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鴻池運輸—3Qは増収・営業増益、インド鉄鋼関連の連結寄与や多角化戦略が奏功

鴻池運輸は2月12日、2026年3月期第3四半期(25年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比4.6%増の2,702.82億円、営業利益が同8.0%増の192.50億円、経常利益が同5.9%増の192.75億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同9.5%減の124.89億円となった。

「中期経営計画2027」の初年度として、海外事業の拡大と国内事業の成長加速に注力した。複合ソリューション事業においては、得意先での生産ライン休止の影響はあったものの、インドの鉄鋼関連子会社FSNL Private Ltd.の連結化効果や、空港関連での旅客便復便、生活産業関連の取扱量増加が寄与し、セグメント利益は同12.1%増の190.88億円と大幅な増益を達成した。特にインド事業は、政府のインフラ投資等を背景に市場が極めて活発であり、2030年に向けた取扱量の倍増を目指す中で、足元でも収益基盤の安定化が着実に進んでいる。また、日中関係の悪化で落ち込んだ空港関連を他部門で補うなど、多角化によるリスク分散機能も有効に働いている。国内物流事業についても、人件費高騰等を見据えコロナ以降継続している適正単価への改訂が奏功し、堅調に推移した。一方、国際物流事業は、カナダの子会社連結化や大型案件の受注があったものの、航空貨物取扱量の減少やトランプ関税の影響が響き、利益面では同6.6%減の31.86億円と苦戦した。新たにグループ入りしたPine Valley Packagingについては、来年度の受注見通しも立っており、マイナス要因を吸収しての黒字化を目指す方針だ。なお、四半期純利益の減少は、前年同期における政策保有株式の処分影響等の反動によるものである。

2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比2.9%増の3,550.00億円、営業利益が同5.2%増の225.00億円、経常利益が同5.7%増の225.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.2%増の145.00億円とする予想を据え置いている。足元では日中関係の悪化に伴う空港関連事業での減便影響が顕在化しており、1-3月期は一定の影響を見込むものの、年度全体では単価改訂や効率化、周辺業務の受注拡大等で対応する。財務面では、コロナ禍で厚めに確保した社債と借入金のバランス改善を進めつつ、200億円規模のM&A資金枠を確保するなど攻めの投資姿勢を維持する。配当は1株当たり年間110円を予定している。

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