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後場に注目すべき3つのポイント~中東情勢の悪化や円高進行で売り優勢の展開

13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は大幅続落、中東情勢の悪化や円高進行で売り優勢の展開
・ドル・円は下げ一服、中東情勢に警戒続く
・値下り寄与トップは東エレク、同2位はファーストリテ

■日経平均は大幅続落、中東情勢の悪化や円高進行で売り優勢の展開

日経平均は大幅続落。507.16円安の37665.93円(出来高概算11億9579万株)で前場の取引を終えている。

前日12日の米国株式市場は反発。ダウ平均は101.85ドル高の42967.62ドル、ナスダックは46.60ポイント高の19662.48で取引を終了した。中東情勢の悪化を警戒したが、その後、生産者物価指数(PPI)が消費者物価指数(CPI)に続きインフレ鈍化のあらたな証拠となったほか、失業保険申請件数の増加で労働市場の減速を背景に利下げ期待が高まり、買いに転じ、終日買戻しが続き堅調に推移した。

米株式市場の動向を横目に、13日の日経平均は42.84円安の38130.25円と続落して取引を開始した。引き続きトランプ米政権の関税政策や米中交渉の不透明感が株価の重しとなるなか、取引開始後にイスラエルがイランの核関連施設を攻撃したと伝わり投資家心理が悪化、リスク回避の売りが広がり指数を押し下げた。また、外国為替市場で円高が進行したことも売り圧力につながった。さらに、日経平均は38000円台半ばでの上値の重さが意識され、ここからの短期的な上値余地は大きくないとの見方もあった。

個別では、日本航空やANAホールディングスなどの空運株、三菱UFJや三井住友などの金融株が軟調に推移した。また、レーザーテック、ソニーグループ、任天堂、トヨタ自動車、東エレク、ファーストリテ、リクルートHDなどが下落した。そのほか、好決算を発表も目先の出尽くし感が先行したMacbeePが大幅安、ダブル・スコープ、ラクーンホールディングス、ラクスルなどが値下がり率上位となった。

一方、郵船や川崎汽船などの海運株が堅調に推移。川崎重工業や三菱重工業、IHI、ソフトバンクグループ、アドバンテ、ネクソン、INPEXなどが上昇した。ほか、通期業績上方修正で営業益2ケタ増となるビジョナルが急騰、鎌倉新書、gumi、滋賀銀行などが値上がり率上位となった。

業種別では、繊維製品、空運業、電気機器が下落した一方で、鉱業、石油・石炭製品、海運業が上昇した。

後場の日経平均は軟調な展開になりそうだ。中東情勢緊迫化による地政学リスクの上昇を受けて買い手に乏しい状況が続こう。また、週末要因もある中、円高進行やトランプ米大統領が自動車関税の引き上げの可能性に言及したことは引き続き投資家心理の重石となろう。買い材料に乏しい中で、指数は下げ幅を広げる展開になるか注目しておきたい。

■ドル・円は下げ一服、中東情勢に警戒続く

13日午前の東京市場でドル・円は軟調地合いとなり、143円56銭から142円79銭まで値を下げた。イスラエルによるイラン攻撃の準備について報じられ、株安を背景にリスク回避的な円買いが先行。その後ドル売りは一服したが、警戒感は続き下押し圧力となった。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は142円79銭から143円56銭、ユーロ・円は164円94銭から166円30銭、ユーロ・ドルは1.1533ドルから1.1614ドル。

■後場のチェック銘柄

・Heartseed、アールプランナーなど、5銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下り寄与トップは東エレク、同2位はファーストリテ

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・・米・5月生産者物価指数:前月比+0.1%(予想:+0.2%、4月:-0.2%←-0.5%)
・米・5月生産者物価コア指数:前月比+0.1%(予想:+0.3%、4月:-0.2%←-0.4%)
・米・5月生産者物価指数:前年比+2.6%(予想:+2.6%、4月:+2.5%←+2.4%)

【要人発言】

・赤沢経済再生相
「日米首脳会談は必ずあると思う」
「関税措置の見直しを強く求めることは現時点でも変わらない」

<国内>
・13:30 4月鉱工業生産確報値(速報値:前月比-0.9%)

<海外>
・特になし

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