マネーボイス メニュー

日経平均は続落、戻り待ちの売りや円高進行が重石に

 日経平均は続落。422.39円安の37705.74円(出来高概算9億5087万株)で前場の取引を終えている。

 前日14日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は89.37ドル安の42051.06ドル、ナスダックは136.73ポイント高の19146.81で取引を終了した。貿易協議や減税案の進展を好感した買いに、寄り付き後、上昇。その後、年内の利下げ期待の後退や長期金利の上昇を警戒し、ダウは下落に転じた。一方、エヌビディア(NVDA)など半導体は引き続き買われ、ナスダックは終日堅調に推移し、主要指数は高安まちまちで終了した。

 米株式市場の動向を横目に、15日の日経平均は295.77円安の37832.36円と続落して取引を開始した。日経平均は昨日小幅に下落したものの、4月7日から終値ベースで7000円近く上昇した水準にあり、利益確定売りや戻り待ちの売りが出やすかった。また、5月中旬以降に行われるとされる関税を巡る3回目の日米交渉を見極めたいとして、積極的な買いを手控える向きもあった。

 個別では、ディスコやアドバンテスト、レーザーテックなどの半導体関連株のほか、ソニーグループ、トヨタ自動車、フジクラ、IHI、ファーストリテ、などが下落した。ほか、前期は一転減益決算で今期も2ケタ減益見通しとなったGENOVAが急落、GMOインターネット、シンクロ・フード、イー・ギャランティなどが値下がり率上位となった。

 一方、川崎汽船、商船三井などの海運株が堅調に推移。また、スクエニHD、日立、三菱重工業、SMCなどが上昇した。そのほか、今期大幅増益見通しや自社株買いを発表したUTグループが急騰、ラサ工業、スターティアホールディングス、ジェイエイシーリクルートメントなどが値上がり率上位となった。

 業種別では、輸送用機器、その他製品、保険業などが下落した一方で、海運業、繊維製品、倉庫・運輸関連業などが上昇した。

 後場の日経平均株価は、軟調な値動きが継続しそうだ。戻り待ちの売りに押されるなか、今週企業決算発表のピークを迎えており、引き続き様子見ムードが広がろう。また、円相場が1ドル=146円台前半に上昇しており、相場の重石となろう。高値警戒感が広がる中、好業績・好材料を発表した銘柄中心に選別を進めたい。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。