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高市首相が強行した「大義なき解散」で大量発生。ネット上の“解散大喜利”という異常事態に見る日本国民の不満爆発

「大義」が明確に示されないままに強行された、突然の衆院解散。この高市首相の判断に対して政界やネット上では批判や揶揄が噴出し、「解散名」を巡る一種の大喜利状態が広がっています。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、過去の政権による解散総選挙を振り返りつつ、高市氏の解散劇を「新手のペテン」と断罪。その上で、これまで誰の口からも語られていない「新たな解散名」を提案しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:解散大喜利

なぜ高市解散は「大喜利状態」を呼んだのか。過去の解散名と重なる光景

高市早苗首相の今回の大義なき解散について、社民党の福島みずほ党首は1月14日の会見で、以下の解散名を次々と挙げながらモーレツに批判しました。

「自己都合解散」
「自己中解散」
「自分勝手暴走解散」
「都合の悪いことはさておき解散」
「統一教会の疑惑隠し解散」
「存立危機事態における失言隠し解散」
「政治とカネの問題隠し解散」
「解散の大義なき解散」

こうした発言を受け、ネット上では「居酒屋じゃないんだから」「大喜利してる場合かよ」という声も出たなどと報じられました。でも、あたしは「はぁ?」と思ってしまいました。何故なら「解散」は「大喜利」だからです。

2012年11月16日、当時の民主党政権の野田佳彦首相が「近いうち解散」、またの名を「近いうちじゃなかった近いうち解散」、またの名を「寄り切り解散」、またの名を「皆殺し解散」、またの名を「バカ正直解散」、しかしてその実体は「自爆テロ解散」に追い込まれました。

ちなみに「近いうち解散」は野田首相自身の発言からのネーミングですが、「近いうちじゃなかった近いうち解散」と言ったのは自民党の石破茂幹事長、「寄り切り解散」と言ったのは公明党の山口那津男代表、「皆殺し解散」と言ったのは国民の生活が第一の小沢一郎代表、「バカ正直解散」と言ったのは玄葉光一郎外務大臣、「自爆テロ解散」と言ったのは田中眞紀子文部科学大臣でした。これ、どう見ても「大喜利」じゃないですか?

そして、この「解散大喜利」から1カ月後の12月16日の「第46回衆議院選挙」で、民主党は改選前の230議席を57議席へと壊滅的に激減させ、一方の自民党は改選前の118議席を294議席へと圧倒的に激増させ、安倍自民党は政権へと返り咲いたのです。

で、こんな流れから誕生した第2次安倍政権ですが、鳴り物入りでスタートしたアベノミクスは何年経っても1ミリも成果が出ず、数値目標まで掲げた少子化対策も1ミリも改善せず、三党合意による消費税増税で国民生活は苦しくなるばかり。日銀によるバラ撒きとGDPの試算方法の変更で数字上の景気は上向きになっても、大半の国民は実感ゼロ。その上、森友学園問題、加計学園問題、桜を見る会問題と、次から次へと巻き起こる安倍首相の疑惑の数々。

それなのに、安倍政権は2020年9月まで7年9カ月も続いたのです。どうしてこれほど酷い政権が長続きできたのかと言うと、皆さんご存知の通り、安倍首相は国会で野党から厳しく追及され始めると、絶対に選挙に勝てる状況で解散総選挙に打って出て、いったんゲームをリセットし、その都度「延命」を繰り返して来たからです。

衆議院議員の任期は4年なのですから、2012年12月の次の衆議院選挙は2016年12月のはずでした。しかし安倍首相は「2年で結果を出す」と豪語したアベノミクスの成果がまったく出ないことを野党から攻撃され、さらには欧米メディアも「アベノミクスは失敗に終わった」と報じ始めたことから、このままじゃヤバイと思ったようで、まだ任期の半分の2年目だというのに、2014年12月、「アベノミクスの信を問う」などと抜かして解散総選挙に打って出たのです。

