斎藤知事が株式会社merchuの折田 楓社長を切り捨てようとしている。再選を果たせたのは“宣伝の魔術師”こと折田社長のおかげなのに、公選法違反を指摘された途端にこの態度だ。兵庫県民に手のひらを返すのも時間の問題ではないか。
斎藤知事の「切り捨てっぷり」がヤバすぎる
「斎藤知事、はがいわ!ほんならまるでウチひとりが、くそだぼキラキラ広報女子みたいやん!」関西弁かどうかは知らないが、株式会社merchu社長の折田楓氏(32)は今、憤まんやるかたない心境にちがいない。
兵庫知事選でのSNS活用をめぐり、公職選挙法違反の疑いが指摘されている斎藤元彦知事(47)は25日、あらためて違法行為を否定。折田氏が代表を務めるPR会社には「ポスター制作などの費用として約70万円を支払った」だけと説明したのだ。
シンプルに言えば、「わ、びっくりした。折田さんがnoteで自慢していた実績はほぼ全部ウソです」という意味になる。斎藤知事は折田氏を切り捨てる気満々らしい。
折田氏は20日に自身のnoteで、「斎藤陣営で広報全般を任せていただいていた」立場にあったと説明している(※Web魚拓 取得日時: 2024年11月21日 01:24)。それによると折田氏は「ポスター制作」のみならず、斎藤陣営の選挙戦略立案、実行に深くコミットメントしていた。
- 株式会社merchuのオフィスで斎藤知事に「新たな広報戦略」と「SNSなどのデジタルツールの戦略的な活用」をプレゼン
- 世間の「反斎藤ムード」を払拭すべく複数のSNSアカウントを開設
- 「私のキャパシティ」の限界にあたる4アカウント(斎藤X、応援X、斎藤インスタ、公式YouTube)に関して「期間中全神経を研ぎ澄ましながら管理・監修」
- SNSアカウントのフォロワー数など主要KPIを管理しながら、ハッシュタグ文言の調整など運用実務に従事
再選の立役者、折田社長に冷たい言葉!斎藤知事に人の心はないのか?
たしかに「ポスターも」制作はした。だが、それはキャッチコピーやメインビジュアルの一新を含む、「政治家・斎藤元彦のリブランディング」の一環に過ぎなかった。だからこそ折田氏は、選挙戦を振り返ってこう述懐したのだろう。
実際選挙を終えてみての私の率直な感想は、「選挙は広報の総合格闘技」であるということです。質・量・スピード全てが求められ、食べる暇も寝る暇もない程でした。脳みそを常にフル回転し続けなければならない点が、最もハードでした。
一般的に、陣営の指示に基づくポスター制作を請け負っただけで「選挙は広報の総合格闘技」という感想には至らない。折田氏は主体的に、選挙戦で獅子奮迅の働きをしたからこそ「食べる暇も寝る暇もない」ほどの状態に追い込まれたと考えるのが自然だ。
公選法違反をウッカリ自白してしまうおっちょこちょいは玉にキズだが、自己顕示欲が人一倍強いネット工作員という新ジャンルを切り拓きつつ、オワコンだった斎藤氏をしっかり再選させてみせた。折田氏が宣伝の魔術師と呼ばれるゆえんだ。極めて優秀なビジネスパーソンなのは間違いない。
だが、もし仮にこれらの実績がすべて虚言、思い込み、妄想だったとなれば、折田氏は一転、ちょっと頭の弱いいわゆる“キラキラ広報女子”だったことになってしまう。斎藤知事の「切り捨てっぷり」は、あまりにもひどい恩知らずの仕打ちではないか。
斎藤陣営の選挙カーにも乗り込んでいた折田社長
実のところ、斎藤知事はすでにバッドエンドルートに突入してしまっている可能性が高い。どのルートを選んでも“詰んでいる”ため、とりあえず折田氏を切り捨てて時間稼ぎをしているが、ゲームオーバーは近いのが実状だという。
「折田さんの会社が実態として、主体的に選挙運動全般を行っていたのは誰が見ても明らかです。斎藤知事が公選法違反を否定するには、折田さんのnoteが明確に『キラキラ広報女子の妄想』にすぎなかったことを立証する必要がありますが、それは不可能でしょうね。ポスターしか作ってもらってません、という言い訳はすでに破綻しています。
noteの内容だけでももちろんアウトですが、それだけではありません。折田さんが斎藤陣営の選挙カーに乗り込んでスマホでライブ配信をする姿が複数の人に目撃されているんです。すでにSNSでは、そのさいの証拠写真や動画が出回っています。はたして、単なるポスター業者がそんなことをやるでしょうか?
斎藤陣営からPR会社に、選挙運動に対する報酬支払いがあったと判断されれば、公選法違反の『運動買収』となり当然アウト。仮に斎藤知事本人が知らなくて、陣営関係者が独断で支払ったと言い訳しても『連座制』が適用されればアウトです。
また、約70万円という支払い額は選挙運動への対価としては安すぎる、ゆえにポスターしか制作してもらっていない――という釈明もアウトで、こんどは刑法の事前収賄罪に問われることになります。折田さんのPR会社は兵庫県から複数の業務を受注してきた、いわゆる出入り業者なので『金銭を支払っていない』とか『金銭の額が低い』という言い訳も通用しないんですよ」(政界ウォッチャー)
やはり法にのっとって検討するかぎり、斎藤知事の失職と公民権停止は避けがたいようだ。ただ実際には、公選法違反にありがちな、「まあまあ、でも、もう当選しちゃったわけだし…」で、ナァナァのまま終わってしまう可能性もあるのでは?
「民意は斎藤さんの再選を選んだ、だから斎藤さんを失職させたら民意に背いてしまう、という意見が一部にあるようですね。ただ、忘れないでほしいのが、今回の知事選は、斎藤さん圧勝というわけではないということ。当選した斎藤さんが111万票、2位の稲村さんが97万票、その差はたった14万票です。僅差だからこそ、そのわずかな差は違法な選挙運動によってもたらされたものなのでは?と見る人が増えてきています。これを『お咎めナシ』にしてしまえば法律の意味がなくなるため、さすがにスルーはできないと思いますよ」(前同)
兵庫知事選に投票した有権者のざっくり半数は、斎藤氏に「ノー」を突きつけている。同じ配慮をするなら、まずはそちらの民意を汲みとるべき、というのはたしかにそのとおりかもしれない。
それにしても気の毒なのは、大きな仕事をやってのけたにも関わらず、斎藤知事から切り捨てられ、キラキラ呼ばわりされる折田社長だ。彼女をきちんとケアしないと、斎藤氏は後ろから刺されても文句を言えないのではないか。
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image by: note – 折田 楓