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表示灯 Research Memo(4):2026年3月期中間期はアド・プロモーション事業が好調で、収益性が改善(1)

■表示灯の業績動向

1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の業績は、売上収益で前年同期比0.4%増の4,826百万円、営業利益で同5.8%増の436百万円、経常利益で同9.5%増の480百万円、中間純利益で同11.3%増の316百万円となり、増収増益となった。ナビタ事業とサイン事業は売上収益が減少したものの、アド・プロモーション事業が好調を維持したことが増収に寄与した。また、給与・営業手当のベースアップや販売促進に関わる営業費用の発生などにより販管費が増加したが、アド・プロモーション事業の収益が増加分を吸収し、増益を達成した。

営業利益率が9.1%(前年同期は8.6%)に改善した主な要因は、1)収益性の高いインバウンド向けWebサービスの好調、2)WEB・デジタルソリューションでの番号案内システムのクロスセルの進展などが挙げられる。

2. 事業セグメント別動向
(1) ナビタ事業
ナビタ事業の売上収益は前年同期比1.0%減の3,997百万円、営業利益は同0.7%減の603百万円となった。2025年9月末時点の設置数は、ステーションナビタは2,390駅、シティナビタは1,053自治体、公共ナビタは177ヶ所、メディカルナビタは336病院、神社・寺院ナビタは156神社・寺院である。シティナビタのうちメディカルナビタや、公共ナビタの売上収益が堅調に推移したが、ステーションナビタの売上収益が前年同期を下回ったことにより、全体としては減収減益となった。

売上収益の内訳は、ステーションナビタが前年同期比4.0%減の1,733百万円となった。シティナビタは同1.3%増の2,070百万円で、メディカルナビタが堅調に推移したことが寄与した。公共ナビタは同2.3%増の194百万円となり、堅調に推移した。

(2) アド・プロモーション事業
アド・プロモーション事業の売上収益は前年同期比24.8%増の425百万円、営業利益は同92.8%増の117百万円となり、全体の増収増益に寄与した。広告以外のサービスである免税店検索サイト「TAXFREESHOPS.JP」の好調が継続している。好調なインバウンド需要を確実に取り込み、クーポン利用による手数料収入が増加したことが、収益性に大きく寄与していることが特徴である。

(3) サイン事業
サイン事業の売上収益は前年同期比5.4%減の403百万円、営業損失は100百万円(前年同期は105百万円の損失)となった。一部大型案件の減少が響き、売上収益は減収となった。営業損失が縮小したのは、鉄道事業者・自治体などへの営業強化や既存顧客との取引拡大、商品やソリューションの認知向上を目的とした展示会出展などの施策の実施や、自治体向けの番号案内システムの提供などの取り組みが寄与した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)

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