この時、安倍首相自身は「アベノミクス解散」と言い、連立する公明党の山口那津男代表も「デフレ脱却推進解散」などとフォローを入れました。しかし、民主党の海江田万里代表は「国民生活放り出し解散」、維新の党の江田憲司共同代表は「政策そっちのけ解散」と名づけて批判しました。でも、野党に十分な選挙準備をさせない不意打ち解散が功を奏し、自民党は勝利し、安倍政権は4年間のフリーハンドを手に入れたのです。

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完全に後付けの理由だった「国難突破解散」などという大義

しかし、アベノミクスの本質が「カネをバラ撒いて株価を上げて景気回復を演出する」という虚構である以上、どんなに金融経済が右肩上がりでも実体経済は牽引されず、中小企業の倒産件数は前年度を上回り続けました。その上、森友学園問題に続いて加計学園問題まで発覚して安倍内閣の支持率が急落したため、2017年7月の東京都議会選で自民党は敗北してしまいました。

それなのに、嗚呼それなのに、それなのに…というわけで、このタイミングで文春砲が逆向きに炸裂したのです。民進党の前原誠司代表が幹事長に抜擢しようとしていた山尾志桜里氏の不倫発覚です。これによって山尾氏が離党しただけでなく「民進党にいたら次の選挙で落選してしまう」と思った反前原派の議員が次々と離党し始めたのです。

これを「チャンス!」と見た麻生太郎副総理は、9月10日の夜、渋谷区富ヶ谷の安倍首相の自宅をアポなしで訪問し、お風呂上りに大好きなアイスを食べていた安倍首相に「解散総選挙のチャンスだ!」と伝えたのです。そして、最初は難色を示した安倍首相に「野党から追い込まれて解散して勝った試しはない」「解散を見送れば政権運営のハンドリングが難しくなる」などと1時間半かけて説得したのです。

安倍首相は翌11日、二階俊博幹事長に早期解散を伝え、すぐに公明党の山口那津男代表と擦り合わせをし、3日後には岸田文雄政調会長と密会して衆院選での公約の取りまとめを指示しました。そして、麻生副総理の電撃訪問から2週間後の9月25日、安倍首相は官邸で記者会見を行ない「9月28日召集の臨時国会の冒頭で衆議院解散」を発表したのです。

この時、安倍首相は解散の大義として、5年経っても何の成果も出ないアベノミクスや少子化問題だけでなく、国会で野党から追及されていた「森友学園問題」や「加計学園問題」まで羅列した上、自分の支持層であるネトウヨたちへのサービスとして「北朝鮮のミサイル発射問題」まで挙げ、全部まとめて「国難突破解散」などと抜かしたのです。つまり、これで選挙に勝てば、これらの問題がすべてチャラでリセットされるという都合の良い解散です。

まるで今の高市早苗首相の姿が透けて見えるような解散劇ですが、野党も同じようなもので、この突然の解散宣言を受けて民進党は希望の党との合流へと進んだのです。しかし、この時は、今回の立憲民主党と公明党のようにすんなりとは行きませんでした。何故なら、希望の党の女帝、小池百合子代表が民進党の議員に対して「保守以外は排除する」と言ったからです。そして、このドナルド・トランプ大統領のような発言に激怒した枝野幸男氏らが、立憲民主党を立ち上げたのです。

この全貌を見れば分かるように、安倍首相が高らかにノタマッた「国難突破解散」などと言う大義は完全に後付けの理由だったのです。そもそもは民進党がスキャンダルで弱体化したから「解散総選挙のチャンス」というだけの流れだったのです。そして、それを利用して「森友学園問題」や「加計学園問題」を「終わったこと」にしてやろうと目論んだのが安倍首相だったわけです。

こんなことで国民の税金が700億円も使われるなんてシャレになりませんが、結局、この時も不意打ちの解散だったため、野党は十分な準備が間に合わず、自民党は改選前の284議席を守り抜き、またまた4年間のフリーハンドを手に入れたのです。一方、野党は立憲民主党が15議席から55議席へと躍進したものの、そもそもが希望の党と袂を分けての設立なので、野党全体として見れば「自民党安泰」という土壌が形成されてしまったのです。

