■強含み、米国12月利下げの可能性高まる
今週のユーロ・ドルは強含み。ウクライナ戦争の継続が警戒されているものの、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に金融緩和に前向きなハセット国家経済会議(NEC)委員長が指名される可能性が高まったことがユーロ買いにつながった。ユーロ圏と米国の金利差は一段と縮小するとの見方が広がり、リスク回避的なユーロ買い・米ドル売りも観測された。取引レンジ:1.1590ドル-1.1682ドル。
■底堅いか、ECBの政策維持観測と米利下げで
来週のユーロ・ドルは底堅いか。12月9-10日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げに踏み切れば、短期的にユーロ買い・米ドル売りがやや強まりそうだ。ただ、その後の緩和的な政策方針に慎重ならドルに買戻しが入りやすい。一方、12月18日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会に向け現行の政策維持に思惑が広がりやすく、ユーロは売りづらい。
予想レンジ:1.1500ドル-1.1800ドル
■伸び悩み、日銀12月利上げの可能性高まる
今週のユーロ・円は伸び悩み。日本銀行による12月利上げの可能性が高まり、ユーロ圏と日本の金利差縮小を想定したユーロ売り・円買いが広がった。は対円でも底堅い動きを見せた。日本銀行による12月利上げの可能性が浮上したが、日本財政の悪化に対する懸念は残されており、ユーロ売り・円買いは拡大しなかった。取引レンジ:180円10銭-181円46銭。
■下げ渋りか、日本の財政悪化を引き続き警戒
来週のユーロ・円は下げ渋りか。12月18日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会に向け、現行の政策維持に思惑が広がりやすい。足元のユーロ圏経済指標が改善すれば、ユーロは売りづらい展開に。一方、日本銀行の12月利上げ観測から円買いが強まる可能性があるが、日本の財政悪化への懸念は消えていないため、リスク回避的なユーロ売り・円買いが急拡大する可能性は低いとみられる。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・特になし
予想レンジ:179円00銭-182円00銭