■個人投資家主体の資金が中小型株へ向かう形に
今週の新興市場は上昇。同時期の騰落率は、日経平均は+3.84%、グロース市場指数は+3.42%、グロース市場250指数は+3.77%。衆院の解散観測報道を受け、日経平均株価は14日に5万4487円まで急伸した。その後は利益確定の売りが優勢となったが、個人投資家主体のアクティブな資金は中小型株に向かう形になった。時価総額が大きい銘柄で構成されているグロース市場コア指数は、週間ベースで+3.70%だった。
時価総額上位銘柄では、アストロスケールホールディングスの週間上昇率が20%を超えた。高市首相が掲げる政策の実現期待から、宇宙関連として買われた。また、日本とイタリア両政府が宇宙開発の技術協力を進めるため協議の枠組みを新設すると報じられたことも材料視された。サンバイオは同14%超、GENDAは同12%超の上昇だった。一方、MTGの下落率は7%を超えた。
その他、VALUENEXが週間で74%超の上昇。1月7日に1株を3株とする株式分割を発表し、ストップ高を交えての上昇が続いた。アミタホールディングスは同56%超の上昇。希少金属の再資源化を行っており、レアアース関連への物色が波及したようだ。PostPrimeはサイブリッジとの資本業務提携を好感して同52%超の上昇。一方で、Delta-Fly Pharmaの下落率は43%を超えた。
今週IPOはなかったが、直近IPO銘柄では全般不安定な値動きが目立つ中で、昨年12月19日に上場したパワーエックスがリバウンドをみせてきた。アキュメンによる同社株の保有比率が12.28%となり、新たに5%を超えたことが好感された。
■政策に関連する銘柄への物色意欲が強くなりそう
来週の新興市場は、19日に高市首相が衆院の解散について国民に説明することから、改めて高市政権の積極財政が実現しやすくなるとの期待から政策に関連する銘柄への物色意欲が強くなりそうだ。グロース250指数は2週連続で3%を超える上昇となり、昨年10月下旬以来の水準を回復したが、昨年8月高値からは8%超下回っているため出遅れ感は強いだろう。利益確定の売りも入りやすいだろうが、政策期待が高まる中、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。強い上昇が目立つレアアース関連についてはバブル感を指摘する声も聞かれるが、安全保障の観点からブルーイノベーションなどドローン関連の一角は引き続き注目されそうだ。
また、日本とイタリア両政府が宇宙開発の技術協力を進めるため協議の枠組み「宇宙協議」を新設する。先週の上昇率が20%超えたアストロスケールホールディングスのほか、Synspective、アクセルスペースホールディングス、QPSホールディングス、ispace、INCLUSIVE Holdingsといった宇宙ビジネスに関連した銘柄への物色意欲は強そうだ。そのほか、来週は19日にGRCS、21日に令和アカウンティング・ホールディングスの決算発表が予定されている。
来週IPOは予定されていない。1月はIPOの空白期間であり、2026年最初のIPOは、2月13日に東証スタンダード市場への上場を予定しているTOブックスとなる。