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JEH、売上収益・営業利益は通期で過去最高を達成 店舗売上が13.0%増加し売上高成長に貢献

Our Philosophy

金子真也氏(以下、金子):代表取締役CEOの金子です。この機会をお借りして、ブランドビジネスに対する考え方をご説明し、その後、昨年公表した中期計画の進捗についてお話しします。

2023年11月に株式上場を実現して以降、依然として当社のフィロソフィが十分にご理解いただけていないと日頃感じています。

スライドに、当社の企業理念と長期ビジョンを示しています。当社が販売する商品は眼鏡ですが、一般的な眼鏡製造業や販売業とは異なると考えています。

JEH(Japan Eyewear Holdings)は、眼鏡の企画・製造・販売を通じて、120年続く鯖江産地の継承と発展に本気で取り組む企業です。ブランドとしてのその姿勢は、多くの方々に共感していただいています。

また、共感の輪は国内だけでなく海外にも広がりを見せています。私たちが販売する眼鏡を通じて、福井県鯖江のクラフトマンシップのすばらしさを感じていただくとともに、ご購入いただいた方々に鯖江の眼鏡文化や歴史をお届けしています。

私たちは、単に売上や販売量といった数字のみを追いかける眼鏡のチェーンストアではありません。この点をあらためてご理解いただきたいと考えています。

ブランドコンセプト

ブランドにとって、根底にあるコンセプトは極めて重要です。当社ブランドを支える根底には、鯖江のクラフツマンシップがあります。

眼鏡の世界三大産地の1つである「鯖江」で培われた職人たちの卓越した技やもの作りの魂と、私たちのデザインや機能、ファッションへのこだわりが融合し、クリエイティブで上質なアイウェアコレクションを実現しています。

職人たちの卓越した技術によって生み出された眼鏡は、身につける方に、これまで感じたことのない心の揺らぎや高まり、満足感を与えられると考えています。

ブランドポジショニング

眼鏡のデザイン性や機能性の高さはもちろんのこと、文化や歴史を感じていただき、多くの方のライフスタイルや価値観に影響を与えることこそが、当社が考えるブランドとしての価値観の本質です。

ブランドを広げ、多くの人々の支持を得るには非常に長い時間がかかります。また、私たちは誰でも手に入れられ、誰もが身につけているようなブランドを目指しているわけではありません。

マスブランドとは異なり、広告宣伝の手法には頼らず、最適な立地にブランドの世界観を凝縮した店舗を構えることで、認知と共感を高めるという当社の考え方は、ご理解いただくのがなかなか難しいのが現状です。

しかし、このアプローチこそが、私たちが目指すブランドを育てるものであると確信しています。

ブランド哲学

当社が展開する2つのブランド「金子眼鏡」と「フォーナインズ」には、それぞれ異なるブランド哲学があります。この違いが、幅広い顧客層を獲得する要因となっています。今後は、両ブランドの魅力をさらに磨き上げ、ともに唯一無二のブランドとして成長させたいと考えています。

一方で、上場企業として求められる売上や利益の成長を、ブランドを希薄化せずに実現することは非常に難しい課題です。

ブランドに対する憧れや希少性を堅持しつつ成長を実現する水準として、中期計画で掲げる売上の年率10パーセント成長は、ブランドと企業の成長にとって最適なレベルであると考えています。

フラッグシップストア

この夏、当社ブランドの聖地である福井県鯖江市に「金子眼鏡店 鯖江本店」を開設します。このお店は、国内外のブランドファンのみなさまのブランドツーリズムの目的地として、ブランドの総本山を作るための一大プロジェクトです。

ブランドの神話の次なるフェーズに向けた取り組みとして、総力を挙げて進める考えです。本日は予告編ですので、詳細はあらためてお知らせします。

まだまだ話し足りない部分もありますが、ブランドの考え方については今後も継続してお伝えしていきたいと考えています。

中期経営計画 数値目標

中期計画に対する進捗状況をご説明します。スライドに、昨年公表した中期5ヶ年計画の数値目標を示しています。これまでの説明と重複する部分があるため詳細は割愛しますが、2030年1月期に売上収益280億円、営業利益100億円を達成することを目標としています。

