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三菱HCキャピタル、純利益1,349億円で大幅増益 不動産・航空の好調が寄与

2026年3月期第3四半期決算説明

佐藤晴彦氏(以下、佐藤):三菱HCキャピタル株式会社取締役常務執行役員財務・経理本部長兼経営企画本部副本部長の佐藤です。みなさま、ご多用のところご参加いただき、誠にありがとうございます。本日の説明会を通じ、当社の決算内容や事業の状況についてご理解を深めていただければ幸いです。

本日はまず、先週の2月13日金曜日に開示した決算概要資料の内容をご説明します。その後、みなさまからのご質問をお受けしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

ハイライト

スライドのハイライトをご覧ください。

第3四半期の決算実績については、不動産セグメントや航空セグメントが好調に推移したこと、さらに海外カスタマーセグメントの米州事業で貸倒関連費用が大幅に減少したこと、加えて連結子会社の決算期変更による増益効果もあり、純利益は前年同期比479億円増の1,349億円となりました。

この中で、米州事業の貸倒関連費用については、税引前ベースで前年同期比120億円の減少となり、期初に想定した以上のペースで減少しています。

また、決算期変更による増益効果については、第1四半期および第2四半期にもご説明したため、本日は詳細な説明を割愛しますが、この資料の8ページに詳しく記載していますので、後ほどご覧ください。

通期業績予想に対する進捗率は、計画に織り込まれている決算期変更の影響もあり、84.4パーセントと高進捗ではあります。ただし、第4四半期に海外カスタマーセグメントにおける事業構造改革費用などの増加を見込んでいるため、業績予想は据え置きとしています。

決算実績

スライドに決算実績の主な数値を示しています。

まず、①のインカムゲインは前年同期比で418億円の増益となっています。これは、主に好調な航空セグメントが牽引したためであり、連結子会社の決算期変更による増益効果を除いても増益となったものです。

また、ここには記載がないものの、カスタマーソリューションセグメントにおいても収益性の改善が進み、確実にインカムゲインを伸ばしています。

続いて、②のアセット関連損益についてです。前年同期には御幸ビルディングの大口売却益として370億円が計上されていましたが、その剥落により、前年同期比で減益となっています。

一方で、この一過性要因を除いた実質ベースでは、不動産セグメントにおいて複数の大口売却益を計上したことなどにより、前年同期比で増益となっています。

③の純利益については、冒頭のハイライトでもご説明しましたが、インカムゲインの増加に加え、海外カスタマーセグメントのベース事業における貸倒関連費用の大幅な減少が寄与し、前年同期比で479億円の増益となりました。

インカムゲイン・アセット関連損益の推移

2021年4月の経営統合以降のインカムゲインおよびアセット関連損益の推移についてご説明します。

こちらはスライドをご覧のとおり、収益基盤であるインカムゲインについて、四半期ごとには多少の変動があるものの、年間で見ると年率7.5パーセントの成長率で着実に成長していることがわかります。

また、インカムゲインを分子としたROAも年々改善しており、この利益額だけでなく収益性も着実に向上しています。

さらに、インカムゲインに加え、アセット関連損益も年間を通じて安定的に増加しており、当社が推進している資産回転ビジネスによる事業成長を実現しています。

カスタマーソリューション

セグメント関連についてご説明します。スライドをご覧ください。

まずカスタマーソリューションについてです。先ほど少しお話ししましたが、収益性の高い資産への入れ替えが着実に進み、インカムゲインを伸ばしたことに加え、貸倒関連費用も低水準で抑えることができました。これにより、セグメント利益は前年同期比で53億円の増益となりました。

今回の2025中期経営計画では「ビジネスモデルの進化・積層化」という目標を掲げましたが、カスタマーソリューションセグメントにおいても、その成果が着実に現れてきていると考えています。

海外カスタマー *1①

海外カスタマーセグメントについてです。先ほど少し触れましたが、前年度に非常に高い水準となっていた米州事業における貸倒関連費用が、今年度に入り大きく抑えられています。期初からの四半期ごとの推移を見ても、着実に減少しています。

そして、海外カスタマーセグメントでは、欧州事業においても着実な事業伸長を遂げており、結果としてセグメント利益全体で前年同期比74億円の増益となっています。

なお、米州事業の貸倒関連費用に関しては、この資料の14ページに詳細を記載していますので、後ほどご覧ください。

また、欧州事業については、1月26日に事業別説明会を実施し、その際のプレゼン資料および当日の質疑応答のスクリプトを当社ホームページに掲載していますので、ぜひご確認ください。