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あたかも「振り込め詐欺」のような高市首相の言い回し

…そんなわけで、今回、高市首相が解散の大義をまったく示さずに「高市早苗が総理で良いかどうか、主権者たる国民の皆様に決めていただく」などと、自分の高い支持率に頼った姑息な手口に出たのは、安倍首相とは違うオリジナリティーあふれた新型のペテンでした。日本は議院内閣制の国ですから、有権者が直接、首相を選ぶことはできません…と思っていたら、この人、自分でも同じことを言い出しました。

高市早苗首相 「日本は議院内閣制の国ですから、国民の皆様が直接、内閣総理大臣を選ぶことはできません。しかし、衆議院選挙は政権選択選挙と呼ばれます」

そして、次のように続けたのです。

高市首相 「自民党と日本維新の会で過半数の議席を賜れましたら高市総理。そうでなければ、野田総理か、斉藤総理か、別の方か。間接的ですが、国民の皆様に内閣総理大臣を選んでいただくことにもなります」

この振り込め詐欺のような言い回しを正しい日本語に翻訳すると、次のようになります。

「自民党と日本維新の会で過半数の議席を賜れましたら高市総理。そうでなければ、過去に政権運営に失敗して国民を苦しめた野田総理か、創価学会がバックにいる公明党の斉藤総理か、もしくは、もっと酷い総理か。皆さん、こんな人たちが日本の総理になっても良いのですか?今回の選挙は、間接的ですが、国民の皆様に内閣総理大臣を選んでいただく重要な重要な重要な重要な重要な選挙なのです」

でも、あなたは今、連立与党として衆議院の議席の過半数を持っていて、その結果として首相をやっているんですよね?じゃあ、選挙する意味がないじゃないですか。それに、すでに持っている議席数を勝敗ラインにして信を問うって、どんだけ弱気なんですか?最低でも「自民党だけで過半数」というような、現時点よりもハードルを上げた勝敗ラインにしないと信を問うことにはなりませんし、それ以前に解散の大義にはなりません。こんな子ども騙しのペテンはやめていただきたい。

で、高市首相が会見で厚顔無恥なゴマカシばかり並べ立てた「大義なき解散」という暴挙に対して、国民の皆さんは「解散大喜利」でどんな解散名を付けたのか、偶然にも1月19日(月)のTBSラジオ『森本毅郎 スタンバイ!』の「トークファイル」のコーナーで募集したので、2週続けてお世話になってしまいますが、またまた文字起こしさせていただきました。以下、お楽しみください♪

Xから 「高市高いうち解散。支持率が高いうちに選挙しちゃえという魂胆が丸見えなんて、恥も外聞もないのでしょうか?」

千葉県八千代市27歳の男性 「支持率高いうち解散、ただ総理は国民生活危機突破解散とか、威勢のいい名前を付けて、マスコミとか世論もそれに乗っかるんでしょ?もっと遊び心ってもんがないかね」

Xから 「働いて働いて働いて働いて働いてと言っていたのに働かないで解散」

つくば市66歳の男性 「物価高対策で働くはずだったんじゃないですか?結局、手のひら返しで何もしないままの解散、名づけるならば、働きたくない解散」

品川区の32歳の男性 「逃げて逃げて逃げて逃げて逃げてまいります解散。消費税減税を訴えるなら解散せずに国会で法案通して予算つければいいだけの話です。身勝手極まりないですね」

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「笑って許して」ならぬ「笑ってごまかす解散」の声も

Xから 「そんなことより解散。国会を開くのはよほど嫌いか苦手と見えて通常国会の前に解散とか、自民党の批判されて来た問題を説明も解明もしないままなので、そんなことより解散」

Xから 「国会ひらきたくない解散。選挙してもこの政権を維持されたら生活が大変なことになりそうな感が伝わっていいんじゃないでしょうか」

練馬区40代の女性 「追及のがれ解散。年末から報道され始めた統一教会と自民党の問題、それから総理自身の政治とカネの問題、自らの不規則発言が原因で起こった日中関係悪化などの問題、維新の国保逃れ疑惑など問題山積。国会で突っ込まれたら乗り切れない。だったら今のうちに、ということでしょうか」

