いじめ重大事態の真相究明に欠かせない、被害児童の状況を示す記録や第三者委員会による調査の経過を残した資料。しかし神奈川県茅ヶ崎市では、重要な記録が破棄されたばかりか調査会議の議事録も作成されていなかったことが明らかになりました。今回のメルマガ『伝説の探偵』では、現役探偵で「いじめSOS 特定非営利活動法人ユース・ガーディアン」の代表も務める阿部泰尚(あべ・ひろたか)さんが、同市のいじめ重大事態を巡る調査の遅れや再調査の申し出への対応を検証。さらに市が進めようとする対策の問題点を指摘するとともに、行政サイドの怠慢な姿勢を厳しく批判しています。
※ 本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:茅ヶ崎激震かっ!いじめ重大事態で大失態!
茅ヶ崎激震かっ!いじめ重大事態で大失態!
重大事態いじめ、茅ヶ崎の怪をあなたは覚えているだろうか?2026年3月にこの問題の顛末を「まぐまぐNEWS」でも伝えた。
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今回はその続報である。
いじめの酷さは然ることながら、対応はいじめ防止対策推進法を無視、文科省が出している重大事態いじめのガイドラインも無視しているばかりか、被害側を軽視し貶め、さらには、加害者を優先する対応を続けている。
そもそも重大事態いじめとは、いじめ防止対策推進法28条で定められた、児童の生命の危険や問題、不登校や長期欠席となっているケースを指す。本来であれば、真剣に向き合わなければならない問題を神奈川県茅ケ崎市は内部調査的なものを第三者委員会と世間を偽り、もう調査が終わっているはずなのに報告すらしてないのだ。
被害側が再調査を申し出ようとしたところ
2026年1月末までに被害側には「所見書を出さなければ市長報告には所見書の添付はしない」と迫っておきながら、実際の報告書は出来ておらず、現在2026年10月である。
この遅れは尋常ではない。
仮に貴方がこれを会社でやったらどうだろう。たぶん大失態どころかクビになる可能性の方が高いのではないか?
結果、被害側は、市長に再調査をしてほしいという申し出をしようと動き出した。
少し専門的な話になる(実は私は専門家である)。
文科省が示すいじめの重大事態調査に関するガイドラインにおいては、30条再調査(いじめ防止対策推進法第30条第2項などに基づく再調査)は、学校の設置者等から法第28条に基づく調査結果の報告を受けた際(受理された後)に、地方公共団体の長等が「当該重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のために必要があると認めるとき」に行うことができるとされているが、第28条調査の報告書が地方公共団体の長に提出される以前(受理される以前)であっても、地方公共団体の長の附属機関等による独自の調査に向けた取組が着手されている場合は、そうした調査を排除する規定は本法には存在しないとしている。
つまりは、法制度上、再調査(第30条等に基づく調査)自体は学校の設置者等からの調査結果の報告(第28条調査)を前提として行われるものではあるが、報告書が提出される前の段階から首長部局側で附属機関等による独自の調査に向けた動きが着手されるケースなどは排除されていないと整理されているのだ。
つまり、公式かつ正当な法解釈においては、第三者委員会の調査が終わっていなくても、市長など首長による再調査委員会は発足できるということだ。
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