環境エネルギー①

環境エネルギーセグメントについては、前年同期に計上した大口の貸倒関連費用や減損損失が剥落したことにより、セグメント利益が28億円改善しました。

一方、海外の持分法投資先における一過性の評価損の計上、さらに、出資先であるEuropean Energyに関し、のれんの償却を含む持分法損失の取り込みなどが影響し、第2四半期に続いて損失計上となりました。

なお、European Energyの単体業績は、前年同期では年度累計で赤字でしたが、今年度は累計で黒字で推移しており、業績は改善しています。

また、環境エネルギーセグメントにおいては、第3四半期までアセット売却益の計上はありませんでしたが、第4四半期にはアセット売却益の計上を見込んでいます。

航空①

航空セグメントについてです。新規案件の積み上げや航空機エンジンの高稼働率によるリース料収入の増加などにより、セグメント利益は前年同期比で84億円の増益となりました。

また、子会社の決算期変更による増益効果がセグメント利益を29億円押し上げていますが、この効果を除いても大幅な増益となっており、引き続き好調を維持しています。

ロジスティクス①

ロジスティクスセグメントについても、子会社の決算期変更による増益効果に加え、海上コンテナの資産積み上げによるリース料収入の増加や鉄道貨車のアセット売却益の増加により、セグメント利益は前年同期比77億円の増益となりました。

なお、この子会社の決算期変更による影響は62億円の増益効果となっていますが、これを除いた実質ベースでも増益となっています。

また、第2四半期にもご説明しましたが、海上コンテナリースの稼働率については、昨年度から今年度前半にかけて、中東情勢の混乱の長期化や米国関税政策を受けた貨物輸送需要の前倒しの影響を受け、高水準で推移していました。しかし、足元ではやや低下傾向にあります。

市況の変動はありますが、これまで培ってきたインテリジェンスと営業力を活かしたメリハリの利いた投資により、高稼働率を維持し、安定的な成長を引き続き目指していきます。

不動産①

不動産セグメントについてです。スライドをご覧ください。前年同期にあった御幸ビルディングの売却による増益効果の剥落があったものの、大口の複数のアセット売却益などにより、セグメント利益は前年同期比で128億円の増益となりました。

今年度のアセット売却は高水準で推移していますが、同時にそれを上回る新規実行により、資産の積み上げも着実に行っています。

モビリティ

モビリティセグメントについては、国内事業において持分法投資利益が若干減少したものの、海外事業におけるリース料収入やリース満了車両の売却益が増加したことにより、前年同期比でほぼ横ばいとなっています。

2026年3月期 業績予想

業績予想についてご説明します。スライドをご覧ください。

今年度の業績予想については、冒頭でご説明したとおり、第3四半期までの進捗率が84.4パーセントと高進捗になっていますが、業績予想に変更はありません。

こちらの進捗状況を事業別に見ると、カスタマーソリューションセグメントは着実な事業伸長を果たしているものの、意欲的な目標であったこともあり、通期予想のセグメント利益437億円に対してはやや下振れる見通しです。

新サービスの収益実現にはもう少し時間がかかる見通しですが、ヘルスケアや半導体分野といった成長領域における資産の積み上げ、さらには手数料収入の拡大など、収益性向上への取り組みは着実に進捗していると考えています。

海外カスタマーセグメントについては、この第3四半期の時点で通期予想であるセグメント利益98億円を上回っていますが、第4四半期に事業構造改革費用の計上を一部見込んでいることから、通期予想に対する上振れは小幅にとどまる見込みです。

私からの説明は以上です。

質疑応答:米国の与信コストの低下要因と今後の見通しについて

質問者:米国の与信コストについてです。今回大きく低下していますが、その要因は何か、また今後も継続的に縮小するのか、来期の増益要因として大きな影響を与える可能性があるのか教えてください。

佐藤:1点目の米国の与信コストについては、その要因としては、資料にも記載していますが、これまで行ってきた施策が挙げられます。

具体的には、与信管理の厳格化、スコアリングモデルの改善、さらに資産売却の効率化を図るために、米国のトラックディーラーの会社とジョイントベンチャーを設立し、売却力を強化してきたことなどです。

また、全体的に非常に延滞率が高かった期間、具体的には2021年度および2022年度の資産がかなりブックアウトされたことも、全体として改善している要因の1つだと考えています。

