2026年6月期 第2四半期業績ハイライト
勝本竜二氏(以下、勝本):株式会社アイリックコーポレーション代表取締役社長CEOの勝本です。よろしくお願いします。それでは、当社2026年6月期第2四半期決算について、決算説明資料を用いてご説明します。
売上高および各段階利益ともに、過去最高を達成しました。売上高は前年同期比17.9パーセント、営業利益は23.6パーセント増加しています。営業利益は、当初予算を大きく上回る結果となりました。
2026年6月期から事業セグメントを一部変更していますが、こちらについては後ほどご説明します。なお、配当性向は50パーセント以上とし、今回初めて中間配当を実施します。
PL主要項目
上期予算に対し、営業利益の達成率は191.3パーセントとなっていますが、通期予想は変更しておらず、最終的な営業利益として8億4,400万円を据え置いています。また、第2四半期の時点でEBITDAが5億円を超え、伸び率は24.7パーセント増と、非常に高い伸び率を示しています。
事業セグメントの変更について
事業セグメントの変更について、以前は保険販売事業、ソリューション事業、システム事業の3つの事業でした。今後は保険クリニック事業、FA事業、ソリューション事業、システム事業の4分野に変更します。
今までと少し変わった点として、FC事業はこれまで、ソリューション事業のセグメントでしたが、今後は保険クリニック事業に組み入れ、保険クリニック全体で成長していくことを目指しています。
事業セグメント別構成比(2025年12月末時点)
事業セグメントの売上比率です。保険クリニック事業が全体の49.8パーセントと、約50パーセントを占めています。
訪問型の保険販売事業であるFA事業は、グループ会社のライフアシスト社を含めて20.2パーセントです。システム事業は18.1パーセント、ソリューション事業は11.9パーセントで着地しています。
事業セグメント別業績サマリー
事業セグメント別の昨年からの増減率です。全社売上高は、前年同期比17.9パーセントの増加となりました。保険クリニック事業では、売上が19.2パーセント、営業利益が21.6パーセント増加しています。
一方、ソリューション事業の売上は、前期に大手保険会社1社の契約解除の影響で若干ストック売上が減少しています。システム事業はストック売上が順調に成長し、売上高も大きく伸びています。
売上高・営業利益率 四半期推移(会計期間)
売上高の推移です。四半期ごとにご確認いただければと思いますが、昨年第2四半期と比べて大きく増加し、プラス21.7パーセント増となっています。各部門とも順調に推移するかたちとなりました。
営業利益増減分析
営業利益のウォーターフォール分析です。前年上期の利益2億6,300万円に対し、保険クリニック事業の売上が非常に上昇したことが、今回の大幅な利益増加につながったと考えています。販売管理費も増加しましたが、それを上回る結果となりました。
また、システム事業も前年同期比で26パーセント増加し、今回の利益の上積みに貢献したと考えています。
3か年計画(2026年6月期〜2028年6月期)
続いて、3か年計画についてです。売上高CAGR17.3パーセントを目指し、2028年6月期には売上高152億円、営業利益15億7,800万円、営業利益率10.4パーセント、ROE20パーセント以上を目標に進めています。
成長投資
今後の成長投資は、従来どおり人材への投資を進めていきます。また、「保険クリニック」は、マーケティングを通じたブランディングの強化を図ります。
さらにソリューション事業の「ASシリーズ」においては、改正保険業法への対応のみならず、募集人のみなさまのお役に立てる新たなシステム開発を進め、こちらを提供していく予定です。
営業キャッシュフローや余剰資金も、今後の成長投資にしっかりと活用しつつ、株主のみなさまへの配当にも充てたいと考えています。
