14日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■バリュー株など内需系を中心に出遅れ修正
■キオクシアHD、2Q営業利益 55.2%減 1308億円
■前場の注目材料:東武鉄道、日立と生体認証に「顔」追加、まずは宇都宮線改札
■バリュー株など内需系を中心に出遅れ修正
14日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。13日の米国市場はNYダウが797ドル安、ナスダックは536ポイント安だった。トランプ米大統領の署名で政府機関の閉鎖が解除された。ただ、これまで閉鎖解除に向けた動きを手掛かりにNYダウは連日で最高値を更新していただけに、ハイテク株を中心に利益確定の売りが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比1205円安の50095円、円相場は1ドル=154円50銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、ギャップダウンで始まりそうだ。米国ではハイテク株の一角に利益確定の売りが入っていることもあり、ソフトバンクGやアドバンテスト、東エレクなど指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げが日経平均株価の重荷になりそうだ。また、昨夕決算を発表したキオクシアHDが私設取引(PTS)で一時20%余り下落したこともセンチメントを冷ますことにつながりそうだ。
ただ、日経平均株価はこれまで上向きで推移する25日線を支持線としたトレンドを形成している。5万円に接近する局面では49730円辺りに位置している25日線が支持線として意識されやすく、押し目待ち狙いの買いが入りやすくなりそうである。半導体・AI関連株は手掛けにくいだろうが、バリュー株など内需系を中心に出遅れ修正の物色が意識されてきそうである。足もとで日米ともにAI関連株への持ち高調整の動きがみられていたこともあり、過度なリスク回避には向かわないだろう。
決算発表は本日がピークとなり、来週以降は決算を受けてイレギュラー的な価格を形成した銘柄などには、改めて業績内容を手掛かりとした物色に向かわせよう。来週のエヌビディア決算通過までは、半導体・AI関連株への資金流入を慎重にさせるとみておきたい。なお、昨夕決算を発表したところでは、ニトリHD、GMO-FG、JESHD、サンマルクHD、上組、カナミックN、西鉄、イノベーションHD、PKSHA、マーキュリアHD、奥村組などが注目される。
■キオクシアHD、2Q営業利益 55.2%減 1308億円
キオクシアHDが発表した2026年3月期第2四半期の連結業績は、売上収益が前年同期比13%減の7911億4500万円、営業利益は同55.2%減の1308億2000万円だった。NAND型フラッシュメモリーの価格が高騰していた前年同期の反動が出た。
■前場の注目材料
・日経平均株価は上昇(51281.83、+218.52)
・米原油先物相場は上昇(58.69、+0.20)
・高市早苗内閣による防衛費増額などの経済政策
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・東武鉄道日立と生体認証に「顔」追加、まずは宇都宮線改札
・トヨタ自米に5年で1.5兆円の追加投資、電動車など生産拡充
・山善マレーシア機械商社買収、海外生産財事業を拡大
・住友商事インドでバイオメタン製販、現地大手と協業
・丸紅豪で重要鉱物開発調査、販売権や権益5%取得、チタン・レアアース原料生産
・三菱自「デリカミニ」滑り出し好調、2カ月で1万台超受注
・ニッパツインドで「モーターコア」生産、既存工場改築
・横河電機サウジでインフラ統合管理システム受注、首都緑化向け
・NEC30年にブルーステラ事業の売上高1兆円
・王子HD製鉄向け木質還元材をブラジルで生産、現地企業と共同
・住友化学リチウム電池セパレーターの国内生産撤退、韓国に集約、来年3月末めど
・JR東日本新幹線の終電繰り上げ、東北・上越、工事時間拡大
・阪急阪神HD阪急阪神不動産、カナダで賃貸マンション、53階建て、27年度完成
・参天製薬近視抑制薬を眼科に拡販、安全性アピール
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・11:00 中・10月小売売上高(予想:前年比+2.8%、9月:+3.0%)
・11:00 中・10月鉱工業生産(予想:前年比+5.5%、9月+6.5%)