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後場に注目すべき3つのポイント~買い先行も上値の重い展開

25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続伸、買い先行も上値の重い展開
・ドル・円は小じっかり、日本株高で円売りも
・値上り寄与トップはソフトバンクG、同2位はアドバンテ

■日経平均は続伸、買い先行も上値の重い展開

日経平均は続伸。289.04円高の42922.33円(出来高概算10億426万株)で前場の取引を終えている。

前週末22日の米国株式市場は大幅反発した。ダウ平均は846.24ドル高の45631.74ドル、ナスダックは396.22ポイント高の21496.54で取引を終了した。背景には、パウエルFRB議長がジャクソンホール会合で示したハト派的スタンスがある。労働市場の下振れリスク上昇に伴う政策スタンスの見直しの可能性に言及し、9月の利下げを正当化しうるとの受け止めが広がったため、市場には利下げ期待が高まり、主要株価指数が大きく上昇した(ダウ最高値更新)との反応となった。

米株式市場の動向を横目に、25日の日経平均は343.98円高の42977.27円と続伸して取引を開始した。寄り付き後は買いが一巡する局面もあったが、米国での利下げ期待が支えとなり買い優勢の流れが続いた。海外の金利低下が安心感を醸成し、リスクオフの巻き戻しが進んだ。ただ、円高(1ドル=147円30銭台)への警戒もあり、一部の輸出関連株に対する重しとなった。

個別では、ソフトバンクG、アドバンテ、リクルートHD、ファーストリテ、ファナック、信越化、ダイキン、ニデック、トレンド、ディスコ、ニトリHD、TDK、豊田通商、TOTOなどの銘柄が上昇。

一方、テルモ、コナミG、KDDI、バンナムHD、セコム、良品計画、中外薬、ソニーG、野村総合研究所、JT、味の素、アサヒ、7&iHD、武田、イオンなどは下落。

業種別では、非鉄金属や鉄鋼、ゴム製品、サービス業などが比較的堅調で、特に非鉄金属は前営業日比で上昇が目立った。一方、電気・ガス業や倉庫・運輸関連業、空運業などは軟調となった。

後場の日経平均株価は、引き続き米国の利下げ期待による買い基調が意識されるが、上値の重い展開を想定しておきたい。円高の進行や米国金利動向、為替相場の反転などが上値抑制要因となる可能性もある。需給は朝方中心の買いに偏っており、一巡後のこう着感には警戒が必要だ。テクニカル面では、ボリンジャーバンド+1σを上抜けたことで上昇余地はあるが、+2σ付近での抵抗も意識されよう。

■ドル・円は小じっかり、日本株高で円売りも

25日午前の東京市場でドル・円は小じっかりの値動きとなり、146円84銭から147円52銭まで値を上げた。米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言でドル売りが進み、週明けは買戻し先行。また、日経平均株価の堅調で、円売りがドルを押し上げた。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は146円84銭から147円52銭、ユ-ロ・円は1720円10銭から172円58銭、ユ-ロ・ドルは1.1694ドルから1.1723ドル。

■後場のチェック銘柄

・オリエンタルコンサルタンツホールディングス、fonfunなど、18銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値上り寄与トップはソフトバンクG、同2位はアドバンテ

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・カナダ・6月小売売上高:前月比+1.5%(予想:+1.5%、5月:-1.1%)

【要人発言】

・パウエルFRB議長
「リスクバランスシフトは政策修正を正当化する可能性」
「雇用への下向きリスク上昇が示唆されている」
「インフレリスクは上方に傾斜、雇用リスクは下方」

<国内>
・14:00 6月景気先行指数改定値(速報値:106.1)

<海外>
・特になし

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