上場維持基準への適合状況
上場維持基準に関してよくご質問をいただきますが、現在、時価総額が基準値の100億円に対してやや足りていない状況です。この3か年計画をしっかりと実現することで、時価総額100億円は通過点と捉えています。
配当方針の変更
今年の配当は、先ほども述べたとおり中間配当16円を実施します。期末配当16円、年間32円を予定しています。
保険クリニック事業 業績概況
続いて、セグメント別の状況についてです。保険クリニック事業において、当第2四半期は大きく成長しました。
7月に事業譲受があったほか、第2四半期にも別の事業譲受が行われました。その結果、販売管理費は大きく増えましたが、それを上回る来店数の増加により、多くの成約を得られ、売上にも大きく貢献する状況となりました。
保険クリニック事業(直営)重要KPI推移
来店数は、前年度から見ると、第2四半期だけで約40パーセント増加しており、Webプロモーションが非常に成功していると言えるかと思います。それに伴い、成約件数も増加しているのが現状です。
保険クリニック事業 店舗数
「保険クリニック」もようやく300店舗を超え、日本全国で306店舗となりました。首都圏が依然として多い状況ですが、今後は名阪福の地方大都市圏にも積極的に出店していこうと考えています。
保険クリニック事業『保険クリニック』
まず、来店型保険ショップ「保険クリニック」の状況です。
あまり知られていない部分もあるかもしれませんが、現在、非常に二極化が進んでいます。上位ブランドが、保険ショップ全体の約60パーセントを占めているという現状です。
そのような中、当社ではWeb集客を強化しています。また、当社の圧倒的な強みである「保険IQシステム」により、お客さまの立場に立ったかたちで比較推奨できるショップとして、優位性を持っていると考えています。
保険クリニック事業 保険IQシステム
「保険IQシステム」は、さまざまな機能を有しています。
加入中の保険をビジュアル化・可視化することで、よりわかりやすく理解いただける証券分析機能が強みです。また、ご自身に必要な保障などの条件に沿った保険商品を比較・推奨することも可能です。
今後、改正保険業法では比較推奨が義務化される予定であり、このシステムの強みがこれからさらに発揮されると考えています。
保険クリニック事業 出店計画
店舗数の推移です。2026年6月期に、307店舗を達成できる見込みです。さらに、6年後の2031年には500店舗を目標としています。この目標500店舗を、しっかり達成していきたいと考えています。
保険クリニック事業 新規出店に向けた『保険クリニック』の強み
店舗を出すには人材が必要です。当社は、新たにショップを出した場合の黒字化までの期間が短縮されてきている状況です。この背景には、非常に重要な要素である人材教育体制に力を入れていることが挙げられます。
現在、当社は「保険IQシステム」を活用することで、新たな人材の育成スピードや成長をより強化する体制整備を図っています。この取り組みにより、保険業界未経験者であっても比較的早期に成長できる仕組みが構築できていると考えています。
保険クリニック事業 来店型保険ショップの事業譲受
M&Aなどの展開を積極的に行っています。2026年6月期がスタートした2025年7月時点で、ブロードマインド社からマネプロショップ11店舗の事業譲受を行っています。
また、「ほけんのアイセレクト」は福岡の保険ショップで、2店舗の事業譲受を行いました。「保険deあんしん館」は東京の保険ショップで、アセットガーディアン社から2店舗の事業譲受を行っています。
もともとブロードマインド社から11店舗の事業譲受を受けた際は、残念ながら営業損失の状態でした。当社はこれまで保険ショップとして培ってきたノウハウや「保険IQシステム」、さらに人材育成力などにより早期の黒字化が可能と判断し、事業譲受に至った経緯があります。
