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新興市場見通し:ハンワホームズ、ノースサンドが上場

■バリュー株などに資金シフト

今週の新興市場は上昇。同時期の騰落率は、日経平均が+0.19%だったのに対して、グロース市場指数は+1.10%、グロース市場250指数は+1.09%。日経平均株価は半導体・AI関連株の調整が目立つ中、好決算銘柄やバリュー株への資金シフトがみられた。新興企業の決算発表にも期待が高まり、12日のグロース250指数の上昇率は2.5%に迫った。時価総額が大きい銘柄で構成されているグロース市場コア指数は、週間ベースで+0.07%だった。

時価総額上位銘柄では、MTGの週間上昇率が31%を超えた。11月11日に、26年9月期の連結営業利益予想を前期比21.9%増の130億円にすると発表。市場コンセンサス(120億円)を上回る計画が好感された。トライアルホールディングスは同15%超の上昇。7日に都内初となる「TRIAL GO」をオープンしたほか、13日には26年6月期第1四半期決算を発表し、連結営業利益が前年同期比4.2%増の51.4億円とコンセンサス(42.5億円)を上回る進捗が好材料視された。一方、Synspectiveの下落率は10%を超えた。決算発表を14日に控えていたことで、持ち高調整の動きが強まったようだ。

その他、アウトルックコンサルティングが週間で47%超の上昇。マネーフォワードの子会社が1株につき1800円でTOB(株式公開買い付け)を発表しており、TOB価格にサヤ寄せする形となった。THECOOは同34%超の上昇。13日に発表した25年12月期第3四半期の営業損益が黒字に転換し、通期予想を上方修正したことが好感された。そのほか、免疫生物研究所、WOLVES HAND、ムービン・ストラテジック・キャリアの上昇率が30%を超えている。一方で、フルッタフルッタの下落率は28%を超え、Solvvy、Rebase、STG、ROXX、BlueMeme、セレンディップ・ホールディングス、は20%を超える下げとなった。

今週はIPOがなかったが、4日に上場したNEは14日に671円まで売られ、上場来安値を更新。5日に上場したクラシコは、12日につけた2062円を安値にリバウンドをみせてきている。

■好決算を発表した銘柄に注目

来週の新興市場は、決算発表が一巡したこともあり、個別の手掛かり材料は一気に少なくなる。米国で19日にエヌビディアの決算発表が予定されており、注目を集めそうだ。ポジティブに評価されるようだと半導体・AI関連株への買い戻しが意識されそうだが、決算反応が限定的となれば足もとで資金シフトがみられているバリュー株が選好されやすいだろう。

また、手掛かり材料に欠ける状況ではあるが、14日の引け後に決算を発表した銘柄には物色が向かいやすく、決算内容がポジティブだったミンカブ・ジ・インフォノイド、パワーソリューションズ、フリークアウト・ホールディングス、インティメート・マージャー、ブシロード、クオルテック、マイクロアド、Aiロボティクス、クラスターテクノロジー、バンク・オブ・イノベーション、Welby、プレシジョン・システム・サイエンス、イメージ・マジック、エフ・コードなどが注目されよう。

来週のIPOは、17日に一般戸建ての外構工事を手掛けるハンワホームズ(公開価格270円)が名証ネクスト、21日には総合コンサルティング事業を展開するノースサンド(公開価格1120円)が東証グロース市場に上場する予定。

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