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浅田真央のカネとビジネス。記者が目撃した「やりがい搾取」と「当然の格差」の境界線とは?妹分の村上佳菜子と“待遇”めぐりケンカ別れ

フィギュアスケートの浅田真央(34)と村上佳菜子(30)の関係が悪化。原因はアイスショー出演者の待遇をめぐるゴタゴタ――そんなショッキングなニュースを週刊誌が伝えています。20余年も友人関係が続いていた2人に何があったのでしょうか?「真央ちゃんを取材していて目撃した“格差”が今も忘れられない」という、芸能記者歴30年超のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが詳しく解説します。

浅田真央と妹分の村上佳菜子がケンカ別れ!? 待遇めぐり不満も

浅田真央が村上佳菜子をアイスショーから降板させていた――というショッキングな記事を『文春オンライン』が掲載しました。

ともに山田満知子コーチのもと、フィギュアスケートに青春を捧げた2人が…にわかに信じられない、いや、信じたくない“断絶”です。

3歳でスケートを始めた村上は30歳、5歳でスケートに出会った真央ちゃんは今年の9月で35歳…。20余年も友人関係が続いていた2人に、何があったのでしょうか?

記事によれば、2022年9月から2023年7月にかけて開催された「浅田真央アイスショー『BEYOND』」をめぐり、出演スケーターたちから待遇への不満が出ていたとのこと。村上が、皆を代表してその不満の声を真央ちゃんに伝えたことが、仲違いのきっかけだと言います。

出演者たちは、練習に対する報酬が無いことや、公演先の宿泊費を何度か立て替えなければいけなかったことに不満を感じながらも、“雲の上の存在”のような真央ちゃんには何も言えなかったようです。

そこで、真央ちゃんの妹のような存在の村上なら、自分たちの要求をきっと上手く伝えてくれるだろうと、彼女のほうに不満をぶつけていたのかもしれません。

私はあらためて今回、2018年5月から始まった『浅田真央サンクスツアー』の出演者を選ぶオーディション映像を見返したのですが、ほぼほぼ全員が“真央ちゃんに憧れるスケーター”たちばかりという印象でした。

これは想像になりますが、“真央ちゃんと一緒に滑れるなんて夢のよう。ギャラなんていらない!…でもお金が無い…”というジレンマに苦しむ出演者がいたのではないでしょうか?

記事には、出演者たちの代弁をした村上から“誹謗中傷”されたと解釈した真央ちゃんが、村上をクビにし、2人の20余年続いてきた友情関係がもつれてしまった――と書いてありました。

これを読んだ私は、“2011年に病気で亡くなった真央ちゃんの賢母が健在なら、こんな最悪の事態にはならなかっただろうな…”と思ってしまいました。

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芸能記者が目撃した、浅田真央とその他大勢の“格差”

私は以前に、真央ちゃんの『サンクスツアー』の地方公演をベタで張り込んだことがあります。

2010年バンクーバー五輪で銀メダルを獲り、2014年ソチ五輪でも完璧かつ感動的なFS(フリースケーティング)を魅せた“世界の浅田真央”。そんな彼女の滑りを破格の低価格で観られるということで、どの会場でもチケットは早々にソールドアウトしていたのを憶えています。

このときの取材に関して、私の脳裏にはっきりと蘇った記憶があります。それは、アイスショー終了後、ホテルの宴会場のような、あるいは会議室のような場所で、“出演者たちが食事をしていた”際の様子です。

このツアーは観客総数が数百人程度の、こじんまりとした会場ばかりでしたが、それでも“浅田真央のアイスショー”です。各地にごひいき筋もいるだろうし、地元名産の食材を“どうぞ召し上がって下さい”みたいな状態なのでは?と想像してしまいますよね。

ところが実際は、かなり質素な…貧相な様子だったのです…。たしか幕の内弁当のようなものだったと思いますが、折箱に詰め込まれた食事を黙々と口に運ぶ出演者たち。そこに真央ちゃん本人の姿はありませんでした

私は勝手に、“真央ちゃんをリーダーに、食事をしながら今日の反省会でもするのだろう”と思っていたため、お出かけ中の真央ちゃんの姿がそこになかったことを鮮明に覚えているのです。(次ページに続く)

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浅田真央に“ダメなものはダメ”と言える人間がまた一人消えた?

このときの取材で私は、トップスター・スケーターと、その他大勢の共演スケーターたちの“立場の違い”と“格差”を痛いほど思い知ることになりました。遠くから気付かれないように覗き見た部屋。そのどんよりとした重たい空気を今でも忘れられません。

華やかなショー・ビジネスにはよくある話ですし、当然と言えば当然なのかもしれませんが…。

ところで、私がなぜ地方公演まで、この『サンクスツアー』を追いかけたというと、出演者の中に“要注意人物”がいたからです。

それは、真央ちゃんと同い年のスペイン人スケーター、エルネスト・マルティネス(通称エルニ)で、ファンの間では、去年のクリスマスの夜に、真央ちゃんが六本木デートを楽しんだ相手として有名な人物です。

出場者を決めるオーディションで、真央ちゃんが“超お気に入り”だったのがこのエルニで、彼が当時通っていた服飾専門学校にまで取材に行ったものでした。

「自分のアイスリンクを作りたい」「将来は指導者になって、世界で活躍するような選手を育てたい」という幼い頃からの夢を、夢で終わらせずに着実に実現しようとしている真央ちゃん。

ただ、ひとつだけ気になるのは、たとえ相手が真央ちゃんでも“ダメなものはダメ”と言える存在が、彼女の周りにいるかどうか?です。

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自分の手が届かなかった“五輪表彰台のいちばん高い場所と、金色に輝くメダル”を目指して、真央ちゃんには頑張りすぎることなく頑張ってほしい(!?)…そう願うばかりです。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

image by: 浅田真央アイスショー「BEYOND」公式サイト

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