2026年3月期 第3四半期(累計)業績ハイライト(連結)
角裕一氏(以下、角):ウィルグループ代表取締役社長の角です。2026年3月期第3四半期決算説明会を開催します。
連結業績についてです。売上収益は1,086億2,000万円で前年同期比プラス3.1パーセント、営業利益は28億5,000万円で前年同期比プラス59.2パーセントと、大幅な増益となりました。第2四半期の勢いを引き続き第3四半期も継続し、好調を維持しています。
営業利益が増益を続けている要因としては、当社が現中期経営計画で最も力を入れている建設技術者領域および、正社員派遣や外国人雇用支援といった重点戦略が順調に拡大したことが挙げられます。
また海外Working事業では、販管費を抑制したことや人材紹介売上が増加したことが、営業利益の拡大につながりました。
2026年3月期 第3四半期(累計)業績ハイライト(セグメント業績)
セグメント別の業績ハイライトです。国内Working事業に関しては、売上収益が655億2,000万円、前年同期比プラス4.9パーセント、セグメント利益が30億1,000万円、前年同期比プラス44.7パーセントとなり、第2四半期から引き続き好調を維持しています。
この好調の要因として、建設技術者領域が順調に拡大していることおよび、主力事業としてこれまでウィルグループを支えてきたセールスアウトソーシング領域やファクトリーアウトソーシング領域が堅調に推移した点が挙げられます。この結果、勢いを維持することができています。
M&Aにより2025年10月1日付でグループ入りしたHR CAREER社も、売上収益の増収要因となっています。第3四半期に関しては、かなり強気な投資を行いました。今後の成長を見据えた積極的な投資を行いながらも、このような大幅な増益を達成することができました。
海外Working事業に関しては、売上収益430億3,000万円、前年同期比プラス0.6パーセント、セグメント利益は17億5,000万円、前年同期比プラス16.2パーセントとなっています。また、ノーマライズドセグメント利益(*1)は前年同期比でプラス39.2パーセントを達成し、実業においては大幅な増益を実現しました。
こちらの要因としては、継続的に行ってきた販管費の抑制だけでなく、人材紹介の売上を増加させたことが挙げられます。これにより粗利が大きく改善し、大幅な増益を実現しました。
(*1)ノーマライズドセグメント利益: 前年同期に含まれる一過性の損益を除いた営業利益
2026年3月期 第3四半期(累計)連結実績
連結の実績です。先ほどご説明した大幅な増益の重要なポイントとして、赤枠の部分をご覧ください。売上総利益は239億5,000万円、売上総利益率は22.1パーセントとなっています。売上総利益率を前年同期比で1.1ポイント向上させることができました。
現中期経営計画は最終年度を迎え、2年9ヶ月が経過しました。この現中期経営計画における最大の狙いは、赤枠で示しているポイントにあります。販管費を抑制して営業利益を出すことや営業利益率を向上させることは重要ですが、それだけでは持続的な成長を維持することは難しくなります。
本質的には「稼ぐ力」、つまり売上総利益を創出する力を高める必要があります。そのために当社は、スライドの上段に記載のとおり、建設技術者領域や正社員派遣、外国人雇用支援といった収益性の高い事業のポートフォリオ上の比率を高めることに注力しました。
これにより粗利率を従来以上に向上させ、「稼ぐ力」を本質的に強化し、営業利益という点でしっかりと利益を生み出していきます。
このようなプランを現中期経営計画において策定し、実行してきました。その取り組みが結実してきたと感じています。
売上収益の前年同期増減内訳
売上収益の前年同期増減内訳についてです。従来の有期派遣事業においては、投資を抑制しつつ効率を高めることで、収益性を向上させています。その一方で、正社員派遣や外国人雇用支援に投資を行い、トップラインを形成しています。
そのため、全体の売上構成が変化し、トップライン全体に大きな勢いがあるようには見えないかもしれません。
しかし、建設技術者領域、セールスアウトソーシング領域、ITエンジニア領域、ファクトリーアウトソーシング領域、そして介護ビジネス支援領域といった、当社が正社員派遣や外国人雇用支援による事業拡大を狙った領域では、増収を実現することができました。
