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アップル Research Memo(1):AI査定システム導入による業務効率化を推進

■要約

アップルインターナショナルは、本体が日本からの中古車輸出を主要事業とし、連結子会社が国内で中古車買取販売事業のフランチャイズチェーン本部を、持分法適用関連会社がタイでアップルオートオークションを展開している。成熟化している国内では地域密着で堅実な経営を行い、東南アジアやアフリカ市場の成長を取り込むべく海外でオートオークションを含めた積極的な事業展開を進めている。

1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の連結業績は、売上高で前期比6.8%減の40,809百万円、営業利益で同58.7%減の568百万円、経常利益で同63.6%減の558百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同34.3%減の787百万円と減収減益に転じた。国内の中古車買取販売事業は堅調に推移したものの、タイ市場の急速な市場環境の変化(中国製EVの急成長等)や、2025年3月に名古屋で発生した雹被害の影響もあって、中古車輸出事業が同17.5%減収と大きく落ち込んだことが減収減益要因となった。なお、新規事業として2023年10月より開始したブランド品等の買取を行うリユース流通事業の売上高は同64.4%増の92百万円と順調な立ち上がりを見せた。

2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績は、売上高で前期比12.1%減の35,856百万円、営業利益で同35.5%増の769百万円、経常利益で同66.5%増の930百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同21.8%減の615百万円を予想している。売上高は低採算取引の縮小により減収を見込む一方で、利益面では売上総利益率の改善やAI活用による業務効率の向上により増益を目指す。海外戦略ではタイにおける在庫回転率の向上、並びに日本車の需要が根強い新興国での販売強化を推進するほか、直接販路の拡大により輸出粗利率の改善を図る。国内では中古車買い取りにAI査定システムの導入を進め、査定時間の短縮や成約率の向上を目指すほか、リユース品買取も行うハイブリッド型店舗を出店することでシナジーを創出し、店舗収益力を強化する。なお、2026年12月期の1株当たり配当金は前期と同額の10.0円(配当性向20.9%)を予定している。今後は安定配当を維持しつつも、利益成長に合わせた増配または配当性向の向上や、資本効率向上を目的とした自己株式取得なども財務状況などを見ながら検討する。

3. 成長戦略
2026年の重点施策として、国内事業の収益力強化に取り組む。グループ店舗にAI査定システムを導入し、中古車、ブランド品、貴金属・宝石などリユース商材全般を1つのシステム及び業務フローで査定・買取可能にすることで、店舗の収益力を強化する方針だ。また、Web査定システム等も含めて買取DXプラットフォームを構築し、FC店舗のKPIを一元管理することで的確な経営指導を行い、FCネットワークによる国内の買取販売事業を成長ビジネスモデルに変革していく。

■Key Points
・2026年12月期は収益性向上施策を推進、営業利益で2ケタ増益を目指す
・AI査定システムの導入で国内買取販売事業を成長軌道に乗せる
・安定配当の継続を基本に配当性向の向上や自己株式取得を検討

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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