東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、12月の取引数量が前月比0.7%減の158万899枚、1日の平均取引数量は6万8736枚と前月比で減少した。12月末時点の証拠金預託額は5654.42億円と前月比で105.17億円増加した。取引通貨量では、トルコリラ、米ドル、メキシコペソ、豪ドル、南アフリカランドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、12月の取引数量が前月比10.4%減の362万3967枚、1日の平均取引数量は17万4115枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は827.72億円となり、前月比で233.16億円の減少となった。
取引数量トップはトルコリラ・円で43万4553枚(前月比8.4%増)であった。12月19日に日本銀行は金融政策決定会合で25bpの利上げを実施。決定会合後に追加利上げ時期が不透明と受け止められたことから、ドル・円は急速に円安方向へ振れた。これを受け、為替市場全体でボラティリティが上昇し、クロス円でも短期的なポジションの入れ替えが活発化。トルコリラ・円は既存ポジションの整理と回転売買が重なり、同日が12月中で最大の取引量となった。また月末には、2026年にトルコ中央銀行が国債購入を拡大する方針を示したことを受けボラティリティが高まる場面もみられたが、流動性管理目的との受け止めが優勢で、リラ相場への影響は限定的にとどまった。ユーロ・米ドルは2万5795枚(前月比43.1%増)であった。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長候補としてハト派的イメージで知られるハセット国家経済会議(NEC)委員長が最有力候補と伝わったことで利下げ期待が高まり、月半ばまでは対ユーロでドル安が進行した。一方、月後半はクリスマス休暇を控えて市場参加者が減少する中、短期的に積み上がったユーロ買い・ドル売りポジションの調整が進み、ユーロ高の動きはいったん一服した。
1月のドル・円はじり高か。現時点では目立った円買い材料が乏しく、円が売られやすい地合いは続きそうだ。まずは2024年の為替介入ラインである1ドル=160円付近が意識されやすいものの、同水準を明確に上抜けた場合には、円安基調が緩やかに継続する可能性もある。一方で、米利下げ期待の高まりを背景としたドル安要因により、円売りが一服する局面も想定されるため、主要経済指標の結果や米FRB人事を巡る動向には引き続き注意が必要だ。ユーロ・円は上げ渋りか。トランプ政権がデンマーク自治領であるグリーンランド購入に意欲を示していることなど、地政学的な不透明感を背景に、ユーロは短期的に売られやすい状況が継続しそうだ。ただし、米利下げ期待の高まりを受けてドル安が進行する局面では、対ドルでのユーロの底堅さがユーロ・円の下支え要因となる可能性もあり、方向感は定まりにくい。