当然ながら2030年1月期以降もビジネスは継続しますので、その先では売上収益500億円、営業利益150億円以上を目指します。その際には、時価総額1,000億円以上を達成していきたいと考えています。

成長のロードマップ

スライドに、昨年公表した中期計画に含まれる成長のロードマップを示しています。次のスライドで、それぞれの項目に対する2026年1月期の進捗についてご説明します。

2026年1月期振り返り

1点目の国内新規出店による着実な成長については、両ブランド合計で6店舗の新規出店と2店舗の退店がありました。

2点目の海外顧客の創造については、詳細は後ほど柴田がご説明します。インバウンド売上は外部要因により当初の見込みを下回ったものの、前年比では着実に成長しています。また、海外直営店は4店舗を新規に出店しました。引き続き海外卸売上も好調で、前年同期比で15パーセント増加しています。

3点目のグループシナジーの追求では、2024年に子会社化したタイホウを軸に、フォーナインズ製品の内製化に本格的に取り組み始めました。

4点目のM&A機会の積極的な探索では、2025年5月にメッキ加工業者であるハンズを子会社化し、インオーガニックな成長を目指した取り組みも進めています。

2026年1月期出退店

2026年1月期に実施した出退店サマリーです。金子眼鏡は国内外合計で7店舗を出店し、2店舗を退店しました。フォーナインズは国内で3店舗を出店しています。これにより、期末時点での店舗数は113店舗となりました。

出退店の推移

スライドに、直近3期における出店をまとめています。ご覧のとおり、出店のウェートが徐々に海外店舗に移っていることがおわかりいただけるかと思います。

海外店舗の詳細

中国本土では、2023年以降に計4店舗を出店しています。主な目的がブランディングであった上海の店舗に加え、2025年6月には北京の集客力が高い商業施設にも進出しました。

このように、ブランディング目的の出店と売上・利益を獲得するための出店をバランスよく行うことで、アジア地域でのブランド力強化を進めています。

海外店舗の詳細

香港、シンガポール、台湾の店舗についてです。アジアを中心に当社ブランドのグローバルなファンが拡大しており、将来の成長に向けた基盤作りが着実に進んでいます。

有限会社ハンズ(現・株式会社ハンズ)の子会社化について

先ほどお伝えした、2025年に子会社化したハンズの詳細です。メッキ工程は、これまで自社工場で内製化できていなかった工程です。この子会社化により、当社グループの製造力が強化されることを期待しています。

その他トピックス

私のパートの最後になりますが、その他トピックスとして2点お伝えします。すでにご承知かと思いますが、2025年10月にプライム市場へ市場変更を行いました。また、市場変更と同時に実施した株式売出しにより、それまで30パーセントほどを保有していたファンドの持分が約10パーセントまで減少しました。

以上、簡単ではありますが、ブランドビジネスの考え方および中期計画の進捗についてご説明しました。

当社のビジネスは、決して短期間で成果が出るものではなく、中長期的に着実に育て、伸ばしていくものと考えています。引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

続いて、財務数値を中心に柴田よりご説明します。

エグゼクティブサマリー

柴田俊一氏(以下、柴田):取締役CFOの柴田です。それでは、2026年1月期業績と2027年1月期業績予想についてご説明します。時間に限りがありますので、ポイントを絞って簡潔にご説明します。

まず、2026年1月期業績のサマリーです。スライドに記載しているとおり、売上収益は前年比11.8パーセント増の186億4,000万円、営業利益は前年比11.8パーセント増の59億5,700万円、当期利益は前年比5.3パーセント減の37億8,300万円となりました。

売上収益の増加は、引き続き店舗売上の増加が寄与しています。第2四半期の一部アジア地域からの訪日者数減少や、直近の日中関係の影響による訪日者数減少があり、当社インバウンド売上に影響を及ぼしました。

