■過度な警戒感が後退し下落幅を縮めた
今週の新興市場は下落。同時期の騰落率は、日経平均が-0.16%、グロース市場指数は-0.41%、グロース市場250指数は-0.69%。グリーンランドを巡る米欧対立により売り圧力が強まった。ただ、週後半は、トランプ米大統領の発言で米欧関係悪化への過度な警戒感が後退したことから、下落幅を縮めた。時価総額が大きい銘柄で構成されているグロース市場コア指数は、週間ベースで-0.21%だった。
時価総額上位銘柄では、豆蔵の週間上昇率が12%を超えた。欧州系投資ファンドEQTが同社の非公開化を目指していると報じられ、思惑的な買いが集中したようだ。ティーケーピーは同10%超の上昇だった。一方、技術承継機構の下落率は10%を超えた。金属切削加工の堀越精機を子会社化するとの発表を受け、19日に急伸する場面もあったが、その後は換金売りが強まった。
その他、中村超硬が週間で64%超の上昇。同社が注力するナノサイズのゼオライト製品は、レアアース代替候補になるとして人気化している。GRCSは同56%超の上昇。フィックスターズとの資本業務提携の発表が材料視された。一方で、アミタホールディングスの下落率は23%を超えた。希少金属の再資源化を行っており、足下でレアアース関連の一角として急伸した反動だろう。リンカーズは同社社長の逮捕を嫌気して17%超の下落となった。
今週IPOはなかったが、直近IPO銘柄のスタートラインが22日にストップ高をつけた。投資会社のパーム・インベストメント・マネジメント(シンガポール)が大株主に浮上したことが材料視された。また、調整が続いていたNEは23日に11%超の上昇となり、来週の動向が注目されそうだ。
■フィジカルAI関連などへ物色が向かうか
来週の新興市場は、日米ともに主要企業の決算発表が多く、個別物色が活発になりやすい。国内ではファナックやアドバンテストの発表が予定されており、投資家の関心は大型株に向かう可能性がありそうだ。ただ、ファナックの決算反応次第では、フィジカルAI関連へ物色が向かうことも考えられ、関連銘柄として豆蔵やビーマップ、Kudan、CYBERDYNE、ヘッドウォータース、ABEJAなどへの広がりがみられるか注目される。
衆院は23日の本会議で解散され、「27日公示、2月8日投開票」の日程で総選挙が行われることが決定した。選挙情勢の動向に影響を受けやすくなるが、今週は、高市政権への期待から、足下で調整が続いていたIP関連を見直す動きが目立っていたほか、レアアース関連の一角への物色も根強い。防衛・宇宙関連であるSynspective、アストロスケールホールディングス、アクセルスペースホールディングス、QPSホールディングスなどもチェックしておきたい。そのほか、来週は27日にマクアケ、30日にシーユーシー、ジャパン・ティッシュエンジニアリングの決算発表が予定されている。
来週のIPOは予定されていない。なお、再生医療等製品を手掛けるイノバセルの東証グロース(2月24日)、人材紹介のギークリーの東証スタンダード(2月27日)への上場が発表された。