MAG2 NEWS MENU

2025年 私の米国株投資戦略は「静かに株式市場から足抜けする」スタンスに。個人投資家の優位性を徹底的に利用する

今年の株式市場は日米ともに大幅上昇のまま終わりそうだ。そんな中、米国株投資に精通し自身も大きな資産を築き上げた作家の鈴木傾城氏は、マーケットの熱狂と距離をおきつつ来年の投資戦略を練っている。同氏は「暴落がくると思っているわけでも、下落基調になると思っているわけでもない」ものの、2025年は「静かに株式市場から足抜けする」年になると判断。それはなぜか?(メルマガ『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

この記事の著者・鈴木傾城さんのメルマガ

初月無料で読む

※ワンクリックで簡単にお試し登録できます↑
¥880/月(税込)初月無料 毎週 日曜日
月の途中でも全ての号が届きます

プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

個人投資家が熱狂して、プロの投資家がそっと足抜けしていくのが今の株式市場

今年は株式市場も過熱した年だった。通常、株式市場の平均リターンは8~10%なのだが、今年のS&P500は28%で、通常の3倍以上もの上昇を見せた。この顕著なパフォーマンスは、人工知能(AI)関連企業の成長が主な要因とされている。

特に、NvidiaなどのAI技術を牽引する企業は、昨年に続き今年も株価が倍増するなど、指数全体の上昇に大きく寄与した。

日本政府も新NISAで日本人の個人投資家に投資を煽りまくったので、オルカンや全米株式などに大量の買いが入り、個人投資家もS&P500の上昇分28%を手に入れて、株式投資の熱狂が湧き上がっている。

SNS上には成功を収めた投資家たちの自慢の声があふれ、投資で「億り人」になりたいと願う人々も続出。オンライン証券口座の開設数が過去最高を記録する中、若年層の参入もとどまるところを知らない。

この現象はまるで巨大な津波のように見える。誰もがその波に乗らなければ取り残されてしまうという感覚に駆られているようだ。

日本株は調整はしているのだが、個人投資家が積極的に銘柄を物色している。株主優待目当ての投資家も増え、その優待品が転売市場に出まわる現象もある。

SNSでも、まるで熱に浮かされたかのように、「テンバガー」を夢見て次なる10倍株を探し求める人々が増え、どれがテンバガーになるのか議論する姿もある。そのため、猛烈に上がった株式をさらに買い進んでいったり、通常の3倍の値動きをするブル3倍に全賭けしたりする人も出てきている。

投資関連の書籍が次々と出版され、マスコミも新聞の中吊り広告で「この株が上がる!」とセンセーショナルに見出しをつけ、セミナーやオンライン講座もあちこちで開かれ、「バスに乗らなければ置いていかれる」とばかりに人々が押しかけている。

投資関連のポッドキャストやYouTubeチャンネルの登録者数も急増し、成功を収めた人々の動画には羨望の眼差しが注がれ、そうしたものに触発されて人々はさらに株式市場の掛け金を増やしている。それが今の姿だ。

この記事の著者・鈴木傾城さんのメルマガ

初月無料で読む

※ワンクリックで簡単にお試し登録できます↑
¥880/月(税込)初月無料 毎週 日曜日
月の途中でも全ての号が届きます

「ピエロが風船を膨らませているのを見ているようだ」

ウォール街の多くの専門家は、来年も株式市場の上昇が続くと予測している。

現在、S&P500指数は6,075ポイントに達しているのだが、モルガン・スタンレーは6,500ポイントに到達すると予測。強気シナリオでは7,400ポイントの可能性も見ている。ゴールドマン・サックスは、2025年末までに6,500ポイントに達すると予想している。

UBSは6,400ポイントまで上昇すると予測し、ウェルズ・ファーゴは6,600ポイントに達する可能性があると予想、バンク・オブ・アメリカは6,666ポイントに到達すると予測、ドイツ銀行は2025年末には7,000ポイントになるとぶち上げている。

なぜ、こんなにも強気なのか。それは、2025年も継続的な経済成長が見られ、FRBが2025年までに金利をさらに引き下げ、それに伴って景気循環株や金利敏感株の株価上昇も期待でき、企業収益が改善するからだという。

本当にそうなればいいが、全体的なトーンを見るとウォール街全体が、けっこうな多幸感(ユーフォリア)で満たされているのがわかる。

ところが、奇妙な動きがある。マーケット・ウォッチ紙は、プロの投資家が次々と今の上昇相場から降りているというのだ。特定の投資家層は先物市場でも「S&P500に対するベットを大幅に縮小している」という。

ローゼンバーグ・リサーチの創設者デビッド・ローゼンバーグも「ピエロが風船を膨らませているのを見ているようだ」といっており、ウォール街の大半のアナリストとは距離を置いている。

