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NCD Research Memo(6):2026年3月期通期は下方修正して減益予想

■NCDの今後の見通し

● 2026年3月期通期連結業績予想の概要
2026年3月期通期連結業績予想については2025年11月7日付で下方修正して、売上高が前期比3.0%増の31,000百万円、営業利益が同12.8%減の2,450百万円、経常利益が同14.1%減の2,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.4%減の1,650百万円としている。期初予想(2025年5月13日付、売上高32,000百万円、営業利益3,000百万円、経常利益3,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,950百万円)に対して、売上高を1,000百万円、営業利益を550百万円、経常利益を550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を300百万円それぞれ下方修正して、前期比では増収・減益予想としている。新規顧客・案件の獲得に取り組むが、IT関連で前期末に採算性の高い大型案件が終了した減益影響をカバーするには時間を要する見込みだ。また賃上げを含む積極的な人的資本投資を継続する。なおパーキングシステムについては下期から回復を見込んでいる。

セグメント別計画(修正後、売上高は外部顧客への売上高、利益は全社費用等調整前営業利益)は、システム開発の売上高が0.0%増の12,700万円で利益が同5.2%減の1,770百万円(期初予想は売上高が13,900百万円で利益が2,180百万円)、サポート&サービスの売上高が同5.6%増の9,940百万円で利益が同0.1%増の1,030百万円(期初予想は売上高が10,100百万円で利益が1,130百万円)、パーキングシステムの売上高が同4.8%増の8,360百万円で利益が同1.9%増の1,820百万円(期初予想は売上高が8,000百万円で利益が1,830百万円)としている。IT関連は大型案件の反動を通期でカバーできないが、パーキングシステムについては下期から回復を見込んでいる。

2026年3月期の重点戦略として、IT関連ではサービスメニュー拡充によるNCDサービスモデルの進化、マネージドサービス適用拡大によるITフルアウトソーシングの強化、生成AIなどリスキリング促進による高度IT人材の育成、グループシナジーの創出など、パーキングシステムでは鉄道・自治体を中心とした「ECOPOOL」のさらなる拡大、データドリブンによる効率的かつ合理的な駐輪場展開、自治体戦略による指定管理駐輪場の収益性改善、次世代駐輪場サービス開発・導入推進など、コーポレート部門ではサステナビリティ経営の推進、人材確保・育成をはじめとした人材マネジメント力強化、グループガバナンス態勢の一層の強化、IR/PR活動の積極展開などを推進する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

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