6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は大幅続伸、高市氏新総裁就任で上げ幅一時2100円超
・ドル・円は堅調を維持、「高市トレード」で
・値上り寄与トップはアドバンテス、同2位は東エレク
■日経平均は大幅続伸、高市氏新総裁就任で上げ幅一時2100円超
日経平均は大幅続伸。2065.86円高の47835.36円(出来高概算15億7139万株)で前場の取引を終えている。
3日の米国市場でダウ平均は238.56ドル高の46758.28ドル、ナスダックは63.54ポイント安の22780.51で取引を終了。政府機関閉鎖問題が短期に決着がつくとの楽観的な見方に寄り付き後、上昇。ダウは引き続き利下げ期待が支え終日堅調に推移し、連日過去最高値を更新した。ナスダックは連邦準備制度理事会(FRB)高官の利下げに慎重な姿勢を受けた金利高を警戒し売りに転じ、まちまちで終了。
米国株式市場の動向を横目に、本日の日経平均は前営業日比866.57円高の46636.07円と大幅に3営業日続伸でスタート。朝方に大きく上げ幅を広げた後、前場の高値圏でもみ合う展開となった。4日投開票の自民党総裁選で高市早苗前経済安全保障相が新総裁に選ばれ、財政拡張的な政策が進むとの期待感から投資家心理が改善。急速な円安進行も追い風となり、幅広い銘柄が堅調に推移した。
個別では、アドバンテス、東エレク、ファーストリテ、ソフトバンクG、ファナック、TDK、ソニーG、日東電、テルモ、トヨタ、中外薬、ダイキン、信越化、安川電、レーザーテクなどの銘柄が上昇。
一方、ニトリHD、良品計画、しずおかFG、三菱UFJ、横浜フィナンシャルグループ、千葉銀、ディー・エヌ・エー、りそなHD、ふくおか、三井住友、みずほ、三井金属、トクヤマ、あおぞらなどの銘柄は下落。
業種別では、機械、電気機器、不動産業などを筆頭に多くの業種が上昇、銀行業のみ下落した。
後場の日経平均株価は、堅調な展開が継続しそうだ。高市氏は緩和的な金融政策を支持しており、日銀の追加利上げ観測の後退もポジティブに働いている。閣僚人事や野党との連立の行方が焦点となるため今後の動向には注目しておきたいが、売る材料には乏しく、買い手優位の状況が続こう。そのほか、今週は日米とも主だった経済指標の発表は少ないが、週を通してノーベル賞の発表が相次ぐこととなる。関連しそうな銘柄群への先回り的な動きなどは注目しておきたい。
■ドル・円は堅調を維持、「高市トレード」で
6日午前の東京市場でドル・円は窓を空けてスタートし、堅調地合いを強め149円01銭から149円95銭147円09銭まで強含んだ。週末の自民党総裁選で高市前経済安全保障担当相が選出され、日経平均株価の急伸を受けた円売りは主要通貨を押し上げた。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は149円01銭から149円95銭、ユ-ロ・円は174円72銭から175円86銭、ユ-ロ・ドルは1.1706ドルから1.1730ドル。
■後場のチェック銘柄
・アストロスケールホールディングス、ジェイテックコーポレーションなど、12銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上り寄与トップはアドバンテス、同2位は東エレク
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・米・9月ISM非製造業景況指数:50.0(予想:51.7、8月:52.0)
・米・9月サービス業PMI改定値:54,2(予想:53.9、速報値:53.9)
・米・9月総合PMI改定値:53.9(予想:53.6、速報値:53.6)
【要人発言】
・林官房長官
「金融市場、動向の逐一についてコメントすることは差し控える」
「経済財政運営、引き続き経済再生と財政健全化の両立に取り組んでいきたい」
<国内>
・日本銀行支店長会議(地域経済報告穂国公表)
<海外>
・特になし