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ポールトゥウィンHD、2027年1月期は最終利益黒字化へ 「再成長期」入りで収益回復を本格化

2026/1期 決算実績

橘鉄平氏(以下、橘):代表取締役社長の橘です。本日は、ポールトゥウィンホールディングスの2026年1月期決算説明会にご来場・ご視聴いただき、ありがとうございます。

本日の説明会では、私から決算および予算の概要をお話しし、取締役CFOの山内から詳細をご説明します。その後、質疑応答の時間となります。それでは説明を始めます。

まず、2026年1月期の実績です。当期は、当社グループにとって大きな転換点となる1年でした。メディア・コンテンツ事業からの撤退、海外子会社のリブランディング、ならびに国内外の拠点再編を通じて、成長基盤の再構築を進めてきました。

その結果、売上高は488億3,700万円となり、前期比で減収となりましたが、主力である国内・海外ソリューションが増収となり、一定の下支えとなりました。

一方、将来の収益性を高めるため、不採算事業の整理、体制縮小、のれんの資産性精査を進めた結果、最終利益は赤字となりました。3期連続で最終利益が赤字となったことで、株主のみなさまにはご心配をおかけし、誠に申し訳ございません。

当社は2026年1月期までの4年間を「再編期」と位置付け、事業環境の変化に備えるさまざまな取り組みを進めてきました。すでに開始している2027年1月期以降を「再成長期」としていけるよう、最終利益の黒字化に向けて邁進していきます。

トピックス① グループ再編による成長基盤の再構築

ここから、2026年1月期の内容を中心に、これまでの取り組みをご紹介します。まず1つ目は、「グループ再編による成長基盤の再構築」です。当社は2023年1月期に国内の主要子会社3社の合併を実施し、成長基盤の再構築を進めてきました。

2026年1月期にはメディア・コンテンツ事業から撤退したほか、海外子会社のリブランディングも実施しました。メディア・コンテンツ事業からの撤退により一定の売上が剝落したものの、営業損失は最小限に抑えています。

グループ全体の効率化と統制強化も進めています。2026年1月期には今後の事業成長を見据え、「攻め」と「守り」の両面で体制を整備しました。今後の急成長が期待できる孫会社のSynXを直接子会社化したことや、グループ本社の機能強化に取り組んできました。

トピックス② 2027/1期からの確実な最終利益黒字化方針

2つ目は、「2027年1月期からの確実な最終利益黒字化方針」についてです。最終利益を確実に黒字化するために、さまざまな施策を講じてきました。

特に海外ソリューションでは、一時的な需要変動に対応するため、機動的に組織をスリム化しました。一方で、海外は将来の大きな成長が期待できるため、AI対応などの投資を継続しています。また、過去のM&Aに伴うのれんや無形資産は、2026年1月期に減損処理を行いました。

これにより今後の償却負担は軽減されますが、このような多額の損失計上に至ったことについて、会社の経営を預かる身として、株主のみなさまに深くお詫び申し上げます。

責任の明確化と最終利益の黒字化に向けた経営のコミットメントを示すため、2027年1月期においては役員報酬を減額し、株式市場からの信頼回復に努めます。

トピックス③ 中長期的な企業価値向上の取り組み

3つ目に、「中長期的な企業価値向上の取り組み」についてご紹介します。当社では、継続的な成長が見込まれる海外ゲーム市場を重要な成長領域の1つと位置付けています。今年1月には、世界でも上位規模を誇る台湾市場に新拠点を開設しました。これにより、台湾の開発者コミュニティとの連携を強化し、ユーザー基盤の拡大を進めていきます。

もう1つの柱は、AI技術を活用した新サービスやシステムの開発・導入です。すでにいくつかの取り組みを公表していますが、その狙いについて今回は簡単にご説明します。

当社が目指しているのは、単なる業務の効率化ではなく、より本質的な「AIドリブンな事業展開」です。一言でお伝えすると、従来の労働集約型モデルから早期に脱却し、AIを中心に据えた高付加価値・知識集約型のビジネスモデルへ転換することを目指しています。

これまで人手に依存していたデバッグやテスト、開発支援といった領域に生成AIや自動化技術を組み込むことで、生産性と品質を飛躍的に高めていきます。

私たちが扱うゲームデバッグやソフトウェアテストの領域は、AIだけでは完結しません。ゲーム体験の文脈理解や文化・感情を踏まえた判断、さらに品質の最終保証といった部分には、人間の専門性が不可欠です。