また、海外においてもマイナスの為替影響を受けながらも増収を達成できたことから、第3四半期は非常に意義のある期間であったと思っています。
営業利益の前年同期増減内訳
営業利益の前年同期増減内訳についてです。ご説明したとおり、高収益な事業を実施することで粗利を稼ぐ力を改善しました。その結果売上成長は緩やかに見える一方、営業利益の観点では大幅増益を実現できていることがわかるかと思います。
国内Working事業では建設技術者領域、ファクトリーアウトソーシング領域、介護ビジネス支援領域、ITエンジニア領域、セールスアウトソーシング領域といったほとんどの事業が増益を実現しています。
一方、コールセンターアウトソーシング領域では、売上収益は12.3億円の減収となりました。しかし、販管効率を高めることで営業利益の減少幅を最小限にとどめ、営業利益を形成しています。厳しい市場環境の中でも適応できていると考えています。
海外Working事業においても、冒頭でお伝えしたように、販管費のコントロールや人材紹介部門を中心とした売上拡大により、売上総利益を増加させることができました。この結果、2億4,000万円の増益となりました。
2026年3月期 第3四半期(累計)国内Working事業
国内のWorking事業における第3四半期累計の結果です。売上収益およびセグメント利益については、先ほどお伝えした内容と重複するため割愛します。スライド下段に記載された円グラフに注目してください。
こちらは、売上総利益のサービス別構成比を示したものです。赤枠で示している重点戦略対象範囲である正社員派遣・請負および外国人雇用支援の売上総利益における構成比率の変化を表しています。左と右の円グラフにはそれぞれ、前中期経営計画の最終年度である2023年3月期通期の状態と、2026年3月期第3四半期累計の状態が記載されています。
国内の売上総利益の約半分を、重点戦略対象範囲で構成する段階にまで成長しました。それによって粗利率も、2023年3月期通期の18.5パーセントから今期第3四半期累計の21.0パーセントへと、2.5ポイント改善しました。「現中期経営計画におけるコンセプトをしっかりと体現できている」と考えています。
市場にはまだ多くの機会があり、当社は市場の中で非常に良いポジションを確保しています。この戦略を引き続き力強く推進していきたいです。
2025年10月1日にグループ化したHR CAREER社についてですが、こちらは医療・福祉に特化した人材紹介事業を行っています。この事業は、当社がこれまで注力してきた正社員派遣や外国人雇用支援事業以上に、収益性が高いです。次期中期経営計画では、この人材紹介事業を重点戦略対象領域の1つとしたいと考えています。
より高い収益性を追求し、付加価値の高い領域を中心に展開することで、持続的に収益を高められるポートフォリオの構築を目指していきます。
国内Working事業(領域別売上、営業利益)
領域別売上と営業利益についてです。スライド左側のグラフが売上高を示しています。セールスアウトソーシング領域、建設技術者領域、介護ビジネス支援領域、ファクトリーアウトソーシング領域については、2022年3月以降で最高売上を達成しました。
スライド右側の領域別営業利益は、前年同期比で13.5パーセントの増益となっています。特に建設技術者領域では、前年同期比104.2パーセントの大幅な増益を記録しました。
「建設技術者領域が力強く利益を出す最終年度にする」と以前からお伝えしていたとおり、しっかりと進捗しています。この最終年度において、これまでの投資をリターンとして確実に回収する段階に入ったと考えています。
ただし、「この領域ではまだ市場に多くの成長機会がある」と考えています。引き続き適切に投資を行いながら、力強い成長を確実に築いていきたいと考えています。
中期経営計画(WILL-being 2026) KPI進捗
中期経営計画のKPIについて、ご説明します。「戦略Ⅰ」は「建設技術者領域の更なる成長、収益化を実現」ということで、年間採用人数と定着率の向上を目標としています。現時点での進捗は「○」という評価となっています。
「戦略Ⅱ」は「国内Working事業(建設技術者領域以外)の再成長」であり、正社員派遣稼働人数と外国人雇用支援人数を目標としています。こちらについては、すでに計画を上回る進捗を達成しており、評価として「○」としています。
