「やりたいことが見つからない」。この言葉は、「自分はまだ何もスタートしていない」という現実から目を逸らすための言い訳です。
調べれば調べるほど分からなくなる。考えれば考えるほど迷走する。当たり前です。私たちの脳は未知のことについて、正確な判断を下すことができません。まだ見ぬ世界の風景を、机の上で想像することなどできるはずがありません。
「やりたいこと」という言葉自体が、重すぎます。「これが自分のやりたいことだ!」なんて、そう簡単に見つかるものではありません。そもそも、人生を決定づけるような「やりたいこと」を見つけなければいけない、という思い込み自体があなたを縛っています。
考えてみてください。あなたは「やりたいこと」を見つけるために、実際に何かを始めましたか?それとも、ただ考えているだけですか?
「でも、無駄なことはしたくない」
そう思うのは当然です。時間もお金も限られている。効率よく、正解にたどり着きたい。でも、「無駄」を避けようとすることこそが、最大の無駄です。
情報があふれる今の時代、私たちは「調べれば分かる」という錯覚に陥ります。レビューを読めば商品の良し悪しが分かる。SNSを見れば話題のスポットが分かる。でも、それは本当の理解ではありません。
味わったことのない料理の味や香りは、どれだけ写真を見ても分かりません。行ったことのない場所の空気は、どれだけ動画を見ても感じることはできません。それと同じように、やったことのないことが自分に合っているかどうかは、やってみるしかないのです。
特に注意が必要なのは――(この記事は約9分で読めます ※3,220文字)
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