今回の実績値からも、収益性の早期改善が明らかになったと考えています。
保険クリニック事業 マーケティング施策
アンバサダーは、引き続き藤岡ファミリーです。家族全員での保険の重要性をイメージしつつ、特にSNSなどでの露出を高め、Web集客につなげています。また、SDGsの観点からもさまざまな活動に積極的に参加しています。
FA事業 業績概況
FA事業も、非常に順調に成長しています。募集人の人員数も増加傾向にあり、今後も成長が期待される部門だと考えています。
FA事業 IFAビジネスの拡大
アイリックにあるFA事業と2023年にM&Aしたライフアシストの22拠点を活用しつつ、保険業ではあるものの、保険以外でも総合的な金融業として、IFAビジネスも拡大していこうと展開しています。
ソリューション事業 業績概況
ソリューション事業です。この事業は主にストックを中心に展開しています。前期は、大型のフローの売上があったため、前年同期で売上高が減少しています。
なお、改正保険業法に向けて非常に多くのお問い合わせをいただいており、「AS-BOX」以外でも新たなサービスの提供を開始しています。今後、十分に伸びる余地のある事業であると認識しています。
ソリューション事業 KPI推移
KPIです。保険会社(MRR)では大手保険会社1社の契約解除があり、その部分で若干の減少がありましたが、代理店・銀行向けのKPIである「ASシリーズ」のID数が非常に伸びています。
MRRは、現在は単月で約7,800万円に位置していますが、今後は、確実に成長していくと考えています。
ソリューション事業 ASシリーズ
さらに「AS SYSTEM」「AS-BOX」に加え、「AS FiNDER」という新たな仕組みを提供しています。今回の改正保険業法では、これまで生命保険のみで求められていた比較推奨が、損害保険でも求められることとなりました。
そのため、今後は損害保険向けの「AS-BOX」損害保険も現在開発の準備を進めています。
ソリューション事業 プラットフォーム戦略(AS platform)
保険募集人は、多岐にわたる業務をこなさなければなりません。例えば、保険証券の分析やお客さまからの問い合わせ対応、さらには比較推奨といった業務が挙げられます。
当社では、これら業務をより簡単に進められるよう、さまざまな仕組みを整え、システムを活用して効率化を図っています。
これにより、保険募集人のみなさまがしっかりと保険募集の業務を行える環境を提供したいと考えています。
ソリューション事業 改正保険業法
改正保険業法についてです。詳細な説明は省略しますが、保険代理店がしっかりとした体制を整える必要があります。
一部の代理店が自分たちの売りたい商品を優先して販売していた実態が明らかになるなど、保険業界で諸問題が発生しました。これらに対応するため保険業法が改正することとなり、今回の法律ではお客さま本位の比較推奨販売を行うことが定められています。保険代理店として準備すべきことが多々ある一方で、ソリューション事業を展開している当社にとっては、これが非常に追い風になると考えています。
システム事業 業績概況
システム事業についてです。当社はこれまで多くの開発案件に取り組んできましたが、その中でもストック事業に非常に力を注いできました。その結果、2024年6月期の第1四半期と比較すると、2期間でストック売上が約3倍にまで成長しています。
システム事業
当初は「smart OCR」というAI-OCR技術からスタートした技術ですが、これをさらに発展させ、「DenHo」や「brox」といった新たなプロダクトを開発しました。これらが現在、順調に成長していると考えています。
システム事業『スマートOCR』(AI搭載の非定型帳票対応型OCR)
OCR技術は、現在ほとんどのものを読み込める時代となっています。特に当社の場合、非定型帳票書類、つまり形式が定まっていない書類において、どこに何が書いてあるのかをAIが判断してデータを取り込むことに非常に強みがあると理解しています。