AIを利用して99点まで到達した上で、最後の1点を仕上げる役割を、当社では「オーソライゼーション」と位置付けています。AIが生成した結果をそのまま受け入れるのではなく、人間が意図や品質、体験価値を確認し、最終的に認可を行うプロセスこそが、当社が提供する価値の核心だと考えています。

昨今、ソフトウェア開発やデバッグ・QAの領域は「AIに取って代わられる」と語られることがありますが、当社ではAIを脅威ではなく、事業価値を向上させる存在として捉えています。このような事業環境の変化を見据え、私たちは過去数年間にわたり事業再編を進めてきました。

2027/1期 業績予想

このアクションを踏まえた、2027年1月期の業績見通しです。売上高は470億8,200万円を予想しています。メディア・コンテンツ事業の剥落に加え、海外ソリューションの一時的な減収を織り込んでいます。一方で、国内ソリューションは過去最高の売上高を達成する見込みです。

これまでの構造改革の効果により改善した収益基盤の上で、年間での最終利益黒字化を確実にしていきます。上期時点では最終利益は赤字を予想していますが、黒字化時期の前倒しを目指し、全社一丸となって取り組んでいます。

株主のみなさま、投資家のみなさまには、多大なるご心配とご迷惑をおかけしました。あらためて深くお詫び申し上げますとともに、引き続きのご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2026/1期 決算概況(予実比)

決算および業績予想の詳細について、取締役CFOの山内からご説明します。

山内城治氏:取締役CFOの山内です。決算の詳細および業績予想の詳細について、私からご説明します。まずは、決算概況の予実比です。

12月9日に業績予想の修正を行ったばかりでしたので、売上高はほぼ計画どおりに進捗し、488億3,700万円となりました。一方で、営業利益は黒字予想から一転し、2億3,800万円の赤字となりました。

海外ソリューションでの未達が大きくなっていますが、これは2月に欧州のクライアントが法的債権手続きを申請し「修正すべき後発事象」に該当したため、貸倒引当金を計上する必要が生じました。

また、音声収録やゲーム開発受託業務の一時的な縮小が見込まれることから体制縮小を行っているほか、海外でのコンテンツビジネスからの撤退を決定したため、これらに伴うレイオフ費用が想定外に増加しています。

特別損益については、特別利益としてメディア・コンテンツ事業の関係会社株式売却益1億3,500万円、特別損失としてのれん等の減損損失30億6,000万円、特別退職金2億9,900万円、固定資産の除却損9,200万円を計上し、最終利益は34億7,900万円の赤字となりました。

2026/1期 決算概況(前年同期比)

決算概況の前年同期比です。売上高は、国内ソリューションで13億1,400万円、海外ソリューションで5億5,000万円の増収となりましたが、メディア・コンテンツ事業の撤退により52億5,300万円の減収となり、全体では33億8,800万円の減収となりました。

売上総利益率は、メディア・コンテンツ事業の撤退により0.7パーセント改善しました。一方で、営業利益は国内ソリューションで5億8,200万円、海外ソリューションで9億8,200万円の減益となりました。

国内ソリューションは、前年同期には収益性の高いEコマースの大型案件があったほか、今期は拠点開設などに伴う販管費の増加が影響し、減益となりました。海外ソリューションは、予実比でご説明したような費用増加により、減益となりました。

メディア・コンテンツ事業の撤退により5億600万円の赤字幅が圧縮されましたが、全体では前年同期比で10億2,500万円の減益となりました。営業利益以下については、予実比でご説明したとおりです。

2026/1期 業務別概況

業務別概況です。国内ソリューションはゲーム分野、Tech分野、Eコマース分野の3分野に分かれており、売上割合はゲーム分野が48パーセント、Tech分野が27パーセント、Eコマース分野が25パーセントです。

ゲーム分野ではデバッグおよびカスタマーサポート、Tech分野ではソフトウェアテストおよび開発、Eコマース分野ではモニタリングおよびカスタマーサポートの業務を行っています。Eコマース分野の大型案件終了の影響でゲーム分野のシェアが増加し、Eコマース分野のシェアが減少しました。

成長率は前期比でゲーム分野が13パーセント増加し、Tech分野とEコマース分野は若干の前年割れとなっています。

海外ソリューションでは、カスタマーサポート、デバッグ、翻訳・言語テスト、音声収録、開発サポートを行っています。おおよその売上割合は、カスタマーサポートが20パーセント、デバッグが15パーセント、翻訳・言語テストが20パーセント、音声収録が40パーセント、開発サポートが5パーセントです。

