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サンワテクノス Research Memo(9):DOE4.0%以上を目標に配当を実施、株主優待も拡充を図る

■株主還元策

サンワテクノスは、持続的な成長と企業価値向上のための積極的な事業展開や様々なリスクに備えるための財務健全性とのバランスを考慮したうえで、安定配当を維持しながら中長期的な視点で連結業績に応じた利益還元を行うことを基本方針としている。配当金については2025年3月期よりDOEで4.0%以上を目途に、継続的かつ安定的配当を行うことを目標としており、2026年3月期の1株当たり配当金は前期と同額の120.0円(DOE4.31%)を予定している。なお、前期は設立75周年の記念配当10.0円が含まれており、普通配当金としては10.0円の増配となる。

また、中長期的に同社株式を保有する個人株主の獲得を目的に、株主優待制度を導入しており、2025年10月に優待内容の拡充及び優待品目の変更を発表した。従来は、毎年3月末時点で100株以上保有する株主を対象に、保有株数・期間に応じてQUOカードを贈呈していたが、今後は長期保有優待(2年以上)を廃止し、保有株式数の区分変更を行うほか、優待品目についても株主の利便性向上を目的に従来のQUOカードからデジタルギフト※に変更する。具体的には、100株~200株未満の保有株主に対して2,000円分、200株~400株未満の保有で5,000円分、400株~800株で10,000円分、800株以上で20,000円分のデジタルギフトを贈呈する。配当金と株主優待を合わせた投資利回りを11月28日の株価(2,929円)で試算すると、100株保有株主の場合で4.8%の利回りとなり、インカムゲインを目的とした投資先としては魅力的な水準と言える。このほか、株主還元や資本効率の向上を目的に、時期及び財務状況に応じて機動的に自己株式の取得を検討することにしており、PBR1.0倍超の早期達成を目指す。

※ 主なデジタルギフトとして、PayPayポイント、dポイント、au PAYポイント、楽天ポイント、Amazonギフトカード、QUOカードPay、Vポイントなどがあり、複数のデジタルギフトを選択することも可能となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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