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大幸薬品 Research Memo(1):2025年12月期は医薬品事業の堅調な需要と感染管理事業の増収により売上増

■業績動向

大幸薬品は、「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、ウイルス除去・除菌・消臭製品「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。

2025年12月期通期は、売上高が6,397百万円(前期比1.7%増)、営業利益が459百万円(同27.1%減)、経常利益が482百万円(同29.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が923百万円(同2.8%増)と増収ながら営業減益となったが、2025年11月11日に公表した通期予想に対しては、売上高・各利益ともに上振れて着地した。

売上高は、主力の医薬品事業が5,771百万円(前期比0.1%減)と前期並みとなった。国内の売上高は3,505百万円(同1.4%減)と、堅調な需要のなかで減収となった。「正露丸」の供給制限の影響が残るものの、「セイロガン糖衣A」は出荷制限が解消し、携帯用の上市プロモーション施策効果により増加した。国内止瀉薬市場は2025年に同3.1%増と堅調であり、同社シェアは2025年10月~12月で45.7%(前年同期は49.7%)と高い水準ではあるものの、供給制限等の影響で若干低下した。海外の売上高は2,266百万円(前期比2.0%増)と増加した。期中に国内市場との製造スケジュール調整の影響を受けるも、予定どおり出荷を行った。感染管理事業の売上高は619百万円(前期比21.8%増)と増収となった。JSA規格※適合製品の出荷開始や例年より早いインフルエンザ流行の追い風などが要因である。JSA規格に関しては、「クレベリン置き型」及び「クレベリンpro置き型」が「JSA-S1021」に適合したことを受け、「適合マーク」を付けた製品の出荷を開始した。

※ (一財)日本規格協会が発行する民間規格で、浮遊ウイルス低減性能を評価する本規格は2025年9月1日に制定された。「JSA-S1021」は二酸化塩素ガス製品の浮遊ウイルス低減性試験方法及び浮遊ウイルス低減効果について定めたもの。

売上総利益は、前期比5.1%減の3,481百万円となった。医薬品単価改定のプラスの影響があった一方で、医薬品事業の減収影響や原料・資材の値上がり、供給体制強化に向けた人件費増などの原価影響で粗利が減少した。販管費は、広告宣伝費や研究開発費が増加したものの、運送費や人件費の減少により、販管費全体は微減となった。これにより営業利益は同170百万円減少したが、計画比では159百万円の超過となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として保有株式の売却に伴う投資有価証券売却益(347百万円)及び為替換算調整勘定取崩益(140百万円)などの計上により前期比2.8%の増益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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