システム事業『DenHo』(AI電子帳簿保存サービス) / エンタープライズサーチ『brox』
また、電子帳簿保存法の施行により、AIプロダクト「DenHo」が誕生しました。そして「brox」は企業から紙をなくし、データ管理を徹底的に行えるようにするために開発された技術です。
成長戦略まとめ〜成長イメージ〜
成長戦略についてご説明します。
当社は現在4つの事業を展開しており、すべての事業が今後も成長できると考えています。時代に応じて強化すべき領域は変化しますが、現段階では保険販売事業が非常に伸びやすい環境にあります。
また、改正保険業法の施行に伴い、ソリューション事業も今後の成長において重要な要素になると考えています。これら4つの事業すべてを着実に成長させることが、今回の3か年計画の達成の鍵になります。
証券コード
アイリックコーポレーションの証券コードは「7325」です。ご興味を持っていただけた方はぜひご注目ください。
質疑応答:競合他社との違いや強みについて
司会者:「競合他社と比較した際の、御社の違いや強みについて教えてください」というご質問です。
勝本:当社の強みは「保険IQシステム」という、独自に開発したシステムにあると思います。
このシステムは、システム事業の当社子会社インフォディオ社が開発したものです。他社にはない「比較推奨」という手法を当社は愚直に進めてきました。
現在は法律が追随するかたちになっていますが、これを先取りしてきた点が大きな強みだと考えています。
司会者:先行者メリットに加え、知見の蓄積も他社と比較した際の優位性であると考えられますね。
勝本:そのとおりです。システムそのものを構築することは可能だと思いますが、保険業界のデータベースを取り込むことは非常に難しいです。
特に、何年も前から販売されている保険のデータが蓄積されている点は他社にはなく、当社の「保険IQシステム」だけが持つ強みだと思っています。
質疑応答:保険業界全体でのシステム化戦略と成長展望について
司会者:「保険業界においてどのように優位性を持つ戦略を展開していくのでしょうか?」というご質問です。
勝本:保険業界全体のシステム化を進めていこうと考えています。
保険は人と人のつながりが非常に重要ですが、そこにデジタル化やシステム化を導入していこうというものです。「保険IQシステム」の汎用版として「AS-BOX」や「AS FiNDER」といった新しい仕組みを全国の保険代理店に提供していきます。
当社だけが成長するのではなく、保険業界全体の成長を目指しています。その中で、当社がさらに注力することができれば、より大きな市場で勝負ができると思います。
質疑応答:好調な決算に対する率直な感想について
司会者:「決算は好調と言えるでしょうか? 率直なお気持ちをお聞かせください」というご質問です。
勝本:決算は好調です。今回は、予想以上にM&Aも含めて成果を上げることができたと捉えています。
質疑応答:店舗展開に伴うコストへの懸念と黒字化の見込みについて
司会者:「たくさん店舗展開をされており、拡大という意味では期待感がありますが、コストは大丈夫でしょうか? 投資が黒字に転じるのはいつですか?」というご質問です。
勝本:新規出店の出店場所を慎重に選定しており、P/L上で黒字化することは、約3ヶ月で可能です。
投資額についても2年で回収できるという見込みです。なお、人材の成長が一番重要となります。成長を促す仕組みが機能することで、3ヶ月程度での黒字化が可能です。
質疑応答:500店舗を達成した際の売上と利益について
司会者:「目標500店舗はすごいです。500店舗を達成した際の売上と利益はいくらでしょうか? また、1店舗あたりの売上はいくらで見ればよいでしょうか?」というご質問です。
勝本:あまり公表していない内容もあります。