加えて、現在ポートフォリオミックスの入れ替えが進んでいます。問題が発生した当初、全体に占めるトラックの比率は47パーセントでしたが、現在は35パーセントまで低下しています。ポートフォリオのリミックスが進んでいると考えています。

こうした取り組みが功を奏し、今年度の与信コストは非常に大きく改善しています。年初の計画では、昨年度の約半分程度の与信コストを見込んでいましたが、それを上回る大きな改善が現状で果たされています。

これは来年に向けての事項ですが、与信コストのさらなる改善が進むと予測しており、来年度に向けた増益要素の1つと考えています。

質疑応答:新中期経営計画の議論状況について

質問者:少し決算と離れますが、新中期経営計画に当たり、現状どのような議論が行われているのか、どの程度の利益成長や資本効率を目指せるポテンシャルがあるのかについてヒントをいただければと思います。

佐藤:新中期経営計画については、前回の第2四半期決算時に多くのご質問をいただき、その後議論が進展し、現在まとめに入っている段階です。

詳細については、この春の開示をお待ちいただければと思いますが、引き続き今回の中期経営計画でまず実現できない見込みの収益性についてお話しします。こちらはROEに関するもので、当社の資本コストは10パーセントであると認識しています。まずはこの目標の達成が重要だと考えています。

直近ではありがたいことにPBRが1倍を上回る状況が続いています。ただし、これを恒常的に維持するためには、資本コストを上回る収益性の実現が必要であり、そのための戦略施策を現在検討しています。

これを具体的に分解すると、ROEの改善と、PBRにおいてはPERの改善、この2つを同時に進めることが重要だと考えています。

これまで実施してきた収益性の改善や資本の効率的な活用、さらに、事業別の説明会などを通じて情報の非対称性を解消することで、成長性をみなさまに実感していただきたいと考えています。それと同時に、株主資本コストを引き下げながらPBRの改善を図り、株価の向上を目指していきたいと思います。

今お話しできる内容は以上です。この春の開示をお待ちいただければと思います。

質疑応答:金利水準とインフレの影響について

質問者:現在の中期経営計画とおそらく来年度以降を前提とすると、金利水準やインフレ水準など、さまざまな前提が変わるように思います。なにか注視すべきポイントはありますか? 

佐藤:金利水準については、外貨は現在低下傾向にあり、円については引き続き、もうしばらく緩やかに上昇すると見込んでいます。これまでにも何度かご説明していますが、当社の場合、資金調達コストの上昇はお客さまとのリース料の契約に反映していますので、それほど大きな影響はないと考えています。

また、金利がある世界がしばらく続いておらず、それが久しぶりに戻ってくるという状況です。このため、営業部門を含めてお客さまとさらに密接に会話を進めていくことを意識して取り組む必要があると思います。

インフレについては、いくつかのセグメントで影響が出てくる可能性があります。特に、資産の売却を進める、いわゆる資産回転型のビジネスにおいては、日本の金利の将来的な上昇が影響する可能性がありますが、現時点ではまだ具体的な影響は出ていないと考えています。

仮に影響を受けるとしたら、資産の回転に合わせて、収益性の高い資産をしっかりと仕込むことで、それを打ち返していく必要があります。結局のところ、収益性の高いビジネスをさらに多く積み上げることが最も肝要であると考えています。

質疑応答:カスタマーソリューションセグメントの業績予想と今後の構想について

質問者:2026年3月期業績予想について、カスタマーソリューションセグメントに関して詳しく教えてください。ご説明のとおり、結論としてはやや下振れる見込みということですが、新サービスの収益化に向けた取り組みについて、差し支えない範囲で具体的にお聞かせいただけますか? 

というのも、通期予想の437億円が下振れるのは残念な点だと思いますが、その場合、カスタマーソリューションセグメントのROAが2026年3月期には想定ほど改善しないことを示唆していると理解しています。

中間決算の資料では、2025年3月期のカスタマーソリューションセグメントのROAが1.2パーセントでした。また、新サービスをうまく導入し、437億円を達成すれば1.3パーセントまで改善するという見立てだったと思います。それが少し遅れているとのことでしたが、詳しくご解説いただけますか? 