しかし、アジアを中心とした海外で当社ブランドのファンが着実に増加していることから、海外顧客向け売上は着実に成長しています。

また、国内店舗における日本人向け売上も堅調に推移しています。こちらについては後ほど詳しくご説明します。

営業利益率は前年とほぼ同水準の32.0パーセントです。次のスライドで詳しくご説明しますが、一過性コストの影響を除外すると、営業利益率は若干ながら上昇しています。

金子眼鏡セグメントおよびフォーナインズセグメントの売上高とセグメント利益の状況については、スライドをご参照ください。こちらも後ほどご説明します。

連結PL(前年同期比)

PLのサマリーです。粗利率は前期と比較して0.2ポイント低下し、78.7パーセントとなりました。営業利益率は引き続き高い水準を維持しており、32.0パーセントとなっています。こちらは、一過性コストの発生による影響があります。

一過性コストの金額については、スライドに記載しているEBITDAと調整後EBITDAの差額になります。2025年1月期は約3,900万円、2026年1月期は約9,400万円が一過性コストの金額です。

こちらを営業利益に加えて売上収益で割った調整後営業利益率は、2025年1月期が約32.2パーセント、2026年1月期が約32.5パーセントとなり、0.3ポイントほどの上昇が見られます。そのため、実質的な利益率は改善しています。

見かけ上の営業利益率は横ばいに見えるものの、収益性が若干高まっていることをご理解いただければと思います。

また、当期利益がマイナスとなっています。こちらは1年前にご説明した内容になりますが、2025年1月期に繰延税金資産の追加計上が約5億円ありました。これにより、2025年1月期の当期利益が一時的に高めに計上されていました。

したがって、この影響で5.3パーセントの減益となっています。ただし、一過性の繰延税金資産の計上の影響を除くと、当期利益は10パーセントほど増益となっています。

連結PL(通期予想比)

スライドに、2026年1月期の業績予想と実績の対比を示しています。売上収益は予想比でマイナス2億6,000万円となっています。こちらは、主に予想外のインバウンド売上の伸び悩みが要因とご理解いただければと思います。

10月に業績予想を修正しており、売上収益は189億円となっています。当初計画では190億5,000万円であったため、こちらと比較すると約4億円の売上未達となりました。

当初計画の190億5,000万円の売上収益においては、前提としてインバウンド売上を年間約43億円と想定していました。しかし、インバウンド売上の実績は約39億円となり、この差だけでも約4億円の乖離が生じています。

営業利益および当期利益についても、売上収益未達の影響により約2億円の未達となっています。

売上収益増減

スライドに売上収益の増減を示しています。2025年1月期の売上収益が166億6,600万円だったのに対し、2026年1月期は約20億円増加の186億4,000万円となっています。

20億円の増収を簡単に分解すると、半分強にあたる約10億8,400万円がインバウンド売上を含めた海外顧客向け売上の増収です。その他、国内店舗における日本人向け売上も8億4,500万円増加しています。

一方で、詳細は後ほどご説明しますが、国内卸においては1億8,500万円ほどの減収となっています。

連結PL(海外向け売上)

海外向け売上およびインバウンド売上について、3ページにわたって丁寧にご説明します。まず、スライド左側のグラフをご覧ください。

インバウンド売上については、第2四半期にさまざまな要因があり、特に予言の影響がありました。それに加え、第4四半期には日中関係の影響があったものの、年間合計では38億6,400万円の実績となりました。

第4四半期の3ヶ月間だけで見ると、インバウンド売上は10億3,500万円となり、わずかながらも過去最高を記録しました。

スライド右側のグラフに示しているように、インバウンド売上を含む海外顧客向け売上は前年比20.6パーセント増の約63億円となり、連結売上収益に占める割合は34.1パーセントとなっています。