音声収録のスポット業務受注により音声収録の売上シェアが増加した一方、ゲーム受託開発の売上シェアが減少しています。後ほどご説明しますが、来期は音声収録増加の反動減が予定されています。

予実比のスライドでお話ししたとおり、貸倒引当金の計上、音声収録やゲーム開発受託業務の体制縮小、海外コンテンツビジネスからの撤退決定により、レイオフ費用が想定外に増加しています。

2026/1期 従業員数推移

従業員数の推移です。グループ連結では前年同期比で434名減少し、7,704名となりました。主にメディア・コンテンツ事業撤退による影響ですが、国内ソリューションではアルバイト数の適正化、海外ソリューションでは事業整理により微減しています。

2026/1期 連結財政状態

連結財政状態です。今期は総資産が大幅に減少しました。メディア・コンテンツ事業からの撤退により、売上金や仕掛品などの流動資産が31億7,600万円減少しました。また、国内外ののれん等の減損により、無形固定資産も38億2,300万円減少しています。

さらに、多額の特別損失の計上により、純資産が40億2,200万円減少し、自己資本比率は37.7パーセントとなりました。大きな設備投資が不要な当社のビジネスでは、自己資本比率は50パーセント程度が適切だと認識しています。早期の収益改善により、自己資本比率の向上に努めていきます。

2026/1期 連結キャッシュ・フロー

連結キャッシュ・フローです。前期まではM&Aなどの影響で投資キャッシュ・フローの支出が大きく、現預金が減少していましたが、当期は微減にとどまりました。これは、連結子会社の売却収入が8億8,800万円あったことや、新規M&Aがなかったことによるものです。

当面は、収益性の改善による営業キャッシュ・フローの絶対的増加を図りつつ、投資や財務活動のコントロールを実施していきます。

2027/1期 業績予想(前年同期比)

ここからは、2027年1月期の業績予想についてお話しします。売上高は前年同期比3.6パーセント減の470億8,200万円、営業利益は前年同期比22億5,300万円増益の20億1,400万円、当期純利益は前年同期比41億7,900万円増益の7億円を予想しています。

まず、メディア・コンテンツ事業撤退の影響で、売上高がマイナス21億3,900万円、営業利益がプラス1億4,100万円を見込んでいます。メディア・コンテンツ事業の撤退は減収要因となりますが、事業の選択と集中により、不確実性の高い事業から撤退し、収益性の改善を図ります。

国内ソリューションおよび海外ソリューションの業務に関する詳細は次のスライド以降でご説明しますが、1点、今期より全社共通費用の配賦負担を変更しています。

本社機能を当社、ホールディングスへ集約したことにより、全社共通費用が増加します。その結果、国内ソリューションの配賦負担が増加し、国内ソリューションでは小幅な増益となります。

なお、前期と同様の配賦方法に基づく場合、スライド右側に記載の②の表では、国内ソリューションがプラス7億8,400万円、全社共通費用がマイナス2億6,800万円となります。また、前期ののれん減損処理により、国内ソリューションで約2億円、海外ソリューションで約3億円、償却費の負担が軽くなります。

配当については、配当性向が80パーセントを超えるものの、当社では毎期安定的で継続した配当を原則としています。今後の着実な業績回復を見込み、前期同様に16円で据え置いています。

2027/1期 事業環境と戦略 国内ソリューション

これまで経営資源を集中投下していたメディア・コンテンツ業務から撤退したことで、国内ソリューションおよび海外ソリューションに経営資源を振り向け、安定的かつ継続的な成長を目指します。

国内ソリューションにおいては、売上高は前年同期比9.5パーセント増の283億6,200万円、営業利益は前年同期比7.5パーセント増の12億1,200万円となる見通しです。ゲーム分野でのシェア拡大やTech分野の各種拡大施策の効果が表れ始めることを見込んでいます。利益が小幅増益にとどまる理由については、前のスライドでご説明したとおりです。

2027/1期 事業環境と戦略 海外ソリューション

海外ソリューションでは、売上高は前年同期比10パーセント減の187億2,000万円、営業利益は前年同期比15億9,100万円増の6億5,100万円を予想しています。音声収録のスポット業務やゲーム開発受託業務の剥落により減収を見込んでいます。

第1四半期まで事業整理および撤退費用が発生する見込みですが、第2四半期以降は四半期ごとの継続的な黒字を見込んでいます。前期に減収に備えた体制整理および海外コンテンツ事業の撤退をほぼ完了しており、大幅な増益を見込んでいます。