現在、3か年計画として掲げているのは、380店舗を目標に全体売上ベースで150億円を見込んでいます。この計画からおおよそのイメージを掴んでいただけますと幸いです。
司会者:すると、時価総額もしっかりとさらに増加するということですね。
勝本:もちろんそのとおりです。売上が増加することで、営業利益率も高まると考えています。
本部機能への負担を抑える仕組みを構築することで、店舗を増やし売上を増加させても、最終的に利益が向上し、営業利益率も上がっていくことをイメージしています。
質疑応答:IFAビジネスにおける具体的な金融商品について
司会者:「保険商品だけでない金融商品とは、例えば何でしょうか?」というご質問です。
勝本:いわゆる証券代行業のうち、例えばつみたてNISAなど、現在は国の制度の中で保険の相談に来られる方々の中でも投資に興味をお持ちの方が増えています。ただし、当社は証券業ではないため、資産運用として「どの株が良いです」といったお話はできません。当社は資産形成についてお話をすることが多く、そのような商材も扱っています。
質疑応答:2026年6月期第2四半期業績への社長の満足度について
司会者:「今回発表した業績は、社長的には満足いくものでしたか?」というご質問です。
勝本:当初計画した予定値よりも効率的に業績をしっかり出せたという意味では満足しています。ただ、決して気持ちを緩めているわけではなく、下期に向けても引き続きしっかり伸ばしていかなければならないと強く思っています。
質疑応答:人員の状況と考え方について
司会者:「たくさんの事業がありますが、人員は足りていますか? 人材についてのお考えをうかがいたいです」というご質問です。
勝本:人材は、非常に積極的に採用を進めています。毎月のようにさまざまな事業部、部門に、新たに多くの人材が入社している状況です。
一方、まだ十分といえる状況ではなく、まだまだ人手が不足しているため、引き続き多くの方を採用していきたいと考えています。
質疑応答:流動性の低さに対する対策について
司会者:「中間配当はありがたいです。割安感がある銘柄を探していたのですが、流動性が低い点について、対策はどのようにお考えでしょうか?」というご質問です。
勝本:タイミングを見ながら、さまざまな戦略を打っていかなければならないと考えています。ただ、現時点では流動性が本当にギリギリの状況にあるため、こちらは今後に向けた課題の1つだと思っています。
質疑応答:「保険IQシステム」の優位性や今後の業績への貢献イメージについて
司会者:「『保険IQシステム』の優位性や今後の業績への貢献イメージを教えてください」というご質問です。
勝本:生命保険の募集人は、日本国内に約120万人いると言われています。そのうち、乗合代理店に関わる方々が約20万人弱いると考えています。
この方々全員が利用できる仕組みを構築できればと思っていますが、現状、当社のID数は7,500ID程度のため、まだまだ市場シェアを拡大する余地があります。
また、現在、金融機関39行で当社の「保険IQシステム」の汎用版である「ASシステム」が利用されています。
地方銀行は約100行あるため、改正保険業法が適用されることを考えると、比較推奨販売が必須になると思います。そのため、こうした分野でも展開することで、さらに興味深い展開が期待できると考えています。
質疑応答:広告費の計画について
司会者:「この先の広告費は増やしますか? 減らしますか? どちらでしょうか?」というご質問です。
勝本:増やします。店舗を増やすにあたっては、新たなエリアにもどんどん広告量を増やし、積極的に展開していく必要があります。そのため、店舗の増加に伴って広告費も必然的に増加します。
司会者:そのエリアでしっかりとシェアを取りに行くということでしょうか?
勝本:そうですね。やはり集客につなげていくことが重要だと考えています。
司会者:その結果、1店舗あたりの利益率が高まっているということですが、どのような要因がプラスに働いているのでしょうか?
