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日経平均は反落、買い先行も様子見ムード広がりマイナス圏に転落

 日経平均は反落。206.82円安の50448.28円(出来高概算11億5794万株)で前場の取引を終えている。

 前日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は179.03ドル安の47560.29ドル、ナスダックは30.59ポイント高の23576.49で取引を終了した。ダウは前日比プラス、ナスダックはマイナスで寄り付き後は小幅な値動きが続いた。市場はFOMC(連邦公開市場委員会)の追加利下げをほぼ織り込んでいるが、10日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見やFOMCメンバーによる政策金利見通し(ドットチャート)の発表を見極めたいと様子見ムードが一段と強まった。動意薄の中、ダウはマイナスに転じ、ナスダックはプラス圏に浮上し、取引を終えた。

 米株市場を横目に、12月10日の日経平均は223.56円高の50878.66円と3日続伸して取引を開始した。ただ、朝方の買い一巡後は上げ幅を縮小し、前場中ごろにマイナス圏に転落。反落して前場の取引を終了した。外為市場で円安・ドル高に振れたことが東京市場で輸出株などの株価を支える要因となったが、海外市場で米長期金利が強含みで推移していることが投資家心理を慎重にさせた。また、日銀の利上げ観測が引き続き株価の重しとなったことに加え、FOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見を見極めたいとして積極的な買いを見送った可能性もある。

 個別では、ファーストリテ、アステラス薬、ホンダ、デンソー、日東電、トヨタ、京セラ、良品計画、ブリヂストン、キーエンス、日産化、SMC、住友不、三井不、花王などの銘柄が上昇。

 一方、アドバンテス、東エレク、ソフトバンクG、コナミG、任天堂、レーザーテク、ファナック、ソニーG、塩野義、フジクラ、中外薬、味の素、住友電、イオン、第一三共などの銘柄が下落。

 業種別では、その他製品、保険業、銀行業などが下落した一方で、証券・商品先物取引業、ゴム製品、輸送用機器などが上昇した。

 後場の日経平均株価は、さえない値動きが継続するか。手掛かり材料に乏しい中、米国の金融政策に対して様子見姿勢の投資家も増加しそうだ。一方、日経平均はここ3営業日は節目として意識される50000円を下回ることなく推移していることから、株価の下値は堅いとの見方もある。前場時点のTOPIX(東証株価指数)は小幅安で推移しており、東証プライム市場の値上がり銘柄数は62.6%と幅広い銘柄はプラス圏で推移していた。引き続き出遅れ感のある銘柄への物色が続くか注目しておきたい。

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