企業や自治体を狙ったサイバー攻撃による個人情報の漏洩が相次ぎ、クラウドサービスの安全性や企業のセキュリティ対策が改めて問われています。『石川温の「スマホ業界新聞」』では、著者でスマホ/ケータイジャーナリストの石川温さんが、ソフトバンクグループのセキュリティ戦略をめぐる疑問を取り上げるとともに、個人情報漏洩が避けられない時代に求められるパスワード管理や認証方法について考察します。
サイバー攻撃による個人情報漏洩が相次ぐ――ソフトバンク「PaaS」は無力だったのか
サイバー攻撃による個人情報漏洩がとんでもないことになっている。
特にソフトバンク子会社でクラウドサービスを手掛けるIDCフロンティアに関しては、自治体や企業のサービスなどにも影響を及ぼしており、社会的な損害が大きくなっている。
ソフトバンクグループは8月、緊急でイベントを開催し、孫正義会長自らAIを使ったサイバー攻撃の脅威を「黒船襲来以来の大変な危機」と警鐘を鳴らし、PaaS(Patching as a Service)を売り込んでいた。
あれは何だったのか。
他人に売り込むよりも、まずは自らのクラウドに真っ先にPaaSを適用させれば良かったのではないか。
あれだけ散々、世間に不安を煽っておきながら、顧客のデータを守れなかったなんて、結構、恥ずかしい。
それとも、IDCフロンティアはPaaSを適用しておきながら、今回、大規模なサイバー攻撃を受けていたのか。それはそれで「全く役に立たないPaaSを売り込んでいたのか」という信用問題にも関わってくる。
ソフトバンクグループやSB OAI Japanとしては、オープンAIとの「クリスタル・インテリジェンス」があまり上手くいっていないなか、AIによるサイバーセキュリティ対策に舵を切ったようだが、それが裏目に出たといえる。
有言不実行の最たる例であり、そもそも8月にあんな大々的なプレゼンをやっていなければ、企業としてのダメージは少なかったように思える。
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