勝本:店舗が増えた分、集客数が増えることは当然です。それに加えて、1店舗あたりの集客数がどのように増加しているかが非常に重要となります。
当社はデータをしっかりと収集分析し、1店舗あたりの集客数を最大化することを目標にしています。特にSNSを中心に、ターゲット層に効果的に広告を届ける展開を進めることが不可欠だと考えています。
質疑応答:保険クリニック事業が伸びた背景について
司会者:「ブランディングがうまくいったために保険クリニック事業が伸びたのでしょうか?」というご質問です。
勝本:その点もあると思います。また、スクラップアンドビルドを積極的に行っています。立地条件は非常に重要で、特におもしろい例として挙げられるのが池袋パルコ店です。
以前は空中店舗で運営していました。縁があって空きが出た駅前のパルコの7階に移転しました。
すると、SNSからの予約が徐々に増加し、結果的に数倍になったのです。これはおもしろい現象だと思っています。
「池袋店」といっていた場所が「池袋パルコ店」になった瞬間に集客数が増えるという、このようなスクラップアンドビルドが実際に行われることで、集客数の伸びが顕著に現れました。
司会者:わざわざ調べて行くより、「池袋パルコなら行こうかな」と思いやすいのかもしれませんね。
勝本:予約がしやすくなったのでしょうね。もともと、7階や8階の上層階に店舗があると、人がなかなか来ない状況がありました。しかし、それでもわざわざ予約して7階まで足を運んでくださいます。
質疑応答:損害保険領域向けシステム開発の進捗について
司会者:「損保向けのシステム開発の進捗を教えてください」というご質問です。
勝本:ベースは生保版として、これまで取り組んできた部分があります。一番重要なのは、保険会社からのデータ供給です。現在はさまざまな交渉を進めています。
質疑応答:ソリューション事業の具体的な事業内容について
司会者:「ソリューション事業について、具体的にお聞きしたいです」というご質問です。
勝本:ソリューション事業では、保険クリニック事業における「保険IQシステム」の汎用版である「ASシリーズ」を保険会社、保険代理店、金融機関向けに提供しています。また、新たなシステム開発を常に進めています。先ほどお伝えした「AS FiNDER」は、取扱説明書や保険における約款などを生成AIで読み込んでいます。
例えば、募集人のみなさまが「このようなことを知りたい」と言ったことをすぐにデータで提供してくれる仕組みで、非常に好評を博しています。特に損害保険系では非常に複雑な約款があるため、「AS FiNDER」の今後の伸びには非常に期待しています。
一方で、改正保険業法における比較推奨の義務化もあり、この2方面での戦略によりソリューション事業は着実に伸びていけると考えています。
質疑応答:今後の出店計画および方針について
司会者:「私の居住地には店舗がなく、地方大都市にも出店して欲しいです。地域のショッピングセンターにはすでに何かしらの保険相談ショップが入っていますが、今後はどのような場所や方針で増やしていく予定でしょうか?」というご質問です。
勝本:ショッピングモール内に多くの保険ショップが入っている点は、当社も十分理解しています。
これを含めてエリア分析を行った結果、首都圏・名古屋・大阪・福岡エリアだけでも、まだ出店可能なエリアが200ヶ所以上あることがわかりました。まずは、そこを順番にしっかりと出店していくことが重要だと思っています。
売上が300億円以上のショッピングモールにはだいたい3社、100億円程度のショッピングモールには1社という分類です。それらを含めて、まだ出店余地があります。
当社で言えば、「ららぽーと福岡」という施設があります。これは約350億円規模の施設で、保険ショップは当社のみです。
なぜそのような状況になったかというと、コロナ禍の時期、ららぽーとが初めて九州エリアに進出した際に出店し、その結果、当社が独占するかたちになりました。
司会者:アイリックコーポレーションは、コロナ禍でも戦略的に出店されていましたね。
勝本:そのとおりです。あえて、条件が良い場所を選び出店しました。それが奏功し、コロナ禍でも増収を達成できました。その時に出店した店舗が今は非常に役立っています。
質疑応答:社員研修や教育の仕組み、採用方針について
司会者:「保険に関わる事業は、社員の専門知識や信頼性が大切になってくると思いますが、社員の研修や教育についてのお考えをお聞かせください。また、採用方針などについても知りたいです」というご質問です。
勝本:当社のキーは、教育にあります。教育研修部が時間をかけて、1から教育を行います。経験者であっても、必ず最低1ヶ月は教育を実施します。これは、「保険クリニック」のやり方やシステムをしっかりと理解していただくためです。