インバウンド売上

国内店舗売上の状況をもう少し詳しく見ていきます。まずはインバウンド売上です。グループ全体のインバウンド売上の前年同月比を、左端の棒グラフで示しています。

11月、12月、1月、2月を記載しており、特に12月は6.7パーセントの増加が見られましたが、1月は8.9パーセントの減少となっています。要因としては、特に海外における春節をはじめとする休暇のタイミングの違いが影響していると考えています。

その隣に、中国における前年同月比を示す棒グラフを示しています。ご覧のとおり、日中関係の影響が出始めたと思われる12月以降、マイナスが続いています。

一方、その隣に示している台湾や韓国の増加をご覧いただくと、中国からのお客さまに関する売上のマイナス影響を、その他の国々で一定程度補うことができていることがわかります。

さまざまな外部影響がありますが、着実な海外出店や海外卸の成長により、アジア地域をはじめとする海外で当社のファンが確実に増加していると考えています。

インバウンド売上

スライド中央に示している棒グラフをご覧ください。こちらは、これまでにもお示ししてきた百貨店業界における免税売上の前年同月比と、当社のインバウンド売上の前年同月比です。スライドに記載のとおり、大きなマイナスが続く百貨店業界の免税売上と比較して、当社のインバウンド売上は異なる傾向が見られることをご理解いただければと思います。

スライド右側の棒グラフは、前のページでお話しした中国からのお客さまに向けたインバウンド売上の前年同月比と、中国からの訪日者数の前年同月比を示しています。

こちらも百貨店業界との比較と同様に、中国からのお客さまに向けた売上のマイナス影響の度合いが、中国からの訪日者数の状況と比べると、比較的抑えられていることがおわかりいただけるかと思います。

日本人向け売上

国内店舗における日本人向け売上の推移です。インバウンドと言い続けてきた背景もあり、どうしてもインバウンドの動向に影響される傾向があるのは、株価を見てもおわかりいただけるかと思います。

スライド右側の棒グラフに示しているとおり、ボーナス時期である第2四半期と第4四半期はやや高めの傾向にあります。同じ四半期を比較すると、日本人向け売上も10パーセント前後の伸びを毎四半期で示していることがわかります。

国内店舗売上に占める日本人向け売上の比率は、スライド左側の円グラフに示しているとおり、70パーセントを超える水準となっています。日本人向け売上が非常に堅調に推移していることが、当社の国内店舗の基盤になっていることは間違いないと考えています。

連結販管費

次のページ以降は、時間の関係もありますので簡単にご説明します。連結販管費については、イレギュラーな増え方はしていません。

連結貸借対照表

連結貸借対照表のサマリーについては特段お伝えすることはありませんので、ご覧いただければと思います。

リファイナンス

バランスシートに関連して1点申し添えます。2月に既存の借入金の借換え、いわゆるリファイナンスを実施しました。

詳細は控えますが、これまでの借入以上に有利な条件を得ることができました。そのため、年間で2,000万円から3,000万円程度、支払利息に関するキャッシュアウトを減らすことができるのではないかと考えています。

四半期別売上収益・営業利益推移

売上収益と営業利益の四半期別の推移です。もともとの業績予想に対しては売上・利益ともに未達でしたが、四半期単位では引き続き過去最高の売上と利益を計上したのが、2026年1月期第4四半期の状況です。

セグメントPL

セグメント別の業績についてご説明します。詳細は後ほどご覧いただければと思います。金子眼鏡セグメントは、店舗売上高が前年比12.9パーセント増となり、セグメント全体で前年比15.5パーセントの増収、セグメント利益で前年比15.0パーセントの増益となっています。

フォーナインズセグメントは、金子眼鏡セグメントと同様に店舗売上高は非常に順調に推移し、前年比13.6パーセントの増収となりました。一方で、国内卸売上高は前年比約10パーセントの減収となり、フォーナインズセグメント全体で前年比5.1パーセントの増収、セグメント利益は前年比4.6パーセントの増益にとどまりました。