佐藤:カスタマーソリューションセグメントは当社の重要な基盤であり、収益の基盤でもありますので、大変ご関心をお持ちいただいていると思います。今年度の成長に向けた大きな構想として、前回もご説明したかもしれませんが、大きく3つの施策の柱を推進していきます。

1つ目は、ベース収益の拡大です。これは一部、資産の積み上げを伴うものですが、もともと収益性の高い不動産における資産の積み上げと資産の回転、半導体分野におけるリース資産の積み上げや売却を通じた収益性の改善が含まれます。

2つ目は、高付加価値ビジネスと呼んでいる取り組みです。サーキュラーエコノミーの観点も含め、半導体ビジネスにおいては、中古半導体製造装置のリファービッシュ(改修・再生)を進め、その価値を高めて販売するビジネスがあります。また、パソコンのライフサイクルマネジメントも展開しています。これはお客さまのパソコンの調達から管理、売却までを一括で行うサブスクリプション型の契約であり、非常に収益性の高いものです。

このようなサービスの伸長に加え、ヘルスケアなど収益性の高い部門での利益の積み上げを目指しています。

3つ目は、新サービスです。これはスタートアップ企業を含むパートナー企業と協力して展開するビジネスです。最近の事例としては、ロボティクス分野でのサブスクリプションを取り入れた取り組みや、IoTを活用したサービス、さらにはフォークリフトにIoTを利用した取り組みなどが挙げられます。

この3つが今年度の成長に向けたもともとの構想でした。この中で現時点での進捗を見ると、最初のベース収益の積み上げに関してはかなり進展してきたと感じています。今回の増益の半分以上が、このベース収益による貢献です。

一方で、高付加価値ビジネスの部分はやや遅れが見られ、特に最後のパートナーとの新サービスに関しては難しい点があり、もう少し時間がかかると考えています。新しい取引の開発やローンチといった芽はかなり見えてきているものの、本格的に加速していくにはもう少し時間が必要だと感じています。

全体としてベース収益が伸長しているため、収益性は多少高まっています。ただ、ROAの改善については、今期において大きなジャンプアップはまだ難しいと考えています。

質疑応答:高付加価値ビジネスと新サービスの進捗状況と目標設定の背景について

質問者:高付加価値の部分と新サービスの進捗が遅れている背景について、マネジメントのお考えをお聞かせください。例えば、高付加価値については、御社の取り組みが顧客側に十分知られておらず、浸透していないことが要因なのでしょうか? 

また、新サービスに関しては、適切なパートナーがまだ見つかっていないことが原因なのか、それとも当初の計画がやや強気で、現実的には進捗しているものの目標と現実に乖離があるのか、今の状況をご説明いただけますか?

佐藤:高付加価値ビジネスと新サービスに関しては、おっしゃるとおり、正直に言うと期初に設定した目標にかなりチャレンジングな部分があったかとは思っています。

ですが、先ほどもご説明したように、努力を重ねており、着実に成果が現れてきていると考えています。例えば、高付加価値ビジネスである半導体ビジネスのリファービッシュに関しては、日本全体、特に半導体業界全体としては現在成長傾向にあるものの、金利の上昇や設備投資の減少といった影響から、当初の見込みよりもリファービッシュの受注件数がやや減っています。これらの要因によって、計画よりも下振れる状況となっています。

2つ目のパートナーとの新サービスについては、計画当初から非常にチャレンジングな目標だと考えていました。ある意味でアップサイドに近いものでしたが、新しいものを世の中に出していく難しさを感じています。

パートナーとして組んでいる相手はすでにおり、当社ではさまざまなスタートアップへの投資も進めています。そのため、これらの会社との連携や協業は進行中です。しかし、新しいものをローンチする難しさを、現時点では強く実感しています。

質問者:期初からおっしゃっているチャレンジングなものをあえて外向けに発表したのは、御社の中で少し高い目標を掲げて注力していこうという、社内向けのメッセージもあったという理解でよいでしょうか? 

佐藤:おっしゃるとおりです。両方とももちろんありました。カスタマーソリューションセグメントは、いつもお話ししているように当社の大きな基盤であり、これから新しい事業を創出するための、ある意味インキュベーターとしての基盤でもあると位置づけています。

そのような意味では、このセグメントの変革が進むことが、当社全体としての変革を牽引すると考えています。そのため、これは社外に対しても、また社内に向けても、私たちが重点的に取り組むべき領域だという思いを込めて発表したものです。

質疑応答:来年度業績のセグメント別の方向性について

質問者:第3四半期までの実績を踏まえ、来年度の業績をどのようにお考えか教えてください。また、この7つのセグメントそれぞれについて、今年度から来年度にかけての業績の方向性をどのようにマネジメントが見ているのか、可能な範囲でお聞かせください。