戦略I(国内W) 建設技術者領域の更なる成長、収益化を実現(建設技術者領域の進捗① )
中期経営計画について、詳細をご説明します。「建設技術者領域の更なる成長、収益化を実現」を目標に掲げ、売上高は前年同期比19.9パーセントと、引き続き力強い増収を実現しました。また採用人数は、目標の1,500名に対し累計で1,382名と、達成ペースで順調に進捗しています。
戦略I(国内W) 建設技術者領域の更なる成長、収益化を実現 (建設技術者領域の進捗② )
続いて、建設技術者領域における平均契約単価、平均残業時間、稼働人数、稼働率、定着率についてです。スライド左側に示されているのは、各年次の平均単価および残業時間です。新卒・未経験の平均契約単価が前年同期比で約5パーセント上昇するという成果を実現しています。
スライド右側では、棒グラフが稼働人数、折れ線グラフが稼働率と定着率を示しています。稼働率は96.1パーセントとなりました。
定着率については、前年第4四半期に68.4パーセントまで落ち込みましたが、人事制度の見直しや処遇の改善を行った結果、71.9パーセントまで改善しました。前年同期よりも高い水準まで、向上しています。
しかし、市場における賃金の上昇は続いており、技術者の価値もますます高まっています。そのため、処遇や人事制度については、適時適切に改善していきたいと考えています。
戦略II 国内W(建設技術者領域以外)の再成長 (正社員派遣の進捗)
戦略Ⅱ「国内Working事業(建設技術者領域以外)の再成長」についてです。こちらは正社員派遣と外国人雇用支援の2つの項目があります。スライドは、正社員派遣に関する部分です。
スライド左側の「正社員派遣稼働人数」は、前年同期比で12.6パーセントの増加を記録しています。スライド右側の「正社員派遣採用人数」については、第1四半期には新卒入社が加わり大きく採用人数が伸びるシーズナルな動きがあります。また、第2四半期から第4四半期までは中途採用のみとなります。
第2四半期から第4四半期の中途採用のみの期間において、過去最高の採用人数を達成しています。この要因として、一時期非常に苦戦していたセールスアウトソーシング領域での顕著な伸びが挙げられます。さらに、ファクトリーアウトソーシング領域においても、過去最高の採用人数を記録しました。
これらは、各事業領域が正社員派遣において力強いオーダーを獲得し、それに基づいて採用を積極的に進めることができた結果だと考えています。
戦略II 国内W(建設技術者領域以外)の再成長 (外国人雇用支援の進捗)
続いて、外国人雇用支援についてです。スライド左側の「外国人雇用支援人数」は、前年同期比でプラス47.2パーセントと、1.5倍に近い成長を達成しました。
スライド右側にある「外国人雇用支援入社人数」も、前年同期比でプラス67.9パーセントとなっています。ファクトリーアウトソーシング領域および介護ビジネス支援領域のいずれにおいても、過去最高の入社人数を記録しています。
棒グラフのグレーの部分は、新たな領域として展開している飲食や観光といった分野を表しています。こちらにおいても、前四半期から引き続き高水準の採用を維持しています。このような新領域を徐々に拡大し、より一層力強い成長を実現していきたいと考えています。
2026年3月期 第3四半期(累計) 海外Working事業
海外Working事業についてです。スライドをご覧いただくとおわかりのとおり、先ほどのご説明と重複するため、こちらは割愛します。
海外Working事業 (契約形態別売上、営業利益推移)
スライド左側は海外Working事業の売上の人材派遣と人材紹介の内訳、右側は営業利益を示しています。売上は前年同期比で3.8パーセントの増収となっており、国内と比較すると、成長余地があるように見えます。
非常に重要なポイントは、濃いピンクで表示されている「人材紹介売上」です。これまでの四半期ごとの動きと比較し、今回は明らかに異なる動きを見せています。具体的には、オーストラリアやシンガポールの人材紹介市場では、例年、第1四半期と第2四半期、いわゆる上半期に転職市場として非常に活況を呈します。
第3四半期の12月や、第4四半期の1月は、クリスマスホリデーや年明けに長い休暇を取る方が非常に多い時期です。さらに、シンガポールでは旧正月が2月にあるため、第3四半期および第4四半期は比較的休暇期間が多い傾向にあります。
