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オーケストラ Research Memo(4):DX事業、DM事業が主力。IP・エンタメ事業を第3の柱として育成中(2)

■Orchestra Holdingsの事業概要

2. 過去5期におけるセグメント別の推移
過去5期(2021年12月期~2025年12月期)のセグメント別の推移は以下のとおりである。なお、2022年12月期より「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い、DM事業の一部売上高を総額表示から純額表示に変更したほか、2025年12月期よりIP・エンタメ事業を新設(2024年12月期は組替後)している。

DX事業は、売上高が2021年12月期の4,104百万円から2025年12月期の7,615百万円へと拡大基調である。利益面においてもSharing Innovationsにおける構造改革が完了したことで、2023年12月期の267百万円から2024年12月期は471百万円、2025年12月期は672百万円と、再成長フェーズに移行している。DM事業は、2022年12月期に会計基準変更の影響で売上高が会計上大きく減少しているものの、実態としては市場拡大や高い競争優位性を背景に、安定的な利益柱として推移している。セグメント利益は、2021年12月期の1,712百万円から、2024年12月期は2,008百万円、2025年12月期は一部大型案件の失注等の影響で1,851百万円となった。依然としてグループ全体の利益を支えている。IP・エンタメ事業は、売上収益は2024年12月期の891百万円から、2025年12月期には1,767百万円(前期比98.2%増)へと倍増した。利益面も2024年12月期の31百万円から、2025年12月期は57百万円へと拡大しており、第3の柱として成長が加速している。一方で、その他の新規事業領域については、先行投資段階にある。売上収益は、2021年12月期の696百万円から2025年12月期の876百万円へと着実に増加している。利益面(セグメント損失)については、2023年12月期の85百万円の損失を底に、2024年12月期は74百万円の損失、2025年12月期は42百万円の損失と損失幅が縮小しており、収益化に向けた進捗が見られる。

3. 特徴・強み
同社の最大の特徴及び強みは、機動的なM&Aを通じてIT・DXやDMといった高成長領域へ迅速に事業を拡大している点にある。

主力事業を中心に、各領域においても優位性を確立している。DM事業では、運用型広告における高度な知見とワンストップ体制を持ち、Meta日本法人主催のアワードを受賞するなど外部機関からの評価は高い。これらを背景に大手から中小まで幅広い顧客基盤を構築し、安定的な収益源となっている。また、DX事業の成長ドライバーであるクラウドインテグレーション分野においては、米国SalesforceのMA(マーケティングオートメーション)及びCRM(顧客管理)製品の導入支援・保守・運用等での豊富な実績から、日本初の「Tableau Premierサービスパートナー」認定に代表される高い技術力がある。さらに、第3の柱として育成中のIP・エンタメ事業においても、長年の実績を持つランド・ホーの参画により、大手パブリッシャーとの取引基盤や高度なゲーム開発能力をグループ内に取り込んでいる。

今後もM&Aを戦略的に活用することで、開発体制のさらなる拡充や新規事業の育成を加速させるとともに、グループ各社間の技術融合によるシナジー創出を強力に推進していく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

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