千葉県40代 「裸の女王様解散。豪雪地帯はポスターを貼る場所を除雪しなければならないでしょ。投票へ行く人の環境をフル無視です。受験シーズンで選挙カーが『受験生の皆さん、がんばってください!』と空気読まずに大声を流すんでしょうかね?なんか想像しただけで傲慢な裸の王様、女性なので裸の女王様です」

羽村市64歳 「裏金ゾンビ解散。石破政権下で封印された裏金議員を禊(みそぎ)が済んだということで公認するって、笑っちゃうほど信じられません」

千代田区62歳の男性 「隠し解散。維新との連立を問うのならば、なぜ連立した時に言わなかったんでしょう?考えるヒマがないと解散について言ってましたよね。だから出て来た統一教会の名前記載とか国保逃れとかいろんな問題を隠すための解散、それで隠し解散」

75歳の男性 「笑ってごまかす解散。高市総理、官邸に入る時、いつもにこやかな笑顔で入って来る。支持率が高いのはこれが原因ではないでしょうか?日本人の得意な笑ってごまかす。内面は保守強硬派、でもそれを感じさせない。見た目だけで判断して間違えちゃうのかな?」

札幌市69歳の男性 「今回の解散は、高市内閣直球信任解散。まっすぐな高市総理らしい、今この時点で国民に直球で問う解散です」

東京都30歳の女性 「かろや解散。周りが慌てている一方で、高市総理は落ち着いて迷いがない感じに見えます。ドラムを軽やかに叩いたその流れで解散~みたいなイメージです」

足立区47歳の男性 「空っぽ解散。解散する理由が何もなく、高市さんの思いつきとしか説明しようがないからです」

千葉県市原市47歳の男性 「自己都合解散。国民だけではなく党内でも疑問視され、大義名分が分かりません」

栃木県小山市75歳の男性 「今のうちだ解散。支持率高い、ボロが出る前にやっちまおう」

墨田区66歳の女性 「目くらまし解散。あらゆる問題から国民の目をそらすための解散」

三鷹市84歳の男性 「赤ずきん解散。国民を騙して騙して騙して不意打ち」

長野県68歳の男性 「大義なき戦い、早苗の妄想大バクチ解散」

府中市63歳の男性 「おじさんおいてけぼり解散。今回の解散は高市総理が鈴木幹事長や麻生副総裁にすら相談せず、一人で決めたと報じられていて、立憲の野田代表、公明党の斉藤代表など、周りのおじさんたちは翻弄され、バタバタしています」

…そんなわけで、Xからの「そんなことより解散」というのは、文化放送『武田砂鉄 ラジオマガジン』でも木曜レギュラーのプチ鹿島さんが命名してましたが、これを考えた人は日本中にたくさんいそうですね。

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2月8日の「国民の審判」を首を洗って楽しみに待て

ちなみに、あたしは俳人なので「類想類句を避ける」ことが命題であり、日本中の誰とも絶対にかぶらない解散名を考えました。

それは「ぶん解散」です。

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、ベネズエラのマチャド氏から「ノーベル平和賞」のメダルを貰って大喜びしていたので、トランプ大統領とバッチリと波長の合う高市早苗首相には、あまりにも大義のなさすぎる国民無視の自分勝手な史上最悪のクソ解散を、あたしが安倍晋三首相に代わって、美しい国の「文化遺産」に指定してさしあげます。だから「ぶん解散」です。どうです?嬉しいでしょう(笑)。

で、後はあなたのお望み通り、あたしたち日本を愛する日本国民が、裏金脱税議員と統一教会議員の巣窟である自民党という諸悪の根源に、この国の責任政党の座をこのまま預けておいても良いかどうか、2月8日にハッキリと答えてさしあげます。どうぞ、首を洗って楽しみにお待ちください♪

(『きっこのメルマガ』2026年1月21日号より一部抜粋・文中敬称略)

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