国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、平和不動産リート投資法人を取り上げます。
複合型REITとして都心オフィスと住宅に均等投資
平和不動産リート投資法人(8966)は、中規模オフィスとシングル・コンパクトタイプのレジデンス(住宅)を主な投資対象とする複合型J-REIT(2種の用途の物件を組み合わせるJ-REIT)です。投資エリアは東京都区部を中心に構成されています。2025年12月23日現在の保有物件数は137物件、取得価格合計は約2,631億円です。用途別比率(取得価格ベース、2025年5月31日現在)はオフィス50.19パーセント、レジデンス49.81パーセントと、ほぼ半々の構成です。
オフィス市況の改善が賃料上昇を後押し
オフィス市況をみると、東京ビジネス地区(都心5区)の平均空室率は2.22パーセント(2025年12月末)、平均募集賃料は1坪当たり21,409円で、空室率の低下と賃料上昇が続いています。こうした環境下では、同投資法人のオフィスでも賃料の改善が進む可能性があります。一方で、レジデンスはオフィスに比べて景気局面による変動が相対的に小さい傾向があり、ポートフォリオの下支えになると期待できます。
高稼働を維持、内部成長の余地あり
ポートフォリオ稼働率は97.76パーセント(2025年11月30日現在)と高水準です。高稼働の局面では、賃料改定やテナント入替えなどを通じた内部成長(既存物件の収益力向上)を進めやすい面があります。
財務面ではLTVが48%、金利上昇局面での支払利息増加に注視
財務面では、LTV(有利子負債総額÷総資産額)は48.0パーセント、鑑定LTV(有利子負債総額÷鑑定評価額)は41.0パーセント、平均残存年数は4.0年(いずれも2025年5月31日現在)です。平均金利は1.079パーセント(同)であり、金利上昇局面では支払利息の増加が分配金の重しになり得るため、調達条件の推移は注視が必要です。
予想分配金利回りは約5%、外部成長の進展がカギ
予想DPU(1口当たり分配金)は第48期(2025年11月期)が3,950円、第49期(2026年5月期)が3,990円、予想分配金利回りは4.95パーセント(2026年1月8日時点)です。
年間150億円から200億円の物件取得を目標に
成長戦略としては稼働維持と賃料改善(内部成長)を土台に、物件取得や入替え(外部成長)を重ねる方針を掲げています。開示資料では、外部成長として年間150億円から200億円程度の物件取得を目標にしています。また、賃料収入年成長率は直近実績を踏まえてプラス5パーセントを目指す方針も示されています。直近の開示では、個別の借入で年2.80220パーセント(固定)の利率が示されており、賃料の伸びで調達コスト上昇をどこまで吸収できるかが分配金の見通しを左右しそうです。なお、外部成長の局面では公募増資などによる希薄化リスクもあるため、取得が1口当たり分配金(DPU)にプラスとなるか(収益の上積みが希薄化を上回るか)をあわせて確認したいところです。
さらに詳しく知りたい方へ――平和不動産リートによる生配信セミナーのご案内
事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「経営トップの考えを直接聞きたい」と感じた方へ。平和不動産アセットマネジメント 取締役 常務執行役員 業務企画本部長・渡部 靖隆氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。
今回のセミナーでは、YouTubeチャンネル「1UP投資部屋」を運営する専業投資家・1UP投資部屋Ken氏がモデレーターを務めます。中長期で1.5倍から3倍を狙う銘柄選びを得意とし、投資家目線での鋭い質問が期待できます。
視聴者からの質問もその場で受け付けており、経営者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。
参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。
「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。
平和不動産リートが登壇する1月24日(土)開催セミナー
タイムテーブル
・11:00~11:05
オープニング
・11:05~11:55
①大気社(1979)
・12:00~12:50
②ロゴスHD(205A)
・12:55〜13:45
③ナック(9788)
・13:55〜14:15
④Ken氏基調講演
・14:55〜15:45
⑤J-REIT3社✕ Ken氏によるパネルディスカッション
平和不動産リート(8966)
三菱地所物流リート(3481)
日本都市ファンド(8953)・産業ファンド(3249)
▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】
※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。
執筆者プロフィール
執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。
※記事内容、企業情報は2026年1月8日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。