2027/1期 四半期推移(イメージ)

今期の四半期業績推移のイメージです。業績予想は中間期・通期で開示していますが、このスライドでは四半期業績推移のイメージを示しています。

売上高は上期が216億9,100万円、下期が253億9,100万円で、第3四半期がピークとなると予想しています。営業利益は上期が3億400万円、下期が17億1,000万円で、こちらも第3四半期がピークとなると予想しています。

海外ソリューションのコンテンツビジネスの撤退・整理が第1四半期までかかる見込みであり、このような予想になっています。

株主還元方針

株主還元方針についてです。当社は安定した継続的な累進配当を原則としており、総還元性向30パーセント以上、DOE3パーセントを下限とすることを基本方針としています。上場以来、一度も減配はありませんが、ここ数年は最終利益が赤字であったため、増配は実現できていません。

一方で、株価の下落により配当利回りは年々上昇しています。今期も年間16円の配当を維持する方針で、現状の株価水準では配当利回りは約5パーセントとなります。

結果として、高配当銘柄の側面が強まりつつありますが、3月18日に公表したとおり、当社はプライム市場での上場維持に向けた改善期間に入っています。流通時価総額の適合に寄与する重要な要素である「株価の上昇」につなげるため、業績回復だけでなく、IR活動にも一層注力していきます。

業績推移

最後に、業績推移です。再編期にあたる2026年1月期までの3年間は、最終利益が赤字となりました。この期間に収益基盤の再構築を進めてきたことは、先ほど社長から説明したとおりです。

当社の過去最高益は、2022年1月期の22億1,900万円です。この記録を継続的に更新していく「再成長期」を迎えたと、株主および投資家のみなさまに実感していただけるよう、まずは今期の最終利益の黒字化を確実に達成していきます。全社一丸となって取り組んでいきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

以上で、2026年1月期の決算説明および2027年1月期の業績予想の説明を終わります。

質疑応答:不安材料の処理について

質問者:さまざまな処理を終え、おそらく今期からは黒字化すると考えていますが、過去の負の遺産の処理に関して、今回の処理とこれまでの処理で異なっている点について教えてください。

:今回の処理で最も大きな要素は、メディア・コンテンツ事業からの撤退です。この事業はゼロから立ち上げ、売上が年間50億円から60億円という規模にまで成長しましたが、これまで成長要素として位置付けていた不採算部門として切り離したことは非常に大きな決断だったと思っています。

当社の祖業はゲームデバッグでしたが、それ以外にも基本的にはBtoBのアウトソーシングを手掛けるサービスカンパニーとして歩んできました。

海外展開を含むさまざまな要素を組み合わせて会社を成長させてきましたが、今回、根本となるBPO分野に軸足を完全に戻し、これまでの流れを大きく変更しました。国内を中心とした昨年のメディア・コンテンツ事業からの撤退は、まさにそのような方針転換を示しています。事業を全体的に見直し、BPOの会社として純粋に今後さらにビジネスを成長させるための処理を進めました。

今年に関しては、不安材料というよりも、当社のビジネスにおいてこれまでチャレンジしてきた要素をそぎ落とし、もともと主要な軸であった分野へのチャレンジを増やしていくということです。これは大きな変化だと捉えています。

質疑応答:ビジネスのグリップ強化について

質問者:具体的な数字には表れにくい部分があるかと思いますが、「もっと一つひとつの案件をがっちりつかんでいたら、利益が出ていたのではないのか?」といった部分が非常に多い印象を受けます。ビジネスをしっかり行っていくための強化がどれくらい進んでいるのかを教えてください。ざっくりとした質問で恐縮ですが、ここがポイントではないかと思います。

:ビジネスのグリップの問題については、例えば国内ソリューションに関しては、競合が存在する中で当社が有利な部分や、逆にうまくいかない部分があります。

その中で、ここ数年で当社の国内ソリューションはだいぶ強化されてきたと認識しています。今後は、ゲーム関連以外のソフトウェアQAなどの分野においても、よりグリップを強化したいと考えています。

ただし、これらは当社にとって比較的歴史が浅い事業であり、市場としてもまだチャレンジする余地が多く残されています。今後、これらの領域でのグリップをさらに強化し、成長を目指していきたいと思います。

