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Zenken Research Memo(4):専門領域特化型メディアと海外人材の育成、不動産賃貸を展開(2)

■事業概要

2. 競合環境
Zenkenの競合環境を見ると、事業モデル・提供価値・対象顧客の組み合わせまで含めて、同社と全く同一の事業を展開している企業は存在しないと考えられる。ただし、事業領域ごとに見ると類似企業は存在する。マーケティングセグメントにおいて、BtoB企業をメイン顧客とするメディア制作という観点で比較対象として挙げられるのは、製造業向けBtoBプラットフォームを展開する(株)イプロスである。イプロスは製造業分野で高い知名度を持つ情報プラットフォームを運営し、広告掲載やリード獲得支援を行っている。一方で同社は、特定の専門領域ごとに独自ドメインのWebメディアを構築し、業界を構造的に俯瞰できる状況を作り上げ、クライアントの中長期的な集客及び総合的な支援基盤を形成するモデルを採用している点に違いがある。広告枠の販売を主とするビジネスとは異なり、クライアントごとに専門メディアを設計し、コンテンツ資産を蓄積していくストック型のモデルを構築している点が強みである。

海外人材セグメントでは、教育事業と人材事業を提供するヒューマンホールディングスや、アジア高度人材の紹介に特化する(株)ASIA to JAPANなどが類似企業として位置付けられる。ヒューマンホールディングスは語学教育や専門教育と人材紹介を組み合わせた総合型モデルを展開しており、ASIA to JAPANは海外トップ大学の学生と日本企業を結ぶマッチングに強みを持つ。その点、同社は海外における日本語教育やキャリア教育の段階から関与し、日本企業の採用ニーズに合わせて人材を育成している点に特徴がある。単なる人材紹介にとどまらず、育成から入社後の定着支援までを見据えた一貫型モデルを構築していることが競争優位性の源泉である。

以上のとおり、各セグメントには有力なプレイヤーが存在するものの、同社は専門領域特化型メディアによる集客基盤と、海外人材の育成型モデルを併せ持つ独自の事業ポートフォリオを構築している。この独自性と、長期的に蓄積されるコンテンツ資産及び教育基盤が、他社との差別化を支える競争優位性であると考える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)

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