こうした背景から転職市場では「上半期と比べて下半期ではやや鈍化する」というシーズナルな動きが、基本的にどの年にも見られます。したがって通常、第2四半期の人材紹介売上に対し、第3四半期の人材紹介売上は下回るという傾向がありますが、今期は第3四半期の人材紹介売上が第2四半期を上回る結果となりました。
こちらは、当社が現在の人材紹介市場に比較的うまく適応し、機会をしっかりとつかんで結果を出せるようになったことを示していると見ています。
スライド右側の営業利益に関しては、非常に厳しい市場環境が続く中で、投資効果の低い部分をコストカットしながら、特に人材紹介で成果を上げられる分野にしっかりと投資を続けてきました。
このようなコストの最適化への取り組みが、第3四半期における前年同期比53.7パーセントの増益という結果につながったと考えています。
財務指標
財務指標についてです。いずれの指標も安定的に推移しており、安全性に問題のない財務指標であると考えています。
ブランドプロモーションの実施
第3四半期のトピックスです。まずブランドプロモーションの実施について、お話しします。これは継続的に行っているもので、当社の認知度を高め、採用効果を向上させることを目的としています。
当社の認知率や「WILLOF」という国内ブランドの指名検索数、さらに「WILLOF」というブランドに対する利用意向度をKPIとして、これらの指標を継続的に追跡しています。
これらすべての指標が大きく向上しているため、引き続き認知度を高め、採用の効果を向上させる取り組みを続けていきたいと考えています。
有償ストックオプションの発行
有償ストックオプションの発行についてです。当社および当社子会社の取締役ならびに執行役員の計15名を対象に実施しました。行使条件として、「2029年3月期から2031年3月期のいずれかにおいて、連結営業利益55億円を超過すること」を定めています。つまり、過去最高益を出すことを行使条件としています。
こちらは、中長期的な業績拡大と企業価値の向上へむけて、事業会社を含めた経営陣のコミットメントを高め、さらに積極的に取り組んでいくことを目標としています。
株主優待制度の変更
株主優待制度の変更についてです。2025年11月に発表した新制度では、「ウィルグループ・プレミアム優待倶楽部」を通じて、金券、電子マネー、ポイントなどと交換可能な株主優待ポイントを進呈します。
2026年3月期業績見通し
2026年3月期の通期業績予想および配当予想について、ご説明します。まず、業績見通しについてです。売上収益、営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれも、非常に順調に進捗しています。
特に営業利益と親会社の所有者に帰属する当期利益は、進捗率が非常に高く、上振れの基調が感じられます。私自身も、この上振れの傾向を力強く実感しており、第3四半期のご説明でも申し上げたとおり、国内・海外ともに非常に順調に推移しています。
しかし現時点での通期業績予想としては、予想修正基準の範囲内であるため、据え置きたいと考えています。
2026年3月期 配当予想
続いて、2026年3月期の配当予想についてです。2026年3月期の配当予想は、株主還元方針に基づき、前期実績の1株あたり44円を据え置きます。総還元性向は50.8パーセントの見通しです。
質疑応答:建設技術者領域の成長戦略について
「建設技術者領域について、第2四半期からの成長率で見ると、過去と比べるとやや鈍化するフェーズにきたと思います。採用人数も過去ほど増やす見込みではないとすると、来期以降は単価の上昇や生産性向上といった利益率の改善を中心に成長拡大するという理解でよろしいでしょうか? あるいは、まだ規模を追う可能性はありますか?」というご質問です。
現中期経営計画において当社は建設技術者領域の収益化を重視しており、売上拡大を目指す一方で、収益の確保に重点を置いてきました。
特に2025年3月期第1四半期までは赤字が続いていたため、販管費の効率を向上させながら、確実に利益を生み出す体制の強化やオペレーションの磨き込みを目標としました。このように、一定の効率化を図り、十分な利益を確保することを意識してきました。