ブランド力を背景とした継続的な既存店成長

これまでと同様に、両ブランドとも一式単価(フレームとレンズを合わせた単価)の上昇を引き続き図っています。

金子眼鏡の一式単価は、12ヶ月間累計で8万2,279円です。価格改定前のコロナ禍以前の水準と比べて32.6パーセントの上昇となっています。

また、第3四半期に9ヶ月間累計で一式単価8万2,279円とお示ししていましたが、集計ミスがありました。大変申し訳ございません。棒グラフの下部に小さく記載しているとおり、正しくは9ヶ月間累計で8万1,654円でした。この場を借りてお詫び申し上げるとともに、訂正させていただきます。

フォーナインズの一式単価も、引き続き堅調に伸びています。12ヶ月間累計で8万7,319円となり、コロナ禍前と比較して21.1パーセントの単価上昇となっています。

金子眼鏡

金子眼鏡の四半期別のセグメント売上・セグメント利益の推移です。後ほどご覧ください。

フォーナインズ

フォーナインズの四半期別のセグメント売上・セグメント利益の推移です。後ほどご覧ください。

フォーナインズ

セグメント業績の最後のスライドです。これまでと同様に、フォーナインズの卸事事業について少し詳しくお話しします。

スライド右側の棒グラフに、海外卸売上の推移を示しています。第1四半期は前年からの反動もあり、若干の減収となりました。しかし、第2四半期以降は着実に売上を回復させ、12ヶ月間の合計は前年比9.1パーセント増の10億2,100万円で着地しています。

一方、スライド左側の棒グラフは国内卸売上を示しています。これまでお伝えしてきたとおり、フォーナインズセグメント全体としては、中長期的には国内卸事業の減収を受け入れつつ、直営店比率を増やしていくことが基本的な方針です。この点について、あらためてご理解いただければと思います。

国内卸事業は、「国内眼鏡小売店向け売上」と「特定ブランドや特定小売店とのタイアップ(OEM)」に大別されます。2026年1月期は、小売店向け卸売上が1億2,400万円減少し、OEM売上は4,500万円減少しています。

小売店向け卸売上の減収については、取引先の事情によるものとご理解ください。OEM売上のマイナス4,500万円に関しては、一部の売上が翌期以降、すなわち2027年1月期以降に後ろ倒しとなった影響です。この点も含めてご理解いただければと思います。

2027年1月期主要施策

現在進行中の2027年1月期の業績予想についてお話しします。最初に、2027年1月期における主要施策についてです。こちらは、先ほど金子よりお話しした中期計画の目標を達成するための施策です。基本的にはこれまでの施策を継続していく方針です。

まず、国内の新規出店に関しては、両ブランド合計で5店舗の新規出店を計画に織り込んでいます。内訳としては、現時点で金子眼鏡が1店舗、残る4店舗がフォーナインズとなります。

海外出店については、中国や周辺諸国での出店に引き続き注力していきます。ガイダンスに織り込んでいる海外出店数は、合計2店舗です。国内外ともに引き続き出店機会を探索しており、期中にプラスアルファの新規出店が実現する可能性も十分にあると考えています。

また、昨今の外部環境を踏まえると、インバウンド売上の見込みは非常に困難ではありますが、現時点では2026年1月期と同水準の約40億円を計画に織り込んでいます。

これまでと同様にフレームの販売価格を見直すことで、一式単価の上昇に積極的に取り組みます。さらに、厳格なコストコントロールを継続し、高い水準の利益率を維持したいと考えています。

業績予想

以上の施策を踏まえた業績予想です。2026年1月期と比較して、売上収益は10.5パーセント増収の206億円、営業利益は14.2パーセント増益の68億円、当期利益は16.3パーセント増益の44億円を目指していきたいと考えています。

株主還元

株主還元です。2026年1月期の期末配当は、当初計画どおりの1株当たり42円で実施する予定です。2027年1月期の配当予想は、前期の84円に対して若干の増配を予定しており、1株当たり86円を計画しています。中間配当と期末配当をそれぞれ43円とする予定です。

