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IIF Research Memo(1):営業利益は前四半期比で大幅改善。通期予想達成の蓋然性は高い

■要約

インターネットインフィニティーは、リアルとWebの両輪で新たなヘルスケアサービスを展開するヘルスケアソリューション企業である。ヘルスケアソリューション事業では、高齢者の健康寿命を延ばすための短時間リハビリ型通所介護サービス(デイサービス)「レコードブック」の運営を行うレコードブック事業、福祉用具のレンタル・販売及び住宅リフォームなどを手掛けるアクティブライフ事業、ケアマネジャー専用ポータルサイト「ケアマネジメント・オンライン」を通じて構築したケアマネジャーネットワークを活用したシルバーマーケティング支援・メディカルソリューション、仕事と介護の両立支援、システムソリューションを行うDXソリューション事業を展開している。また、在宅サービス事業では、在宅高齢者の各種介護保険サービスを提供している。

1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比12.5%増の2,946百万円、営業利益が同9.2%減の203百万円、経常利益が同1.5%増の231百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同5.4%減の135百万円となった。セントワークス(株)のグループイン効果によって売上は増加したものの、第1四半期に計上された一時費用が収益を押し下げ、営業利益は前年同期比では減益となった。ただし、四半期推移に着目すると、第2四半期の営業利益は前四半期比で大幅改善している。レコードブック事業では、直営・FCともに稼働率が高い水準で維持されており、着実な成長を続けている。アクティブライフ事業では、(株)フルケア及び(株)カンケイ舎の既存事業が順調に推移する一方、(株)正光技建は構造改革の影響で売上・費用が縮小しつつも、費用削減効果の浸透によって赤字幅が改善している。DXソリューション事業は、セントワークスの事業の取り込みに伴い新領域として再定義され、仕事と介護の両立支援は法改正を追い風に利用企業数を伸ばしている。通期見通しに対してもおおむね計画線上を進んでいる。

2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比16.4%増の6,007百万円、営業利益が同32.4%増の530百万円、経常利益が同30.0%増の534百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.6%増の310百万円を見込んでいる。各段階利益において前期比で2ケタの増益を見込んでおり、ROEやEPSといった収益性指標も上昇する見通しだ。2026年3月期も積極的なM&Aや新規投資などの成長施策が計画されており、将来的な事業拡大に向けた準備が着実に進められている。また、業務効率化の推進により一部費用が減少しており、これが増益の下支えとなっている。第1四半期に一時費用が先行したものの、第2四半期では利益が改善し通期計画に沿って進捗している。各セグメントがおおむね順調に増収基調で推移しており、特にDXソリューション事業はセントワークスのグループインにより大幅な増収となっている。通期予想に対する進捗率はおおむね計画どおりであり、通期予想達成の蓋然性は高いと弊社では見ている。

3. 中期的な経営方針
同社は中期的な経営方針として、レコードブック事業をはじめとする既存事業の成長によって生み出したキャッシュを新規事業の創出に重点投資し、成長スピードを加速させることを掲げている。「リアル×テクノロジーで『健康な未来』を支える」というビジョンの下、「超高齢社会における課題※解決」を重要なミッションとし、テクノロジーを活用しながら既存事業の競争力向上や新規事業の創出に注力する。具体的には、中規模介護事業者の経営をトータルサポートできるようなDXソリューションを推進する。これにより、既存事業の競争力と収益性を高めるとともに、業績拡大を加速し、企業価値をさらに向上させる。加えて、外部要因に左右されにくい安定収益基盤の構築にも引き続き注力する。自社内で介護保険外の新規事業を立ち上げるとともに、既存事業の成長に寄与する領域へM&Aを積極的に検討し、収益基盤の多様化を進める考えだ。これらにより、最終年度である2029年3月期に売上高8,045百万円、営業利益1,275百万円、親会社株主に帰属する当期純利益750百万円、ROE24.5%、売上高営業利益率15.8%、EPS138円の達成を目指す。

※ 団塊の世代が75歳以上となることにより社会保障費の急増が予見される2025年問題、高齢者人口の割合がピークに達し、介護人材の不足が深刻化する2040年問題を指す。

■Key Points
・リアルとWebの両輪で新たなヘルスケアサービスを展開するヘルスケアソリューション企業
・好調な事業環境を背景に業績が順調に伸長、通期業績予想達成の蓋然性は高い
・セントワークスを中核としたDXソリューションによる飛躍的成長に期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)

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