みなさまもご承知のとおり、2025年11月、高市政権下で重点投資対象となる17の戦略分野を発表されました。高市政権の成長戦略の中で、建設は引き続き重点的に投資がなされる重要な領域だと考えています。
国土強靱化に限らず、ICTの強化、防衛、再生可能エネルギーといった次世代エネルギーへの投資など、これらの分野には必ず施工の需要が伴うため、これまで以上に需要が高まると予測される外部環境となっています。引き続き来期から始まる次期中期経営計画においても、力強く投資を行いながら、規模拡大を追求し、より一層大きな収益を実現していきます。
質疑応答:建設技術者領域の稼働率の向上について
「建設技術者領域の稼働率は、まだ改善余地がある印象です。万博の影響等もあったと思いますが、ある程度稼働率を回復させる目途は立っているのでしょうか?」というご質問です。
スライド右側の薄いピンクの折れ線グラフは、稼働率を示しています。現時点では96.1パーセントとなっていますが、96パーセントから98パーセント程度が最も適切な稼働率と考えています。
毎月入社した社員たちは、基本的に約数週間から1ヶ月の研修を受けています。また、毎月契約更新で別の現場に移る社員や、施工管理技士の資格取得のために継続的な研修を受ける社員がいます。
第1四半期は、そのような社員が待機する状態に加えて、ご指摘のとおり、万博の影響があり、稼働率が90パーセント台前半となりました。しかし、96パーセントから98パーセントあたりの稼働率であれば、次の現場に向けた準備を行う適切な状態と考えています。
この稼働率を常に維持できるよう、マネジメントに努めていきたいと考えています。
質疑応答:建設技術者領域における定着率の改善に向けた取り組みについて
「建設技術者領域の定着率について、競合他社と比べると80パーセント弱までは改善の余地があると思っています。人事報酬体系の見直し等を進められましたが、今後一段と定着率を上げていくためにどういったアクションをとられる見通しでしょうか?」というご質問です。
おっしゃるとおり、競合他社を見ると、70パーセント台後半が1つのターゲットラインだと考えています。
全体の稼働人数に対する1年未満の社員の比率が、まだ当社は高い水準にあると認識しています。規模がさらに大きくなり、1年未満社員が全体の3分の1から4分の1程度の規模感になると、定着率が70パーセント台中盤に差し掛かるのではないかと考えています。
また、アンケートの結果から、「報酬が定着率に最も大きな因果関係を持つ要因である」と見ています。特に「3年後にどれくらいの収入を得られるのか」、「自分が何をすればその収入を実現できるのか」といった透明性が重要です。中長期的なキャリア形成と報酬体系をデザインすることが非常に重要と考えています。
そのため、競合他社との比較はもちろんのこと、例えばITエンジニアのようにジョブディスクリプション(職務記述書)が明確な建設以外の職種と比較しても、競争力のある報酬を提供できるよう努めています。
十分な報酬を提供するための源泉となるのは、スライドの左側に記載の平均契約単価です。常に満足することなく、適切な請求金額で交渉を進めることが重要です。この取り組みを引き続き行っていきたいと考えています。
さらに3点目としては、どのような素養を持つ人材が定着し、活躍するのかを可視化しています。
一人ひとりの性格傾向や行動特性を分析し、実際に活躍し定着した人材をモデリングすることで、職のミスマッチをなくすよう該当する方を積極的に採用するよう努めています。
このような取り組みにより、採用から定着、そして活躍へとつなげていけるよう、感覚だけでなくデータを活用した採用活動やプロモーション、マーケティングを行っています。
質疑応答:セールスアウトソーシング領域におけるモバイル事業の展望と課題について
「セールスアウトソーシング領域は、生産性向上を進めた上で売上高が回復に転じており、来期への期待が持てる内容だと思います。主要顧客等の動向を踏まえ、来期以降、通年で回復に転じると見てよいでしょうか?」というご質問です。
セールスアウトソーシング領域、特にモバイルについてですが、我々は大手通信会社をはじめとする主要顧客との取引において、シェアNo.1として選ばれており、今後も取引の拡大の可能性を非常に強く感じています。一方、この領域において顧客の競争環境の変化により、地位の維持が容易ではない状況があることも事実です。引き続き力強いポジションを維持し、今後もオーダーを獲得し続けられるよう、マーケット環境を慎重に見極めています。