エグゼクティブサマリー

最後に、これまであまり触れてこなかった資本コストと株価を意識した経営についてご説明します。まず、当社のPBR・ROE・PERの現状を次のスライド以降で順にご説明し、これらをさらに高めていくための方針をお伝えします。

現状評価~PBR

まず、PBRについてです。スライドのグラフは、横軸に2024年1月から直近の2026年1月末までのPBRの推移を示しています。

一時期は7倍近いPBRを記録したこともあり、この2年間の平均値は3.76倍となっています。市場から一定の評価をいただいている水準ではあるものの、直近では3倍を下回る水準が続いています。したがって、さらなる改善が必要だと考えています。

現状評価~ROE

ROEについてです。スライドのグラフは、ROEの推移を示しています。前期末、2026年1月末時点でのROEは20.8パーセントです。スライド右上の表に記載しているとおり、2025年1月期は一過性の利益上振れ要因が約5億円あったため、当期利益が若干減少し、結果としてROEも若干低下しました。

中期計画の中で、2030年1月期にはROEを25パーセント以上にすることを目標としています。この目標に向けて継続的に取り組んでいきます。

また、当社の事業規模は必ずしも大きなものではないため、スライド下部に示しているとおり、当社の株主資本コストはサイズプレミアムを3.70パーセント上乗せしています。その結果、株主資本コストは13.26パーセントであると考えています。

スライド左上のグラフに示しているとおり、ROEは若干減少しているものの、依然として20パーセントを超える水準です。そのため、株主資本コストとして想定している13パーセント以上の資本収益性を、当社のビジネスは維持できていると考えています。

現状評価~PER

PERの推移です。PBRと同様に、直近2年間の平均値は17.94倍となっています。本日は多少上昇しているようですが、依然として12倍程度という状況がこの1年間ほど続いています。当社としてもさらなる向上が必要であると考えています。

資本収益性 vs. 市場評価

スライドの図は、横軸にROE、縦軸にPERをプロットしています。当社が属するのは第4象限で、資本収益性は高いものの市場評価がそれほど高くない場所に属していると考えています。

中期計画の目標としてROEを25パーセント以上に引き上げることを目指しながら、市場からの評価を得て、第1象限である資本収益性および市場評価が高いところに移行していきたいと考えています。

第1象限には「エルメス」などのグローバルラグジュアリーブランドが属しており、将来的には当社もその位置を目指していきたいと考えています。

目標と方針

スライドに、PBRを構成する要素であるPERとROEをどのように高めていくかを示しています。

スライド右側に記載している4項目、「中期計画達成を通じた売上・利益の成長」「投資効率の高い成長投資の継続実施」「キャピタルアロケーションの最適化」「投資家との積極的な対話」を通じて市場評価をさらに向上させ、結果的にPBRも高めていきたいと考えています。

1点目の「中期計画達成を通じた売上・利益の成長」については、先ほど金子よりお話ししたとおり、中期計画の達成が最も重要なポイントです。このような決算説明の場を活用し、都度その進捗をお伝えしていきたいと考えています。

投資効率

スライドに、2点目の「投資効率の高い成長投資の継続実施」について当社の状況を示しています。横軸は1店舗当たりのCAPEX(設備投資額)、縦軸はオープンから12ヶ月間のEBITDA合計金額を表しています。

1店舗当たりの投資額は、約4,000万円から5,000万円程度です。必ずしも多額な投資が必要ではないことをご理解いただけるかと思います。

縦軸のEBITDAを見ると、多くの店舗において投資回収が約1年で可能であることがわかります。非常に効率性の高い設備投資や成長投資が実現できていると考えています。

キャピタルアロケーション

このあたりも含めたキャピタルアロケーションの考え方を、過去と比較してもう少し丁寧に示しているのがこちらのスライドです。潤沢に創出される営業キャッシュフローについては、これまでと同様に、成長投資、株主還元、借入金の返済などにバランスよく活用していきたいと考えています。