案外、これまで扱っていなかった商品が急に出てくることもあるため、そのような点も深く理解していただく必要があります。
一方、未経験のみなさまの教育スピードや理解・成長力は、「保険IQシステム」があることによって非常に高くなっていると感じています。そのため、特に経験者を優先するわけではなく、ヒアリング力や傾聴力のある方を中心に採用を行っています。
質疑応答:3か年計画の進捗や自信について
司会者:「新たに出された3か年計画では、比較的伸びていく目標を掲げていらっしゃいます。進捗や自信のほどは、いかがでしょうか?」というご質問です。
勝本:先ほどもお話ししたように、かなり吟味した上で作成した計画となるため、達成できるものと考えています。
司会者:中期投資、長期投資をお考えの方は、ぜひこちらもチェックしていただけると良いかと思います。
質疑応答:今後の保険の種類や戦略における変化について
司会者:「高齢社会になるにつれて、保険の種類や戦略に変化はありますか?」というご質問です。
勝本:変化はあります。高齢化だけでなく、その時代特有の潮流というものがあります。例えば、現在では株式が上昇していたり、ここしばらくはアメリカの金利が高い状況が続いています。
このような環境変化を背景に、これまで主流であった「入院したら保障される」タイプの商品に加えて、「どのように資産を形成していくか」という観点の商品も、より一層選ばれるようになってきていると感じます。
質疑応答:店舗展開の狙いや、対面とオンラインの違いについて
司会者:「Webが主流の中、店舗展開を行う理由を教えてください。対面とオンラインの違いや優位性についてもお聞きしたいです」というご質問です。
勝本:そもそも保険事業のオンライン展開は、昔から少し難しい部分があります。
例えば、自動車保険において「アクサ損保」や「ソニー損保」のようにWebで申し込むイメージがあるかもしれませんが、実際にはWebで保険に加入されている方は全体の10パーセントも満たしていません。
保険という商品は、人と人とのつながりを大切にして、店舗で直接対応することで安心感を持っていただける部分が非常に強いと思います。
そのため、「どうして保険なのに店舗に行くのか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、店舗にお越しいただく方も非常に多いのです。もちろん、当社はオンラインでも募集をかけていますが、現状では店舗をご利用いただくお客さまのほうが多いと感じています。
質疑応答:現在最も成長を期待している事業について
司会者:「近所のお店を調べてみると、良い場所ばかりでした。また、約款を読むのはうんざりするほど字が細かいため、AIで知りたい情報をピックアップしてくれる点も助かります。藤岡ファミリーのCMも、インパクトがあって良いですね。事業の中で、勝本社長が今最も成長すると注目されているものは何でしょうか?」というご質問です。
勝本:4つの事業すべてが成長すると思っていますが、現在の流れとして、保険クリニック事業に注力しており、順調に伸びています。今後もこの流れを維持し、しっかりと成長できると考えています。
一方、改正保険業法については、ここで少し風向きが変わる可能性があると感じています。これはソリューション事業が大きく伸びるチャンスでもあると捉えており、こちらもしっかりと力を入れていきたいと考えています。
質疑応答:同業者の買収やM&Aについて
司会者:「同業者の買収やM&Aについては、どのようにお考えですか?」というご質問です。
勝本:もちろん、M&Aはなんでも行うというわけではありませんが、当社としては、いただいた案件情報については、今後も積極的に検討していきたいと考えています。
代理店の二極化が非常に速いスピードで進んでいます。多数の案件をいただいているため、できるものからしっかりと積極的な投資を進めたいと思います。
質疑応答:株価対策や株主還元の考え方について
司会者:「株価対策や株主還元についてのお考えをお聞かせいただけますか?」というご質問です。
勝本:まず、株価については、これまでの業績を踏まえると、新型コロナウイルスの影響を受けた数年間は非常に厳しい状況が続いており、株価面では伸び悩む局面が続いていた状況でした。
ただ、そのような環境下でも、足元では事業展開がようやく安定的に進み始め、非常に良いペースで推移しています。
この事業展開が進むことで業績の向上へつなげ、その結果として株価の上昇にも結びつくものと考えています。また、配当性向を50パーセント以上を掲げており、業績の拡大に応じて配当金を増やしていくことで、株主還元にもさらに貢献できると思っています。