極めつけはウォーレン・バフェットで、バフェット指数が200%を超えた今となっては、もはやまったく株式に関心を見せておらず、持ち株を次々と処分して現金比率を高める動きに出ている。

人々がこれほど熱狂し、株式市場に押し寄せて踊り、ウォール街の大半が「来年はもっと上がる」と予測しているのに、バフェットを含むプロの投資家がそれを取りにいかず、むしろ静かに持ち株を売却して株式市場から去っているのだから興味深い。

この記事の著者・鈴木傾城さんのメルマガ

初月無料で読む

※ワンクリックで簡単にお試し登録できます↑
¥880/月(税込)初月無料 毎週 日曜日
月の途中でも全ての号が届きます

2025年は静かに株式市場から足抜けするスタンス

私自身は2025年に株式市場が上昇するのか下落するのか、予測はしていない。しかし、先週も書いたとおりで、私も2025年は、静かに株式市場から足抜けするスタンスを取ることは考えている。

これは、暴落がくると思っているわけでも、下落基調になると思っているわけでもない。単に今年は30%近い利益を得たので、ある程度利益を確定して現金を手元に置いておきたいというだけで、相場の予測はまったく関係ない

私の場合は、【VTI】【VYM】とリーマンショック時に買ったコカコーラやペプシなどの一部銘柄がコア銘柄なので、これらは長期保有で持ち続け、【VTI】に関してはドルコスト平均法で少しずつ増やし続けることになる。

残りのサテライトの部分ではAI関連の銘柄で拾ったものがあるのだが、こうしたものをすべて処分して現金化していく予定だ。

2025年に相場が上がったらコア銘柄が資産を押し上げてくれるし、暴落したら現金が手元にあるので安くなった銘柄を大量に買い込むことができるようになる。

もう、あまり個別銘柄を増やしたいという気持ちはないので、【VTI】や【VYM】が下落したら、それを増やしていく動きになるのだろうが、暴落したらそうするという話であって、暴落しなければ何もしない。

株式市場の平均リターンは8~10%のところを2024年だけで30%も取ったのであれば、2年くらい何もしなくても問題ない。2025年に株式市場が上昇するのであれば、コア銘柄でそれが取れるので、3年くらい何もしなくてもいいかもしれない。

この記事の著者・鈴木傾城さんのメルマガ

初月無料で読む

※ワンクリックで簡単にお試し登録できます↑
¥880/月(税込)初月無料 毎週 日曜日
月の途中でも全ての号が届きます

優位性を徹底的に利用するつもりでいる

そもそも、私はヘッジファンドでも年金ファンドでもなく、他人のカネを運用しているわけでもない。

パフォーマンス追求を要求されているわけでもないので、現金を持ったまま、ぶらぶらしていても誰にとがめられるわけでもない。私たち個人投資家にとって有利なのは――

この続きは、有料メルマガ購読者さま限定記事です。初月無料のお試し登録ですぐに全文をご覧いただけます。著者の鈴木傾城氏は、米国株式を軸に据えた資産運用術を長年メルマガで解説し、読者から絶大な支持を得てきました。

鈴木氏が提唱する投資方法は、短期的なマーケットの上げ下げに惑わされることなく、着実に不労所得を構築していくためのもの。たとえば来年、NYダウ指数やNASDAQ指数が-80%の大暴落に見舞われたとしても自分の老後は安泰。そんな、巷の「株バブル」とは一線を引いた資産運用の普及・啓蒙につとめています。

毎週のメルマガでは、投資哲学、マクロ経済分析、株式市場全般の動向、個別銘柄の動き、新たに組成された株式ETFの評価、相場急変時の解説などさまざまな情報を配信中。1日で大金を稼ぐような内容では決してありませんが、不労所得の実現にむけて株式投資に取り組む際のよきペースメーカー、よきパートナーとなってくれることでしょう。あなたも今日からはじめてみませんか?

(本記事は、メルマガ『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』2024年12月8日号を一部抜粋、再構成したものです。続きはご購読ください)

この記事の著者・鈴木傾城さんのメルマガ

初月無料で読む

※ワンクリックで簡単にお試し登録できます↑
¥880/月(税込)初月無料 毎週 日曜日
月の途中でも全ての号が届きます

初月無料購読ですぐ読める! 12月配信済みバックナンバー

※2024年12月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、12月分のメルマガがすべてすぐに届きます。
2024年12月配信分
  • 個人投資家が熱狂して、プロの投資家がそっと足抜けしていくのが今の株式市場(12/8)
  • 株式市場が上昇し、誰もが「投資、投資、投資」と話題にする中で私が決めたこと(12/1)

いますぐ初月無料購読!

image by: orhan akkurt / Shutterstock.com

鈴木傾城この著者の記事一覧

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

基本的には週1回発行しますが不可抗力で不定期となることもあります。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 鈴木傾城の「フルインベスト」メルマガ編 』

【著者】 鈴木傾城 【月額】 ¥880/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け