スライドに示しているとおり、1店舗当たりのCAPEX金額を考慮すると、基本的に成長投資と積極的な株主還元の両立が可能であると考えています。

当社の配当性向は非常に高いため、一部の投資家のみなさまには「成長投資の機会がないのではないか」というような、半ば誤解とも言える印象を与えているように思います。しかし、当社としては成長投資と株主還元の両立は確実に可能であると考えています。

投資家との積極的な対話

長らくご説明してきましたが、最後に「投資家との積極的な対話」ということで、直近2年間の投資家のみなさまとの対話状況についてご説明します。

スライド上段の中央に記載しているとおり、機関投資家やセルサイドアナリストのみなさまとの面談件数は2年間合計で444件、1四半期当たり50件から60件ほどのIR面談を実施してきました。

スライド下段の左側と中央をご覧ください。セルサイドアナリストの方々のご協力を得ながら、都心での店舗見学会を不定期に実施しています。また、多少遠方ではありますが、自社工場の見学会も個別に実施してきました。

このように、投資家のみなさまとの積極的な対話を今後も一層強化・継続しながら、市場での評価をさらに高めていきたいと考えています。

当社からの説明は以上です。

質疑応答:今期の既存店売上高の計画について

質問者:今期の既存店の計画について、開示している内容があれば教えてください。

柴田:2027年1月期の既存店売上高の計画は、2026年1月期の実績とほぼ同等レベルと考えています。2026年1月期の実績は、スライドに記載しているとおり、両ブランドとも前年比プラス7パーセント程度です。

質疑応答:インバウンド売上の2月の状況について

質問者:今年は春節が前年とずれていると思いますので、1月とインバウンド売上の状況が少し変わっているかと思います。開示できる範囲でかまいませんので、2月のインバウンド売上の状況について教えてください。

柴田:2月のインバウンド売上については、わかりづらいかもしれませんが、スライドの棒グラフの一番右が2月の実績を示しています。グループ全体では19.1パーセントの増加となっていますが、おっしゃるとおり、前年と春節のタイミングが若干ずれている影響もあったかと思います。

ただし、中国は17.7パーセント減少しています。一方で、先ほどお伝えしたとおり、台湾や韓国の大幅な伸びが中国の減少をカバーしました。

質疑応答:インバウンド売上の今後の見通しについて

質問者:1月と2月を合計すると平均で5パーセントほどの伸びになっているように見受けられます。今期のインバウンド売上の前提が3.5パーセント増ということを考慮すると、保守的に計画しているという理解でよろしいでしょうか?

柴田:正直なところ、インバウンドについては現時点で確実なことは言えません。現段階では保守的な見方だと思っていますが、1年後に謝らなければならない可能性もあります。

一方で、特に中国の伸びが再び回復してくれば、さらなる成長の余地も広がるかもしれません。しかし、不透明感は以前よりも増しているという印象です。

金子:コロナ禍は2022年にほぼ収束し、2023年と2024年の2年間は無風状態で、当社は順調にビジネスを展開してきました。しかし、昨年から変化が顕著になり始め、今年に入り国際関係を含めたリスクがさらに高まっている状況です。

そのような点で、人流にも相当な影響を及ぼすと予想されます。覚悟を持って今期に臨んでいきたいと考えています。

一方で、現地や各国への出店を粛々と進めており、それが実現すればインバウンドに対するダメージをある程度カバーできる機能として、しっかりと成果をあげられるのではないかと考えています。

質問者:インバウンドが多少ぶれた場合でも、出店の案件に含まれていないものが決まるなどで、補いたいという考えでしょうか?

金子:そのとおりです。

質疑応答:粗利の低下要因と今期の改善見込みについて

質問者:前期の決算の振り返りですが、インバウンドのみが影響したのではないかと思っています。粗利の低下が見られ、第4四半期は特に大きく落ち込んでいますが、こちらもすべてインバウンドの影響と捉えてよいのでしょうか?