また、コストコントロールを含め効率性を非常に求めるスタンスを持つ顧客もいらっしゃいます。お互いにメリットのある条件に向けた交渉を現在も進めている最中であり、来期においても、見通しづらい要素があるものの、1つ言えるのは、当社がこの領域で力強いポジションを確立しており、大変高い評価をいただいている、ということです。当社の「売る力」には絶対的な自信があります。「ウィルグループは販売が強い」という認識を持っていただければ幸いです。
質疑応答:海外市場における人材紹介事業のテコ入れ施策について
「海外Working事業について、子会社間でのオーダーの共有など、角社長が率先して取り組まれてきた成果が少しずつ出てきたなという印象です。回復基調になった海外の人材紹介事業について、その要因と今後のアクションをご教示ください」というご質問です。
海外Working事業においては、この1年間でさまざまなテコ入れを行ってきました。本日は私自身シンガポールから決算説明会を開催していますが、シンガポール、オーストラリアの両方で、「利益率の高い人材紹介事業が回復しない限り、人材派遣事業だけでは以前のパフォーマンスにはなかなか追いつけない」と考えています。
海外の人材紹介事業においては、エグゼクティブサーチとオーストラリアのミドル層の人材紹介事業、この2つの領域に重点的に取り組み、テコ入れを行いました。
当然、私自身はこれらの会社でプレイヤーとしての経験も海外事業会社のCEOとしての経営経験もありません。そのため、「各社のCEOたちが最終的に施策をどれだけ理解し、共感して実行するか」が鍵を握っています。
何度もコミュニケーションを重ねる中で、CEOたちが力強くコミットし結果を出してくれることが重要であり、私は外部から意見を伝えているにすぎないと考えています。
現実的な対応としては、2点あります。1つ目は、ROIの低い部分を改善することです。
特に海外では、日本と異なり、人件費が最も重要なポイントとなります。いわゆるマーケティングコストや集客コストが日本ほどかかりません。そのため、優秀なコンサルタントを増やすことが鍵となります。また、パフォーマンスが厳しい場合には、適法な範囲で順次戦力をローテーションしていくことが挙げられます。
2つ目は、過去業績の良かった時期のデータを参照し、分析を行いました。その結果、1つの重要な要素はアクション量であるとわかりました。基本的なことではありますが、マーケットが厳しくタフだという先入観を持たず、適切な顧客に対してしっかりと十分なアクションを取ることが重要です。
特に今期は第1四半期が相当厳しい入り方でしたが、早急にテコ入れを行い、諦めずに第1四半期と第2四半期で大きなアクション量を継続したことが、第3四半期に成果をもたらしました。この点が海外市場の回復におけるポイントだと考えています。
質疑応答:第4四半期の先行投資と来期以降の成長戦略について
「利益進捗や上方修正をしないことから、第4四半期では来期以降の先行投資を積極的にするのではないかと推察します。よろしければどういった分野への先行投資を考えているのか、投資の優先順位について教えてください」というご質問です。
第4四半期では、来期以降への先行投資を適切な範囲内で行う予定です。1つ目は、本日のご説明でも触れた2025年10月1日にグループ入りしたHR CAREER社に、来期以降の成長に向けた投資を第3四半期から引き続き行いたいと考えています。
また、第3四半期は国内Working事業は2022年3月期以降の四半期ベースの比較においてほぼすべての領域で過去最高の売上を記録した中、総合職の新卒採用人数をより適切な規模に増員することを検討しています。ただし、大卒新卒採用市場の競争が非常に激化しているため、総合職の採用活動を適切なコストで強化していきたいと考えています。
さらに、正社員派遣や外国人雇用支援については、建設技術者領域やファクトリーアウトソーシング領域で適切な投資を行い、来年度の力強い成長につなげていきたいと考えています。
角氏からのご挨拶
以上で、第3四半期のウィルグループ決算説明会を終了します。第4四半期も力強い成長を引き続き実現していきますので、みなさまにはご関心を持って注視いただければ幸いです。本日は誠にありがとうございました。