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たけびし Research Memo(4):2026年3月期中間期は増収増益、売上・利益とも中間期として過去最高を更新

■たけびしの業績動向

1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の業績は、売上高で前年同期比9.7%増の52,238百万円、営業利益で同38.6%増の1,975百万円、経常利益で同39.2%増の2,193百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同9.3%増の1,505百万円となり、中間期として売上・各利益とも過去最高を更新した。

売上面は、FA機器において過去の仕入過多に伴う顧客の在庫調整が長期化した影響を受けたものの、中期経営計画で掲げる成長戦略の取り組みが奏功し、全体として増収となった。特にインドにおけるスマートメーターや車載関連向け電子部品の販売が伸長したほか、放射線がん治療装置・医療用診断装置・非破壊検査装置といった電子医療・社会インフラ分野が堅調に推移したことが寄与した。また、2024年9月に連結子会社化したアーバンエココンサルティング(現 ファーストブレイン)も増収に貢献した。

利益面では、アーバンエココンサルティングの分析事業などの高付加価値ビジネスの伸長により、売上総利益率が前年同期比0.2ポイント上昇し、14.5%となった。販管費は人件費を中心に増加したものの、売上拡大により売上比では同0.6ポイント低下し、営業利益以下の増益につながった。親会社株主に帰属する中間純利益については、前年同期に投資有価証券売却益592百万円を特別利益として計上していた反動はあったものの、本業の収益拡大により増益を確保した。

半導体・デバイスと医療機器が売上をけん引

2. 事業セグメント別の動向
(1) FA・デバイス事業
FA・デバイス事業全体では、売上高で前年同期比5.5%増の37,767百万円、営業利益で同23.3%増の1,435百万円、営業利益率は同0.5ポイント上昇し3.8%となった。

産業機器システムの売上高は前年同期比0.4%減の19,162百万円となった。FA機器では、製造業の設備投資や自動化の需要は底堅く、半導体関連分野の電子部品実装機向けが一部では堅調となったものの、全体として顧客の在庫調整の長期化を背景に需要が低迷した。一方、装置システムでは、製造業の設備投資及び自動化の需要を捉え、半導体関連向けを中心に増収となった。

半導体・デバイスの売上高は前年同期比12.5%増の18,604百万円となった。インドでのスマートメーターや車載関連向け電子部品が堅調となったほか、ODMビジネスや電子部品実装機向け産業用PCの増加が寄与した。さらに、車載関連向けパワー半導体やトランスなども伸長し、一部顧客における一括納入案件も大幅な増収につながった。

利益面では、産業機器システム・半導体・デバイスともに収益性が向上し、増益となった。いずれも高付加価値製品の販売増加が寄与し、全体として営業利益率は前年同期比0.5ポイント上昇した。装置系ビジネスやデバイス領域における付加価値の高い商材構成が、収益改善に貢献した。

(2) 社会・情報通信事業
社会・情報通信事業は、売上高で前年同期比22.5%増の14,471百万円、営業利益で同106.3%増の540百万円、営業利益率は同1.5ポイント上昇し3.7%となった。

社会インフラの売上高は前年同期比29.2%増の10,138百万円となった。主力の放射線がん治療装置や医療用診断装置が堅調に推移したほか、防衛事業関連向けの非破壊検査装置が増加し、大幅な増収につながった。医療機器分野では、取り扱い製品の拡充と商圏の拡大によって、需要を取り込んだ。

情報通信の売上高は前年同期比9.2%増の4,332百万円となった。携帯電話や店舗向けオリジナルアプリの販売が堅調に推移したことに加え、ファーストブレインにおいて構造物の調査・設計ビジネスが拡大した。また、2024年9月に子会社化したアーバンエココンサルティングの環境分析関連ビジネスも増収に貢献した。

利益面では、医療機器の売上増加による増益のほか、社会インフラ・情報通信の双方で収益性が改善した。特に、ファーストブレイン及びアーバンエココンサルティングによる高付加価値ビジネスが拡大したことで利益率が向上し、事業全体の増益に寄与した。

総資産圧縮と純資産増加により、財務の安全性が高まる

3. 財務状況と経営指標
2026年3月期中間期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比3,023百万円減の60,669百万円となった。現金及び預金が518百万円増加し、投資有価証券も970百万円増加した一方で、売上債権が2,861百万円減少し、棚卸資産も1,327百万円減少したことが主な要因である。

負債合計は前期末比3,842百万円減の19,003百万円となった。買掛債務が2,763百万円減少したことが減少要因として大きい。

純資産は前期末比819百万円増の41,666百万円となった。利益剰余金が977百万円増加したことが主因である。

また、自己資本比率は前期の64.1%から、2026年3月期中間期は68.6%へ4.5ポイント上昇し、財務基盤は一段と強化された。総資産の圧縮と純資産の増加が同時に進んだことで安全性は高まった。さらに、D/Eレシオは0.03倍、流動比率は271.9%といずれも健全な水準を維持した。

4. キャッシュ・フローの状況
2026年3月期中間期におけるキャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動で得た資金を原資に成長投資と株主還元を進めつつ、期末の流動性を適切な水準に維持している点が特徴である。

営業活動によるキャッシュ・フローは1,883百万円の収入となった。仕入債務が2,530百万円減少したものの、税金等調整前中間純利益2,192百万円の計上に加え、売上債権の減少2,307百万円、棚卸資産の減少1,147百万円が資金創出に寄与した。投資活動によるキャッシュ・フローは286百万円の支出となった。連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が主因である。財務活動によるキャッシュ・フローは783百万円の支出となった。長短借入金が210百万円減少したことに加え、配当金支払い528百万円が支出要因となった。

これらの結果、現金及び現金同等物は前期末比523百万円増加し、中間期末残高は9,285百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)

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