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GMOメディア Research Memo(4):集客用メディアと経営支援ツールの両面から顧客を支援できることが強み

■GMOメディアの会社概要

3. 市場環境と同社の強み・事業リスク
(1) 市場環境
国内のインターネット広告の市場規模は年々拡大を続けており、2025年は前年比10.8%増の40,459億円と国内広告費全体の50.2%を占めるまでになり(「2025年日本の広告費」(電通調べ))、存在感がさらに増す状況となっている。スマートフォンやソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)の普及拡大と、それに伴う生活スタイルの変化(テレビ、新聞離れ)、アドテクノロジーの進化によって費用対効果の高いインターネット広告に予算を振り向ける企業が増えていることが背景にある。特に、ここ数年は動画広告がSNS向けを中心に大きく伸長し、2025年も同21.8%増の10,275億円となるなど高成長を続けており、インターネット広告市場のけん引役となっている。一方で、同社が展開している成果報酬型広告の市場は同3.9%減となり3年連続でマイナス成長となった。生成AIの技術進化によるゼロクリック検索の普及が、顧客接点となるポータルサイトへのアクセス数にマイナス影響を与えている可能性が考えられる。実際、同社の「コエテコキャンパス」による広告収入も、2025年12月期はアクセス数の減少が影響して減収に転じた。同社はAIO対策に取り組むことで、アクセス数の回復に取り組んでいる。インターネット広告市場全体については今後も拡大が続くと予想されるが、技術進歩によって広告手法が日々進化するなかで、費用対効果の高い広告サービスの提供が成長のカギを握ると弊社では考えている。

(2) 同社の強み・事業リスク
a) 強み・優位性
同社の強みは、1) ポイント・ゲーム・アフィリエイト広告などで長年培ってきた集客及びリピート施策に関する豊富なノウハウを、自社メディアだけでなく他社メディアにもソリューションサービスとして提供し、効率的に事業を拡大できること、2) 社員の過半を技術者で占めており※1、新規サービスの開発だけでなく機能の拡充・改修などが必要となった場合は迅速に対応可能なこと、3) マーケティング・開発・運用のすべてを自社内で行っているほか、システムインフラを各サービス間で共用しているため、重複コストを発生させずに迅速で柔軟なサービス展開が行えること、4) PC・スマートフォンにおけるSEO・ASO※2・コンテンツマーケティング※3のノウハウを社内に蓄積しており、プロモーションコストをかけずに新規会員を獲得する仕組みを構築していること、などが挙げられる。

※1 2025年12月末時点の正社員のうち、クリエイター(エンジニア、デザイナー、ディレクター)が64.4%を占める。
※2 ASO(App Store Optimization):スマートフォン向けアプリストアにおいて、検索結果やランキング表示で自社アプリが上位に表示されるように工夫すること、またそのための技術やサービス。
※3 コンテンツマーケティング:顧客が必要とする情報を理解し、それを適切にコンテンツとして提供することで、集客・購買行動につなげていく手法。

また、業界特化型事業である「コエテコ」については、子ども向けプログラミング教育ポータルサイトの教室・口コミ掲載数で業界トップクラスとなっており、プログラミング教育ポータルサイトとしてのブランド力を確立していることが挙げられる。さらには、社会人向けのポータルサイト「コエテコキャンパス」やオンラインスクール運営支援サービス「コエテコカレッジ」、「趣味なび」などを運営しているほか、直近では教科書に沿った問題を生成AIで作問する「コエテコStudy」や、2025年12月より学習塾など教育事業者向けのクラウド型運営管理システムとなる「コエテコマネージャー」の本格提供を開始するなど、『学び』をテーマとした近接領域で積極的な事業展開を進めている。

「キレイパス」については、全国1,000店舗以上の美容医療クリニックの情報と1.2万件を超えるチケットを掲載する業界トップクラスのチケット購入サイトとなっている。希望に沿った施術方法や地域、予算などからクリニックを簡単に検索できるほか、事前決済システムのため施術当日にクリニックから追加料金を請求される心配がなく(事業者側にとってもキャンセル発生リスクを抑えられるメリットがある)、予約や来院時の受付などもアプリで一括管理できる使い勝手の良さがユーザーから高く評価され、登録会員数やチケット購入件数が増え続けている。また、美容医療クリニック向けに予約受付から電子カルテ、Web問診、会計、経営分析、CRMなど院内業務を一元化した経営支援プラットフォームとなる「キレイパスコネクト」を開発・提供している。強力な集客ツールとなる「キレイパス」と連携することで他社との差別化を図っており、同社の強みの1つと言える。

b) 事業等のリスク
同社が取り扱うインターネット広告は、他のメディア広告と比べると高い成長率を維持しているが、市場環境の変化や景気動向によって広告主の出稿意欲が低下した場合には、需給バランスによって広告掲載単価が下落し、同社の業績に影響を及ぼすリスクがある。

また、同社はSEOのノウハウを活用して集客を行っていたが、AIの普及によってSEO対策だけでは集客対策として不十分になってきており、AIO対策など新たな施策が求められるようになってきており、その状況次第ではサイトへのアクセス数が減少し、広告収入に影響を及ぼすリスクがある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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