投資で失敗してしまう人には、共通する行動パターンがあります。人間の脳が持つ「損を避けたい」という本能を理解し、冷静に判断するための考え方を解説します。(『 教育貧困にならないために 教育貧困にならないために 』川畑明美)
投資で失敗してしまう2つのパターン
投資で失敗してしまうパターンは、大抵決まっています。
・同じような資産や銘柄ばかり持っている
・現在リターンが良いものを買ってしまう
…多くはこのパターンです。
特にここ数年、米国株が上がっていたので、米国のインデックス型の投資信託を複数積立している方も多いです。具体的に言うと「S&P500」とか「ナスダック100指数」とか「FANG+(ファングプラス)」などをつみたてNISAで積立している方々です。
もちろん米国は世界最大の経済大国で外せない投資先ではありますが、米国の指数を複数保有していても「分散」にはなりません。
トランプ関税によって米国は、景気が悪化しているのに物価が上昇する危険性が問題視されています。
リスクを低減させるための分散とは、値動きが違う資産を保有することです。
ただし注意したいのは、景気が悪化しているのに物価の上昇が止まらない状態だと、伝統的な分散である「株と債券」に分散しても、どちらも値下がりしてしまう可能性もあります。
このような時の「備え」もしておいてください。
脳の「損を嫌う」性質を克服しよう
次に「現在リターンが良いものを買ってしまう」ケースです。
人間の脳は、「損を嫌う」性質が高いです。なので、リターンを高いものを保有していないと「損した気分」になってしまうのです。
ところが投資で儲けるには「安い時に買う」ことが重要です。
すでにリターンが上がっているということは、ピークに近付いていることでもあるのです。なので、いま安くなっているものを購入すべきなのです。
ところが、値下がりしている(つまりマイナスになっている)金融商品を購入するのも、人間の脳の性質が邪魔をします。
「こんなにマイナスなものを買ったら、もっと損してしまうのでは?」…このように考えてしまうのです。
しかし、今後の景気や経済を予測するのはとても難しいことです。
株価が大暴落して景気後退に入るのか?それとも、軟着陸して今後も株価が上がるのか?…どちらも可能性はあります。
失敗しないためには、どちらになってもいいように対策しておくことです。
『
教育貧困にならないために
教育貧困にならないために
』(2025年7月30日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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