ゲーム分野に関しては、当社は約30年間この業界に携わっており、競合がいる中で成長してきました。現在の状況については、ポジティブな状態と認識しています。

特に海外ではゲーム分野を中心に事業を展開していますが、業界の再編が進み市場環境が急激に変化する中、ここ数年は十分に対応できていない状況が続いています。

具体的には、クライアントのオーナーシップ変更やベンダーの再選定に伴い、進行中のプロジェクトの中断やクライアント側のリストラなど、外部要因に左右される場面が見られました。

このような状況に対して、強みを活かした対応が求められています。これまではニアショアやオフショアを活用した取り組みが当社の特徴でしたが、今後はAIを活用することで、さらなるベンダーとしての強みを構築していきたいと考えています。

いわゆるリストラや組織再編といったクライアント側の事情の中でも生き残れる会社を目指すため、AIの強化は海外市場においても必須となっています。

したがって、グリップの問題については、これまでも大きなクライアントのみなさまにお世話になっていますが、今後も新しいクライアントを見つけて受託事業を拡大していきたいと考えています。

この点は非常に重要な課題であり、私も大半の時間を顧客や外部の方々と会うことに充てています。営業面の強化については私自身が先頭に立って取り組んでいますので、ご期待いただければと思います。

質疑応答:スタンダード市場に移行した場合の配当方針について

質問者:「プライム市場でなんとかがんばるが、万が一のためにスタンダード市場に切り替える準備もしておく」というご説明だったかと思いますが、御社は配当に非常にこだわりを持つ会社という印象を受けています。

もしスタンダード市場へ移行する場合、配当方針を見直す可能性はありますか? それとも、スタンダード市場・プライム市場に関係なく、累進配当で増やしていく方針を維持するのでしょうか?

時価総額に大きな影響を与える要素ではないかと思いますので、この点について御社のスタンスをお聞きしたいです。

:仮にスタンダード市場に変更になったとしても、当社としては方針を変更する予定はありません。引き続き、配当についてはこだわりを持って取り組んでいきたいと考えています。

質疑応答:今後の事業チャンスと展望について

質問者:来期以降を見据えて、今後、事業としてはどのようなところにチャンスがあり、フォーカスしていく予定なのかを教えてください。

「祖業に戻る」「AIをうまく活用していく」というお話もありました。少し厳しい言い方になりますが、近年は顧客の流れをうまくつかめておらず、経営環境が厳しくなっている印象を受けます。

ただし、個人的な見解ではありますが、昨年より今年のほうが状況は厳しそうに感じるものの、社長の顔色は良いように思います。どのような点に余裕があり、これからのポジティブな展望についてどのように考えているのか、もう少し具体的にお聞かせください。

:今後のポジティブな要素として、これまで取り組んできたことに関連してお話しすると、当社は成長を目指す中で、いくつか強化してきた点があります。

例えば、約4年間にわたりリクルート関連を重点的に強化し、海外も含めて強い会社になってきました。その結果、人材獲得において以前よりも競争力が向上しています。

ゲーム関連だけでなく、ソフトウェアQAや開発といったエンジニアの獲得は苦労する部分がありますが、状況はかなり明るくなりました。リクルートの改善により、人材の活用を通じた売上が今後さらに期待できるのではないかと考えています。

また、AIを導入することで業務の効率化が進み、利益の向上につながると見ています。人材とAIを組み合わせることで、より効率的で理想的な業務プロセスを構築していきたいと思っています。

さらに、AIの活用により、これまでテストならテストだけに限定されていた業務が、開発なども含めて抱き合わせで受託できるようにしていきたいと思っています。例えば、現在少しずつ取り組んでいるPM・PMOといわれる業務にもAIを取り入れることで、ここからプロジェクト全体に貢献することを目指しています。

したがって、受託業務において、人材とAIの活用を組み合わせ、下流工程だけでなく上流工程にも挑戦していきたいと考えています。これが今後、当社の強みとして期待している部分です。

また、海外についてはこれまでさまざまな苦労を重ね、拠点を新設したり閉鎖したりしてきましたが、この点についてもいったん落ち着いてきています。

基盤となる拠点、例えばヨーロッパのUKにある拠点などで、顧客はいるものの人件費の負担が大きかった部分に関して、この2年から3年で内部組織の再編を行いました。その結果、新しい拠点を含めて落ち着いてきており、これからはじっくりと拡大を進めていけるフェーズに入っていると考えています。

このように、着実に会社の経営改善を進めてきた上で、今日この場に立たせていただきました。これまでの経緯から、ご心配されている株主のみなさまも少なくないと思いますが、ここで社長に元気がないようでは不安を抱かせたままになりますので、その点は好意的に見ていただけるとありがたいです。

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