佐藤:現在、春の中期経営計画の公表に向けて議論を進めている最中ですので、すべてを詳細にお話しすることは控えます。来年度については、収益性の改善が進んできているカスタマーソリューションセグメント、さらなる貸倒関連費用の改善や、今年度に一部発生した構造改革費用などの減少が期待される海外カスタマーセグメント、それから今年度も好調な航空セグメントとロジスティクスセグメントといった大きなアセットを持つ収益性の高いセグメントが牽引することで、順調な利益を引き続き出せると考えています。

一方で、今年度はみなさまもご存じのとおり、決算期変更の影響がいくらかあります。この影響をどのようにリカバーしていくのかについては、まさに今議論を進めています。半年や1年でこの金額を完全にリカバーするのは簡単ではありませんが、それも踏まえ、先ほどお話ししたコストの改善や収益性の改善について議論を進めています。

また、大きな成長戦略として、当社はこれまでも資本コスト10パーセントをカバーする水準を目指してきました。この目標については、次期中期経営計画においても変更はないと考えています。

もちろん、収益の額をないがしろにする意図はまったくありませんが、収益性の向上とともに利益成長を確実に実現するための戦略やそのプロセスについて、現在議論を進めている段階です。この先については、春に発表予定の次期中期経営計画をお待ちいただければと思います。

質疑応答:アセット関連損益の見通しについて

質問者:アセット関連損益の見通しについて、例えば、国内であれば不動産のマーケットはまだかなり需給がタイトだと思っています。また、海外の再生可能エネルギーのプラントの売却など、なにかアセット関連損益の動きについては、今年度から来年度にかけて、パイプラインやご計画等、今どのようなお考えをお持ちですか? 

佐藤:アセット関連損益が出せるセグメントについては、例えば不動産セグメントでは、先ほども少しお話ししましたが、売却も進んでおり、仕込みも並行してしっかり取り組んでいますので、これまでどおり、あるいはこれまでを超えるような売却益を実現していきたいと考えています。

航空セグメントについても、マーケット全体の概況としては引き続き航空需要が高い状況が続いています。一方で、機体供給に関してはサプライチェーンに混乱があり、問題解決にはしばらく時間がかかるため、需給は引き続きタイトな状況です。したがって、機体の売却益やパーツの売却益も含めて好調に推移すると考えられます。今後も引き続き好調に推移する見込みです。

そして、アセット関連損益が計上される環境エネルギーセグメントについては、これまで売却を進めてきて、仕込みも着々と進めている状況ですが、これまでと比較すると売却益の額はやや下がるのではないかと予想しています。

質疑応答:航空事業のベース利益の変動要因について

質問者:航空事業のベース利益についてです。第2四半期単独のベース利益が190億円から、第3四半期単独では284億円に大きく増加しています。金利スワップの解約益を除いても、非常に強い印象を受けます。

内訳として、航空機エンジン部分と航空機の貢献度がおおよそどの程度であるのか、またその持続性についてコメントをいただきたいです。

佐藤:航空セグメントのベース利益について、第3四半期は第2四半期に比べて大きく増加しました。

航空機リース「JSA」とエンジンリース「elfc」の両事業が引き続き好調であり、加えてスワップの解約益が第3四半期に計上されたことも要因として挙げられます。金利スワップの解約益を除いた場合のジャンプアップにおける貢献度の内訳としては、ほぼ半々の割合と見ています。

航空セグメントについては、資産の積み上げが着実に進んでおり、これに伴う増益が見られます。また、エンジンリースの稼働率が非常に上がっており、この稼働率の向上による収益の上昇と合わせて、両者が約半々で貢献しています。

質疑応答:新中期経営計画の方向性について

質問者:大きな視点でのご質問となりますが、新中期経営計画についてです。先ほど、新中期経営計画に関する質問には、「詳細は春までお待ちください」とのご回答をいただいていますが、現時点での方向性で進めば、ROE10パーセント達成が自然に見えてくるのか、あるいは現行の中期経営計画と比べて、戦略やアセットアロケーションの大きな見直しが必要であるとお考えか、可能な範囲でコメントをいただければと思います。

佐藤:ROE10パーセントは達成可能であると考えており、達成を目指して進めていきたいと思います。そのためには、各セグメントの事業における収益性をさらに高めていく努力が必要となります。

また、これまで取り組んできたアセットの入れ替えについても、引き続き進めていきます。具体的には、ノンコアや採算性の低い、あるいは比較的シナジーの低いビジネスを外部に譲渡する一方で、収益性やシナジーの高いビジネスを取得することで、ROE10パーセントの達成を目指します。

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