また、今期の予算では粗利が大きく改善する計画で、価格改定のお話も挙がっています。粗利の考え方について、第4四半期の状況と今期の改善見込みについて教えてください。

柴田:まず、売上収益未達の内訳についてですが、当初計画である190億5,000万円に対し、約4億円の未達でした。

一方で、当初計画に含まれていなかった昨年5月に買収したハンズの売上もあります。インバウンドの未達分だけで未達額を説明できるように見えますが、ハンズのプラス要因に加え、フォーナインズの卸売上についても、当初計画では2025年1月期並みを見込んでいたものが、2億円弱のマイナスとなりました。

結果として、インバウンドのマイナス、フォーナインズの卸売上のマイナス、当初計画に含まれていなかったハンズのプラスをネットし、約4億円の未達となったとご理解いただければと思います。

粗利に関しては、ハンズが買収により連結対象となったことも要因の1つとして挙げられると考えています。

今期については価格改定の可能性も十分にあり、さまざまな施策を進めていきたいと考えています。また、フォーナインズにおける店舗売上の比率の上昇も見込んでいます。これにより、現状のガイダンスの前提である約80パーセントの粗利率をなんとか確保したいと考えています。

質問者:ハンズの影響があるということですね。今期に関しては、価格改定と卸売上の減少が影響するという理解でよろしいでしょうか?

柴田:卸売上の減少と直営店の売上増加が影響します。

質疑応答:ブランドビジネスの評価指標について

質問者:冒頭に社長からお話しいただいたブランドビジネスについて、「売上だけではないんだよ」という点はまさしくそのとおりかと思います。

我々が外から御社のブランドビジネスの成功を判断するにあたり、指標やKPIのようなものがあるとよいのですが、どのように追いかけていけばよいのか悩んでいます。何か考えがあれば教えてください。

金子:ブランドの競争力やブランド価値を推し量る指標、KPIなどを定めるのは難しいのが現状です。

ただし、例えば国内や海外での新規出店において、出店直後からしっかりとした売上に支えられて、順調にスタートを切れている状況もあります。したがって、国内外でのブランド認知度も今後さらに向上すると考えています。

また、金子眼鏡やフォーナインズの両ブランドを脅かすような競合企業もそれほど見受けられないため、国内においては今後も安定的に推移すると見込んでいます。

国内においては、先ほどお話しした「金子眼鏡店 鯖江本店」のプロジェクトがブランド強化に向けた取り組みとして進行しています。このような取り組みを通じて、両ブランドのブランディングが国内でしっかりと実現され、さらに強化されるだろうと期待しています。

一方、以前からお話ししているように、現状では海外での認知度が思ったほど高くないと感じています。しかし、認知度が高くない状況下でも一定の売上を確保できており、ブランドの競争力として非常に期待できるものだと考えています。

このような状況の中で、しっかりとした商品力や店舗開発力といったブランドを形成する要因を、現地の海外店舗でしっかりと根づかせることで、知名度が上昇し、加速度的な成長につながると考えています。

この1年の取り組みを振り返りながら、あらためて成長の可能性を強く感じています。今年と来年で、一気に成長スピードが上がるのではないかと考えているところです。以上、国内および海外について、私が感じているところをお話ししました。

質問者:新店を出した瞬間からしっかりと売上が立つことが重要だということですね。

質疑応答:フォーナインズセグメントのミックスシフトによる営業利益への影響について

質問者:フォーナインズセグメントにおいて、前期は卸から直販へのミックスシフトが進んでいると理解しています。そのため、ミックスシフトの観点からもう少し営業利益の伸びがあってもよいのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

柴田:フォーナインズセグメントについて、確かに結果として卸が減少し、直営店の比率が高まっています。

一方で、卸に関しては、売上原価を除いた諸々の経費がほぼ固定費であるため、卸売上の減少が利益の増加にマイナスの影響を与えました。結果的に、フォーナインズのマージンも思ったほど伸びなかったとご理解いただければよいかと思います。

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