」という意見を通知したと伝えられた。Bちゃんの遺族も、「転院拒否について問題にしたくない」という意思を警察に伝えたという。
この事件がマスコミに報道され、専攻医の集団行動による人手不足で転院を拒否されたのではないかという指摘が提起されたりもしたが、医療界ではそれより地域医療界の劣悪な環境を如実に示した事件だという声が出ていて、市民の見る目と医療界の視点のちがいがだんだん乖離してきているように見える。(朝鮮日報参照)
さて、きょう4月10日は韓国の総選挙の当日だ。夜にはおおかたの姿が現れているにちがいない。犯罪集団民主党が勝つか保守・国民の力が勝つか。どちらにしても今後の韓国の命運を左右する重要極まりない選挙となるのはまちがいない。静かに結果を待つばかりではあるけれど。
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