日経平均は反落。182.47円安の39628.41円(出来高概算6億3162万株)で前場の取引を終えている。
前週末4日の米国市場は独立記念日の祝日で休場だった。また、欧州市場は総じて軟調に推移。前週末の欧米市場の動向を横目に、本日の日経平均は前営業日比81.32円安の39729.56円と反落でスタート。その後売り優勢の展開が続き、前場中ごろに下げ幅を広げた。トランプ米大統領が7日に各国・地域への関税通知の送付を開始して通知先の具体的な相手を公表する予定となっており、米関税政策への警戒感が広がった。また、台湾積体電路製造(TSMC)が米国への投資を優先させるため日本での熊本第2工場の建設を延期する方針といった報道もあり、全体としては様子見ムードが優勢となっている。
個別では、アドバンテや東エレクなどの一部半導体関連株、三菱UFJや三井住友などの金融株は軟調に推移。トヨタ自動車、レーザーテック、フジクラ、日立、ソフトバンクグループ、三菱重工業などが下落した。アスクル、安川電機などが値下がり率上位となった。
一方、日本航空やANAホールディングスなどの空運株が堅調に推移。また、ディスコ、ファーストリテ、IHI、川崎重工業、リクルートHDなどが上昇した。ほか、減益懸念限定的として国内証券が目標株価を引き上げた良品計画が大幅高、円谷フィHD、マーケットエンタープライズ、日本ヒュームなどが値上がり率上位となった。
業種別では、鉱業、非鉄金属、銀行業が下落する一方で、小売業、サービス業、パルプ・紙が上昇した。
後場の日経平均株価は、軟調もみ合い展開が継続しそうだ。前週末に第1四半期の決算を発表した安川電機は、想定以上の業績下方修正を嫌気されている。関税の影響を織り込んでいなかった従来予想の下振れ自体は想定線だが、それでも通期コンセンサスは500億円程度だったとみられ、想定以上の下方修正と受けとめられているようだ。同社決算を受けて、機械株にも売りが広がった。一方、今週は国内外ともに大きなイベントは乏しく、国内では主要小売企業の決算発表が主な関心事となる。前場時点で、本日は業種別騰落率で小売り関連がトップとなった。