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松田聖子、綾瀬はるかも味わった「落選」「2番目」の屈辱。オーディション落ち組が将来「大スター」に急成長しやすい理由とは?

“伝説の歌姫”こと松田聖子(62)、“CM女王”の一角を占める綾瀬はるか(39)。今や不動の地位を確立している2人ですが、デビュー前にはオーディションで落選したり、グランプリを逃したり…と意外な“挫折”も味わっています。ところが芸能界では、そんな苦労を経験した人物ほど後年トップにまで登り詰めることが多いのだとか。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。

デビュー前の松田聖子が味わった“二度の挫折”

『FRIDAY』が、オーディションを落ちたり、コンテストでグランプリを獲れなかった“落選組”の下剋上が始まっている…という記事を掲載しました。

頂点に立った勝者より、次点や審査員特別賞等を獲った敗者の方が、将来的にブレイクする確率が高いことを解説しています。

普段、芸能記事にあまり興味がない読者の方は「へえぇ~…」となるのでしょうが、週刊誌の芸能記者からみれば、これはかなり当たり前…半ば常識の話でもあるのです。

現在活躍中の、オーディションやコンテスト出身のトップ・スターたちのプロフィールを垣間見れば、誰もが将来を約束されたと思われる王冠を被らされたわけではないことがよくわかるでしょう。

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例えば松田聖子

聖子は1980年4月、『裸足の季節』で華やかなデビューをしていますが、実は落選を2度も経験しているのです。

まずは1977年、“ホリプロタレントスカウトキャラバン”に。その翌年1978年は、“ミスセブンティーンコンテスト”に参加しています。

当時の聖子を審査した関係者たちを辿ってみても、記憶にないとか、会場にいたかもしれないけれど、インパクトは感じなかったという感想です。聖子も、芸能界デビューにこんなに貪欲だったのですね。

そして悲願達成、アイドルとして、ヴォーカリストとして『青い珊瑚礁』がスマッシュ・ヒットとなり、頂点に駆け上がっていくわけです。

相性が悪かったのか、審査員の目が節穴だったのかはわかりませんが、ショー・ビジネスの摩訶不思議な伝説となるわけです。

綾瀬はるかも落選組。もし審査員の“先見の明”がなかったら…

そしてもうひとりは綾瀬はるかです。

綾瀬は2000年の“ホリプロタレントスカウトキャラバン”で、4万人を超える応募者の中から、グランプリではない、審査員特別賞を受賞しています。

先見の明があった審査員が綾瀬の将来を見抜いたというわけです。

もしこの受賞がなければ、今頃、綾瀬は何をしていたのでしょうね…逆に、自分の好きなように生きられて、何の迷いも障害もなく、自分の大好きな人と、結婚もしていたのかもしれません。

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この年、綾瀬が逃したグランプリを獲った女性タレントは、映画1本とドラマ2本に出演したのち、5年後にひっそりと芸能界から去っていました。

綾瀬はるかや松田聖子は“挫折からのスタート”で何を得たか

もちろん自分が選んできた生き方ですから間違いはないのでしょうが、もしこんな分岐点に、違った選択や結果だったら…なんて考えると“運命のいたずら”という言葉以外、表現方法が見当たりません。

こうして見てみると、グランプリを獲らなかったことで、聖子は逆に時間をかけて、じっくりとヴォーカリストとしての勉強ができたし、綾瀬も事務所に過大な期待もされず、地道に女優としての鍛錬を積んでこられたような気がします。

落選したことで、アーティストとしての“深み”を増していく数年を経験することができた…とでも言いましょうか。

もうひとつは、頂点に立てなかったとしても、彼女たちは自身の運命を左右するような作品と出会える“運”を持っていたということでしょう。

聖子にしてみれば『青い珊瑚礁』、綾瀬にしてみれば『世界の中心で、愛をさけぶ』です。

頂点に立っても短命で終わるタレントがいるかと思えば、落選しても諦めずに地道な努力を続け、いつか出会うであろう、周囲からの評価が一変するような“出世作”や“代表作”を引き寄せる“運”を待つタレントもいる――。

古くは『スター誕生』から始まって『ホリプロタレントスカウトキャラバン』、『「東宝シンデレラ」オーディション』、『全日本国民的美少女コンテスト』等々、それぞれの歴史に、ため息が尽きない私です。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

image by:Georges Biard, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

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